男子はいつまで身長が伸びる?身長予測や身長を伸ばす方法を解説
子供の身長が伸びると嬉しいですよね。男子を子育て中の人は、スポーツにも有利だからもっと身長が伸びてほしいと思うのではないでしょうか。
しかし、男子の身長が伸びる時期は人それぞれ違います。「男子だといつまで身長が伸びるの?」「将来何cmぐらいまで伸びるんだろう?」と疑問に思う人もいるでしょう。
今回は男子の身長が伸びやすい時期とどのぐらい伸びるか予測する方法を解説します。身長が伸びやすい生活習慣についても紹介しますので、男子の背がいつまで伸びるか気になる人はぜひ参考にしてください。
目次
男子はいつまで身長が伸びる?
男子の身長はいつまで伸びるのでしょうか。ここでは、男子の身長がいつまで伸びるかを、3つのポイントに分けて解説します。
身長が伸びるピークは平均13歳ごろ
男子は平均13歳ごろ、中学1年生のあたりに身長が伸びるピークを迎えます。身長が伸び盛りの時期を成長スパートと呼び、急に背が伸びる子も多いです。
身長の伸びは体の発達と関係があり、思春期が始まる11歳ごろから成長スパートが始まります。
子供の身長は、赤ちゃんの頃から10歳ごろまでは1年に平均5〜6cmです。
それが成長スパートの時期になると急に10cm以上伸びる場合もあります。
2020年にスポーツ庁が実施した体力運動能力調査では、男子身長の平均値が11〜13歳で年間7cm以上伸びていました。
このデータからも、13歳ごろにぐっと身長が伸びる男子が多いと分かります。
参考:スポーツ庁体力運動能力調査
参考:オムロン 「成長スパート」を知って、身長を伸ばそう
高校生になっても伸びる人がいる
平均13歳ごろに身長が伸びる男子が多いですが、中には高校生になってから伸びる子供もいます。
身長の伸びは思春期に入る時期と関係があります。
思春期は第二次性徴とも呼ばれ、大人になるために体つきが変化し、身長が大きく伸びる時期です。
身長が伸びる他には、声変わりやひげが生えるなど見た目の変化が起こります。
思春期に入るきっかけにはさまざまな要因があり、はっきり分かっていません。
思春期に入る時期は個人差が大きいので、身長の伸びるピークも人それぞれです。
そのため、10歳から急に身長が伸びる場合もあれば、高校生以上で伸びる人もいます。
身長の伸びは遺伝の要素が大きい
男子がどこまで身長が伸びるかは、遺伝の要素が大きく関係します。
両親の身長がもとになり、子供の身長がある程度決まります。
身長の伸びにはさまざまな要因があり、特に遺伝の要素が高いと知られています。
身長に関する海外の研究では、80%程度の遺伝的な関係があるという結果が出ました。
両親の身長が高ければ子供も高くなりやすく、低ければ低くなる可能性が高いと言えるでしょう。
参考:国立研究開発法人 日本医療研究開発機構「日本人の身長に関わる遺伝的特徴を解明―19万人の解析から日本人の身長に関わる遺伝的要因の謎に迫る―」
各年齢の男子の平均身長を知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
身長の伸びを予測するには?
子供の身長がどれだけ伸びるか知りたい人もいるのではないでしょうか。
ここでは、男子の身長がどこまで伸びるのか予測する方法を3つ紹介します。
成長曲線にあてはめる
成長曲線を使って、子供の身長を予測できます。
成長曲線とは、子供の身長や体重の増え方をデータに基づいて表に表したものです。
成長曲線と言えば、母子手帳にある赤ちゃん用のものを思い出す人もいるのではないでしょうか。
実は18歳までを対象とした成長曲線もあります。
現在使われている成長曲線は、2000年に行われた乳幼児身体発育調査報告書と学校保健統計報告書のデータから作られたものです。
成長曲線に子供の身長を当てはめると、同じ年齢の平均値と比べられます。
子供の身長に近い成長曲線から将来の身長予測も可能です。
成長曲線は色々なサイトからダウンロードできるので試してみてください。
親の身長から計算する
男の子の身長がどのくらい伸びるかどうかは、両親の身長から計算して予測できます。
子供の身長は遺伝の要素が大きいため、両親の数値を参考にできます。
男子の身長予測=(両親の身長の合計+13)÷2
例えば、父親が175cmで母親が160cmの場合、予測される最終身長は174cmです。
ただし、身長の伸びは遺伝だけではなく生活環境の影響も受けます。
身長予測の計算結果は大まかな数値として考えるとよいでしょう。
骨端線の状態を調べる
子供の骨端線(こったんせん)を調べると、今度身長が伸びるかどうかを予測できます。
骨端線とは、骨の端にある軟骨部分のことでX線画像では黒い線に見えます。
子供の体は、成長軟骨と呼ばれる部分が固い骨に置き換わって骨が伸び、同時に身長も伸びていきます。
骨が伸びるとX線画像で骨端線が確認できなくなります。
骨の成長が止まった状態を「骨端線が閉じた」と表現し、身長はこれ以上伸びません。
ただし、骨端線を調べるのは低身長など治療が必要な場合に限られます。
身長を専門とした病院であれば自費診療ができるかもしれないので問い合わせてください。
参考:公益財団法人 母子健康協会「お子さんが小柄である事が気になったら」
身長が止まるサインってある?
身長の伸びが止まりそうなとき、男子の体にはどのような変化が起こるのでしょうか。
男子の身長が止まるサインとして知っておきたいポイントを2つ紹介します。
最近の身長の伸びが鈍い
順調に伸びてきた身長があまり伸びなくなってきたら、もうすぐ止まる時期かもしれません。
思春期に身長の伸びがピークを迎えた後、最終身長に達する時期に入るためです。
身長が止まるのは成長スパートで急に伸びたあと、3年後ぐらいが目安です。
例えば13歳で身長の伸びがピークを迎えた男子の場合、16、7歳ごろ止まると予測できます。
急に身長が伸びたあと、次の年にどのくらい伸びたか比較してみるとよいでしょう。
ひげが生えてきた
ひげが生えると身長が止まるサインと考えられています。
ひげは思春期の後半から生えてくるので、身長が止まる時期と重なるためです。
ひげは、男性ホルモンの増加によって生えてきます。
男子にひげが生えるのは、ホルモンバランスが大人の男性に近づいている証拠です。
身長が止まるのは思春期後半ですから、ひげの生えたあたりから伸びがゆるやかになり最終身長に達すると予測できます。
ただし、ひげの生え方には個人差があり、どの程度生えたら身長が止まると分かるわけではありません。
体の変化に加え、身長の伸びにも注目すると止まる時期が分かりやすくなります。
参考:東京神田整形外科クリニック「髭が生えたら身長は止まる?骨端線が閉じるのは何歳?」
身長を伸ばすためにできることとは?
男子の身長の伸びは遺伝の要素が強いですが、環境を整えることでさらに伸びる可能性があります。
ここでは、身長を伸ばすためにできる環境作りについて3つのポイントを解説します。
栄養を意識してバランスよく食べる
男子の身長を伸ばすために注意すべきポイントは、バランスのとれた食生活です。
思春期で伸び盛りの子供には、食事からとる栄養素が不可欠です。
特に、カルシウムを積極的に摂るようにしましょう。
身長を伸ばすためにはしっかりした骨作りが大事です。
骨の成長に必要なカルシウムを含む食品を意識してメニューに加えましょう。
カルシウムは乳製品や大豆製品、魚に多く含まれています。
カルシウムの吸収を良くするタンパク質やビタミンDを含む食品を一緒に食べると効果的です。
カルシウムの多い乳製品や大豆製品、魚類にはタンパク質も含まれているので一石二鳥。
タンパク質豊富な肉類と一緒に食べるのもおすすめです。
睡眠時間をしっかりとる
身長を伸ばしたいなら、寝る時間も大事にしましょう。
より良い睡眠で体の成長を促す効果が期待できます。
子供の体の発育を促す成長ホルモンは、寝ている間に分泌されます。
特に寝てから1〜2時間に訪れるノンレム睡眠で成長ホルモンが多く分泌されると言われています。
睡眠時間をしっかり確保すると、心身の疲れを取り体を成長させることができるでしょう。
参考:西川「寝る子は育つ」は本当!? 睡眠専門医に聞く「眠りと発育・成績」の関係性
適度な運動をする
身長が伸びる時期は、発達に応じた適度な運動をするようにしましょう。
運動で生活リズムが整いやすくなり、身長を伸ばす効果も期待できます。
日中、スポーツ活動などで体を動かす習慣があると、食欲が増してたくさん食べられるようになります。
成長に必要なエネルギーや栄養素をしっかり摂れるので成長ホルモンが分泌にも効果的です。
日中の疲れで夜自然に眠くなり、早い時間にぐっすり眠れるようにもなります。
運動は活発な男子のストレス発散にもなりますし、成長に良い効果があるのでおすすめです。
しかし、体を痛めるような激しい運動は逆効果です。成長に応じて運動の負荷を考えるとよいでしょう。
身長を伸ばす時期に注意すべき悪習慣とは?
身長をもっと伸ばしたいなら、ついやりがちな行動が悪影響を及ぼすかもしれません。
ここでは身長を伸ばす時期にやってはいけないことを3つ紹介します。
遅い時間の食事
子供はスポーツや習い事などで帰宅が遅くなりがちですが、遅い時間の食事は避けるようにしましょう。
成長に必要な栄養が取れなくなる恐れがあります。
遅い時間まで何も食べないでいると、空腹を通りこして食欲がなくなり、夜の食事量が減る場合があります。
体に必要な栄養が摂れないため、睡眠時に出る成長ホルモンがうまく分泌されなくなるかもしれません。
また、夕食が遅くなると次の日の朝ごはんを食べられないパターンもあります。
どちらにせよ、必要なエネルギーや栄養が取れないので避けましょう。
栄養面で考えると、夕食が遅い時間になりそうなときは食事を2回に分けて食べるとよいでしょう。
おにぎりなどを軽く食べ、家に帰ってからおかずを中心に食べると必要な栄養をしっかり摂取できます。
参考:THE ANSWER「帰りが遅い子供の夕食はどうすべき? スポーツ栄養士が説く“2回食のススメ”」
寝る直前までスマホ操作
身長を伸ばしたいなら、ベッドにスマホを持ち込まないようにしましょう。
スマホから出るブルーライトが睡眠の妨げになり、眠りの質が下がるためです。
スマホなどの機器から出るブルーライトを夜浴びると、眠気を誘うメラトニンというホルモンの分泌を抑えてしまいます。
そのため、なかなか眠くならず睡眠リズムが崩れてしまう恐れが。
うまく眠れないため、成長ホルモンの働きも悪くなり発達に悪影響を及ぼします。
思春期は夜までスマホを使いたい時期ですし、やめさせたくても親の言うことを聞かない子もいるでしょう。
「夜スマホ見てると身長が伸びないかもしれないよ」と理由を説明すると納得してくれるかもしれませんね。
過度な筋トレ
体を鍛えるのに効果的な筋トレですが、やりすぎると身長が伸びなくなるかもしれません。
肉離れなどのけがにつながりやすく、成長を邪魔してしまう恐れがあります。
「筋トレをすると身長が伸びなくなる」という話を聞いた人もいるでしょう。
筋トレで身長が低くなる証拠は今の研究では分かっていません。
ただし、成長期に負荷を掛けた筋トレを行うと、筋肉が傷つき運動を休まなければいけなくなる場合があります。
身長を伸ばすためには適度な運動が必要ですが、過度な筋トレのけがにより休むことになったら本末転倒です。
筋トレをするなら腹筋や腕立て伏せなどの自重筋トレを、週2〜3回程度にするとよいでしょう。
参考:NHK for school「筋トレすると背が伸びなくなるって本当?」
男子の身長が伸びる時期は生活改善が大事
今回は、男子の身長がいつまで伸びるのか、伸ばす方法を解説しました。
男子の身長を伸ばすには、食生活や睡眠などの生活習慣を整えることが大事です。
「スポーツで背が高い方が有利だよね」など、子供と身長について話し合ってみてはいかがでしょうか。
遺伝を超えた身長の伸びが期待できるよう、成長期を大事にすごしてくださいね。