【年齢別】子供がご飯を食べない理由と対処法を解説|ご飯食べないのは病気?困った時におすすめのメニューを紹介

厚生労働省の発表によると、親の約3割が「子供の好き嫌いが多い」、約4割が「子供の食べる量にむらがある」と悩んでいます。

子供がご飯を食べないとき、親は「どうして食べないのか」不安を抱くでしょう。
参考:厚生労働省

しかし子供がご飯を食べないことに対して、イライラするのは逆効果です。

とはいえ、子供にご飯を食べてほしいと思うのは親心でしょう。

そこで今回は、「子供がご飯を食べない!」と悩む親のため、1児の母である筆者が子供がご飯を食べない理由と対処法について解説します。

子供がご飯を食べてくれなくて困ったときにおすすめメニューも紹介するので、参考にしてみてください。

【年齢別】子供がご飯を食べない理由

子供がご飯を食べない理由は、体調不良や好き嫌い、集中力の散漫などさまざまです。

下記では年齢別に、子供がご飯を食べない理由について紹介します。

  • 離乳食期                                
  • 1歳・2歳児                                
  • 3歳・4歳・5歳児                                
  • 小学生      

年齢別の理由を理解できれば、心に余裕が生まれます。

それぞれ詳しく解説するので、参考にしてみてください。

離乳食期

離乳食期は、子供にとってまだ慣れない食事です。

離乳食の進み方は子供によってそれぞれ異なるので、親はイライラせずに付き合ってあげましょう。

  • 母乳がいい
  • 体調不良
  • 味や食感が気に入らない
  • スプーンや皿などの食器が気に入らない

離乳食期にご飯を食べないのは、まだ「母乳がいい!」という表れかもしれません。

赤ちゃんは皆、母乳やミルクを飲んで育つので、母乳を恋しがることもあるでしょう。

また、味や食感が気に入らないといった原因も考えられます。

特に離乳食は月齢ごとに硬さや味付け方法が異なるので、子供の進み方にあった食事を心がけましょう。

また離乳食期の子供は、スプーンや食器にこだわりを持つこともあります。

「スプーンを変えてみたら急に食べるようになった」という子供も多いので、食べない場合は数種類のスプーンや食器を試してみてください。

もちろん、体調不良の場合もあります。
機嫌や体温、吐き戻しなどの変化がないか観察するのも大切です。

1歳・2歳児

1歳・2歳児の場合は、イヤイヤ期と重なる時期です。

また自我が芽生え始める時期でもあり、「自分で食べたい!」という欲求も表れます。

  • イヤイヤ期
  • お腹が空いていない
  • 自分で食べたい、上手に食べられない
  • 体調不良

子供は1歳ごろになると、手づかみ食べや遊び食べをはじめます。

手づかみ食べによって、食べ物の硬さや大きさなどを学ぶため、できる限り好きなようにさせましょう。

また食べない原因には、お腹が空いていないという点も挙げられます。

日中は遊ばせ、空腹を感じるような生活リズムに整えることが大切です。

子供の発達を心配する気持ちもわかりますが、食事の最中はイライラせず、「食べられたね!」「もう少し頑張ってみよう!」といったポジティブな声かけを心がけましょう。

3歳・4歳・5歳児

3歳〜5歳児になると、食べ物の好き嫌いがはっきりしてきます。

  • 集中力が持たない
  • 好き嫌いがある
  • 疲れている、寝てしまう
  • 食事の量が多すぎる
  • 体調不良

「もっと遊びたい!」という気持ちから、食事に対する集中力が持たないという理由も挙げられます。

子供の集中力は、30分ほどしか持ちません。
食事に飽きてしまったら、無理に食べさせず「いらないの?どうする?」と子供の判断に任せましょう。

またひどく疲れている場合に、ご飯を食べなかったり途中で寝てしまうケースもあります。

そんなときは「今日は眠たくなっちゃったね」と共感の姿勢を示すとよいです。

一方、食事の量が多すぎるという可能性もあります。

供が食べる量は個人差があるので、様子を見ながら調節しましょう。

小学生

小学生は興味関心の幅が広がり、遊びに夢中になる時期です。

  • 好きなことをしたい
  • 偏食
  • 生活リズムの変化
  • 体調不良

最近は、小学生でもスマホやゲームを持つ子供が増えています。

自宅でも動画視聴やゲームに夢中になり、食事の時間を煩わしく感じるかもしれません。

また、小学生には偏食・好き嫌いが固着していると言われています。

偏食や好き嫌いは「孤食」や「個食」が原因の1つとして問題視されており、親が意識しておく必要があるでしょう。

そして、小学生は生活リズムの変化が起きやすい時期です。

塾に通う子供が増え、食事の時間が不規則になったり間食の回数も増加します。

結果的に、生活リズム・規則的な食事の確保が難しくなってしまうのです。

【年齢別】子供がご飯食べない時の対処法

子供がご飯を食べないときの対処法を、年齢別に紹介します。

  • 離乳食期                                
  • 1歳・2歳児                                
  • 3歳・4歳・5歳児                                
  • 小学生   

親も大変ですが、子供も食事に対して不満があるのかもしれません。

それぞれ詳しく解説するので、対処法を取り入れてみてください。

離乳食期

離乳食期の子供がご飯を食べないときの対処法は、食事の調理方法と親の雰囲気づくりです。

ご飯が固すぎたり、粒が残っていると、嫌がる子供がいます。

食材を細かくする・柔らかく煮たりして試してみましょう。
また味付けが単調だと飽きてしまうので、出汁を変えてみるなど工夫してみてください。

そして、子供がご飯を食べない対処法には、親の雰囲気も大切です。
食べないことに苛立つ気持ちはわかりますが、イライラは子供に伝わります。

楽しい食卓を意識し、親は笑顔で接しましょう。

1歳・2歳児

1歳・2歳児がご飯を食べないときの対処法は、親がイライラしないことです。

また、できるだけ本人の意思に任せることも大切でしょう。

1歳・2歳はイヤイヤ期と重なるため、親はなにかと大変な時期です。
また自我が芽生えはじめ、何でも自分でやりたがります。

そんなときは叱ったりせず、できるだけ本人の意思や行動に任せてみましょう。
途中で飽きる、遊び食べをしても問題ありません。

遊び食べも成長の証です。

食べなくても「一食くらい食べなくても大丈夫」という気持ちをもつと、心に余裕が生まれます。

3歳・4歳・5歳児

3歳〜5歳児に対するご飯を食べない時の対処法は、楽しい食卓づくりと、たくさん遊ばせることです。

共働きの家庭が増え、家族揃っての食事が減っていませんか?

子供は、家族と食卓を囲めば楽しく感じます。食事の時間が好きになれば、おのずとお箸も進むでしょう。

またお腹を空かせるために、日中たくさん遊ばせておくのも大切です。
運動して生活リズム、および食事時間を整えましょう。

間食の与えすぎにも注意してください。

小学生

小学生の子供がご飯を食べないときは、まず原因を把握しましょう。

小学生は、塾や習い事などで食事時間がバラバラになりがちです。

加えて間食が増えることで、空腹感のさほど感じずに食事が進まない場合もあります。
可能な限り孤食をなくし、一緒に食事をとれるよう工夫してみてください。

そして「ゲームやスマホで遊びたいから食べない」という場合は、食事に集中できる環境づくりも大切です。

スマホ・ゲームなどは目の届かないところに収納し、ご飯に集中させましょう。

ご飯を食べない子供におすすめのレシピメニュー

ご飯を食べない子供のために、おすすめレシピメニューがあります。

  • おにぎり
  • カレーライス
  • 子供の大好きなメニュー

子供が少しでも「おいしい」と食べてくれるよう、寄り添いながら進めていきましょう。

それぞれ詳しく解説します。

おにぎり

ご飯を食べない子供におすすめのレシピメニューは、おにぎりです。
簡単に作れますし、小さめにすれば子供も食べやすくなります。

また、入れる具材によって味を変えられる点も魅力です。

ふりかけを混ぜたり、かつおぶしやそぼろを入れてもよいでしょう。

デコレーションもしやすく、子供が視覚的に楽しんでくれれば、食べることへの興味に繋がります。

炭水化物は力の源です。試してみてください。

カレーライス

カレーが好きな子供は多いです。

ビデオリサーチが実施したアンケートでは「子供の好きな料理」でフライドポテトに次ぐ2位という好成績を残しています。

参考:ビデオリサーチ「キャラクターとお子さまの日常生活についてのアンケート」

また野菜を細かく切れば、好き嫌いがある子供でも食べてくれる可能性があるでしょう。

さらに多めに作っておけば、次の日にカレーうどんにリメイクも可能です。

親の料理の手間が少しでも省けると、子供とゆとりを持って遊べます。
親が笑顔なら、子供も幸せです。

ちなみに、筆者の子供は好き嫌いが激しいですが、カレーはよく食べます。

子供にもよりますが「ご飯を食べない!」と悩んだら、一度試してみてください。

子供の大好きなメニュー

子供がご飯を食べないときは、「子供が大好きなメニュー」を出してみましょう。

「好きなものばかりだと栄養が偏る!」と思うでしょうか。
しかし、食べない子供には、まず食べてもらうことが大切です。

前述したビデオリサーチのアンケートから、子供の好きな代表メニューを紹介します。

1位

フライドポテト

2位

カレー

3位

ハンバーグ

4位

寿司

5位

ラーメン

参考:ビデオリサーチ「キャラクターとお子さまの日常生活についてのアンケート」

カレーやハンバーグなら、野菜も一緒に入れられます。

その他のメニューも、野菜を添えたり汁類・スープを添えることで彩りを意識しましょう。

好きなものが食べられれば、子供はきっと食事に関心を示します。

食べる第一歩として、子供の好きなメニューを食卓に並べてみましょう。

子供がご飯を食べずにイライラしたとき親がすべきこと

子供がご飯を食べないと、「発達に悪影響なのでは?」という不安から、ついイライラしがちです。

しかし、子供がご飯を食べるようになるには、親がすべきこともあります。

  • 怒らない                                
  • 深呼吸をする                                
  • 優しく接する      

筆者も、過去に反省した経験があります。

それぞれ詳しく解説するので、参考にしてみてください。

怒らない

せっかく用意したご飯を子供が食べないと、イライラするでしょう。

しかし、イライラしたとき親がすべきは、怒らないことです。

親がイライラして怒ってしまうと、子供は食事の時間が辛くなり、余計食べなくなるという悪循環に陥ります。

子供が食事の時間を楽しめるように、食卓を囲む際は怒らず笑顔で接しましょう。

また親がおいしそうに食べていると、子供も「食べようかな」と思うはずです。

もちろん子供がご飯を食べたら、たくさん褒めてあげてくださいね。

関連:子供にイライラするのはダメなこと?思い通りにいかなくても感情的にならない対処法

深呼吸をする

子供がご飯を食べないとき、イライラしたら深呼吸をしましょう。

イライラが爆発して怒ってしまう前に、胸いっぱいに空気を吸い込んでください。

深呼吸は自律神経を整え、イライラを緩和します。

腹式呼吸が理想的ですが、感情的になったらまずは大きく息を吸い込みましょう。

親のイライラは、子供にとって非常に不安な状態です。

深呼吸で落ち着きを取り戻したら、子供に笑顔で話しかけてみてください。

優しく接する

前述した通り、ご飯を食べない子供に対して「怒る」のは逆効果です。

ご飯を食べなくても怒らず、優しく接しましょう。

食事の時間の雰囲気をよくすることは、非常に大切です。
叱ってばかりだと、子供は食事の時間を苦痛に感じます。

優しく接することで、自然と食事に向き合えるようになるでしょう。

もちろん時に叱るべきこともありますが、あくまでも寄り添う姿勢を意識してください。

子供が少食・偏食について

たくさん食べる子供もいれば、少食や偏食の子供もいます。

理由や対処法を知ることで、食事との向き合い方を理解できるでしょう。

  • 少食・偏食の理由
  • 少食・偏食の対処法

それぞれ詳しく解説するので、参考にしてみてください。

少食・偏食の理由

子供の少食・偏食には、下記のような理由が挙げられます。

少食の理由
  • 体質
  • お菓子の食べすぎ
  • 運動不足
  • 生活習慣の乱れ

 

偏食の理由
  • アレルギー
  • 匂いや食感、味を受け付けない
  • 食べて嫌な経験をしたことがある
  • 親が偏食

子供の少食は、体質的なものも含まれます。

また、お菓子の食べ過ぎや運動不足がご飯を食べない原因につながるでしょう。

また生活習慣が乱れると、食事の回数や時間が定まらず、少食になる可能性があります。
「腹時計」という言葉通り、食事には毎日の生活リズムが大切です。

一方偏食は、アレルギーの他にも「体が受け付けない」という理由が挙げられます。
誰しも昔は「ピーマンや人参が苦手だった」という経験があるでしょう。

また食べた後に気分が悪くなったり、吐いてしまった過去があると、特定の食材を食べられなくなる場合もあります。

少食・偏食の対処法

少食・偏食の対処法は、それぞれの理由や原因を探ることです。

以下の三つの対処法があります。

  • お菓子を与えすぎない、日中たくさん遊ばせる
  • 調理方法や味付けを変えてみる
  • 親が食べなくても、できるだけ食卓に出す

理由・原因

対処法

お腹が空いていない

お菓子を与えすぎない、日中たくさん遊ばせる

食感・味が嫌い

調理方法や味付けを変えてみる

親が偏食

親が食べなくても、できるだけ食卓に出す

子供の様子を観察することで、原因がはっきりするでしょう。

話せる場合は、子供としっかり話し合う時間を設けるのもおすすめです。

しかし、少食や偏食は大きくなるにつれて緩和されていきます。

どうしても食べない場合は焦らず、無理に食べさせる必要もありません。

ストレスによる食の変化

子供がご飯を食べない理由には、ストレスが関係している場合があります。

友達との喧嘩や親に叱られた、悩みごとがあるなど、ストレスの原因はさまざまです。

子供に次のような症状がないかなど様子を見てみましょう。

  • 食欲がない、食べる量が減った。
  • 逆に食べすぎる。
  • とくにパンやご飯、お菓子などの炭水化物を欲しがる。
  • 急にやせた、あるいは太った。
  • 体重をとても気にしている。

参考:厚生労働省「こころもメンテしよう」

上記に該当する場合は、ストレスを溜めすぎて心に不調をきたしている可能性があります。
子供と向き合い、しっかりと話を聞きましょう。

場合によっては、専門医への相談をおすすめします。

子供がご飯を食べないのは病気?

子供がご飯を食べないと、「病気ではないのか?」不安を抱くことがあるでしょう。

もちろん風邪を含む病気の可能性もありますが、それだけではありません。

今回ご紹介したように、お腹がすいていないや好き嫌い、遊びたいなどさまざまな原因が考えられます。

子供の様子を観察したり、話すことで理由を把握しましょう。

その際には、食べないことに対して一方的に叱るのはいけません。
子供にも理由があるので、しっかり寄り添ってあげてください。

病気で子供がご飯を食べない時の対処法        

病気によって子供がご飯を食べない時は、対処法として「子供が食べたいもの」を食べさせましょう。
水分が摂れていれば、2,3日食べなくても問題ありません。

プリンやアイス、果物など、子供が食べやすいまたは「食べたい」ものを用意しましょう。
もちろん、子供が食べられるなら消化のよいものが最適です。お粥やうどんをおすすめします。

しかし風邪で喉が痛いと、熱いものを嫌がることがあるので注意しましょう。
食べさせる場合は、少し冷ましてあげると食べやすいですよ。

注意すべきは、無理やり食べさせないことです。逆効果なのでやめましょう。

水分しか摂れない場合は、糖分とイオン(主に塩分)がバランスよく入った経口補水液がおすすめです。

子供がご飯を食べないときにおやつのお菓子をなくすのはありか

ご飯を食べさせるために「おやつのお菓子をなくすのはあり?」と疑問を抱くでしょう。
お菓子は与え過ぎもよくないですが、完全になくすのもおすすめしません。

お菓子は子供にとって、大事な存在です。

気分転換やストレス解消になるので、少しなら与えても問題ありません。

1日1個などルールを決めておくと安心です。

また栄養面が気になるなら、最近は「鉄分」や「カルシウム」配合のお菓子も多数販売されていますので、取り入れてみるのもよいでしょう。

子供がご飯を食べなくても深く悩む必要なし!

子供がご飯を食べなくて、焦る親は一定数います。

しかし結論を述べると、子供がご飯を食べなくても、深く悩む必要はありません!

年齢別にそれぞれ理由は異なりますが、食べる子もいれば食べない子もいます。

そして、時に親がどんなに工夫をこらしても、食べないケースも多いのです。

今は食べなくても、ふとしたきっかけで食べるようになります。

怒らず、可能な限り子供の意思を尊重してあげてください。

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