子供の集中力を高める方法5選|遊びでも集中力はUPできる?集中力が低い3つの原因も解説

遊びには集中するのに勉強には上の空、そんな子供の様子に頭を抱えたくなることもありますよね。
学校の授業でのつまずきを防ぐためにも、集中力を鍛えたいと考える方もいるでしょう。

  • 「子供の集中力がない原因を知りたい」
  • 「遊びながら集中力を高める方法はある?」
  • 「親の言動で気をつけることは?」

これらの声にお応えして、今回は子供の集中力を高める方法の詳細をお伝えします。
食事や睡眠などの生活習慣が乱れると、子供の脳のはたらきは鈍ると言われています。

生活習慣や環境を見直しつつ、子供が夢中になって取り組める活動を取り入れましょう。 

子供が集中しない!集中力が低い3つの原因

子供を取り巻く環境に集中力を下げる要因があると、子供は本来持っているはずの集中力を十分に発揮できません。
子供の集中力が低い原因として、以下の3つが考えられます。

  • 睡眠や食事などの生活習慣
  • スマホやテレビの見過ぎ
  • 発達障害

睡眠や食事などの生活習慣

出典:生涯学習社会の実現:文部科学省

 「朝食をとらない子供は、学力調査の正答率が低い」という調査結果が出ています。
栄養不足や睡眠不足で体調を崩す大人がいるのと同じように、子供にとっても十分な食事・睡眠は欠かせません。

バランスのよい食事で脳を活性化させつつ、毎朝きちんと朝食をとるのが大切です。
朝食を抜くとエネルギーが不足し、脳の働きが鈍ると言われています

また、睡眠時間が少ないと脳に疲れがたまり、注意力散漫・集中力低下を招きます
子供の集中力がないと感じる場合は、まずは食事と睡眠の生活習慣から見直してみましょう。 

スマホやテレビの見過ぎ

出典:家庭等における青少年の携帯電話・スマートフォン等の利用に関する調査結果報告書(概要版)|東京都青少年・治安対策本部

子供にスマホを持たせた保護者へのアンケートでは、約15%が「勉強に集中できなくなったり、記憶力が下がったりした」と回答しています。
テレビ・スマホ・ゲームなど、子供の周りには魅力的なツールがあふれています。

ただ、使い方を誤ると、「スマホの通知やテレビの続きが気になって、勉強に手が付かない」という状態になりかねません。
スマホやテレビはルール作りが大切です

使用時間や場所などのルールを親子で話し合い、スマホやテレビとの上手な付き合い方を見つけましょう。 

発達障害

“発達障害は、生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴がある状態です。
そのため、養育者が育児の悩みを抱えたり、子どもが生きづらさを感じたりすることもあります。”
出典:発達障害|厚生労働省

 集中力がない子供を見ると、「うちの子は発達障害かもしれない」と心配になるかもしれません。
子供の発達に不安がある場合は、自治体の窓口や支援センターに相談してみましょう。

注意力散漫を防ぐためには、できるだけ子供の意識を別のものに向けない工夫が必要です。
「机の周りに気が散るものを置かない」「部屋の明るさ・室温・いすの高さの調整」など、子供が集中しやすい環境作りを心掛けてください。

子供の集中できる時間は?平均を紹介

子供の集中力は非常に短く、年齢とともに少しずつ集中力が伸びてくると考えられています。
幼児期には年齢+1分ほどしか集中力が持たないとされており、5歳なら6分程度が目安となっています。

小学生の集中力の目安は学年×10分です。
小学2年生なら20分ほどを見積もっておくとよいでしょう。


集中力は一度途切れてしまうと回復までに時間が掛かり、大人でも20分程度の時間を要します。

子供への負担が大きい活動は、休憩を挟みながら取り組ませるのが継続のコツです。

子供の集中力を高めたい!効果的な方法5選

ここからは、子供の集中力を高める方法をお伝えします。
子供が集中しやすい環境・部屋作りを行いつつ、集中力アップできる活動を取り入れましょう。

  • 遊び・おもちゃ
  • 食事
  • 習い事
  • スポーツ

関連記事:集中力アップに効果的な習い事5選! 子どもの集中力を鍛える方法も紹介します

遊び:折り紙・ジグソーパズルなど【おもちゃで楽しく集中力UP】

 子供が「楽しい!」と思える遊びやおもちゃは、自分から夢中で取り組めるため集中力アップに効果的です。
折り紙は美しく折るために「紙の端と端を合わせる」という丁寧さが求められ、集中力が自然と磨かれます。

ジグソーパズルは完成までのワクワク感を味わいながら、適切なピースを見つけるために脳をフル活用させられます。
その他、折り紙やジグソーパズルで伸ばせる力は以下の通りです。

  • 忍耐力:最後までやり遂げる力が身に付く
  • 想像力:完成までのイメージを考えながら活動に取り組める
  • 手先の器用さ:指先を使った細かな作業で脳の成長を促せる

親子で一緒に折り紙に取り組むのもおすすめです。
親の折った作品を真似するために、集中して折り方をマスターするでしょう。
 

本:しかけ絵本【幼児の集中力にはこれ!】

3歳~5歳前後の幼児期には、しかけ絵本が集中力アップに活用できます。
つまむ・ひっぱる・めくるといった仕掛けによって、子供は進んで指先を動かします。

親に読み聞かせをしてもらうだけでなく、自分から参加しながら楽しめるのもしかけ絵本の特徴です。
積極性・自発性を磨きながら、脳の活性化を図れます。

絵本の読み聞かせを習慣化すれば、絵本を最後まで聞いていられる集中力が身に付きます。
まずはしかけ絵本で興味を持たせて、子供がじっと座っていられる習慣作りを目指しましょう。

食事:DHA・鉄分・カルシウムなど【脳の働きに関わる3つの栄養素】

脳に十分な栄養素が届かないと、記憶や学習能力をつかさどる脳内物質に悪影響が生じます。
集中力の低下に直結するのは以下の栄養素です。

  • DHA:脳の活性化に役立ち、脳の発育を助ける。サバ・サンマなどの青魚に多く含まれる。
  • 鉄分:血液を作り出し、脳や体に酸素や栄養を送る役割がある。ほうれん草・豚肉・卵に含まれる。
  • カルシウム:神経の興奮や緊張を抑えて落ち着かせる。乳製品や小魚に多く含まれる。

脳の発育には、日頃の食事の積み重ねが大切です。
バランスの取れた食事を作って、子供の成長をサポートしましょう。

関連:【年齢別】子供がご飯を食べない理由と対処法を解説|ご飯食べないのは病気?困った時におすすめのメニューを紹介

習い事:ピアノ・そろばん【指先トレーニングが脳を育てる】

習い事は自宅での学習に比べ、適度な緊張感を持てるのがメリットです。
普段よりも集中しやすい環境で活動するため、子供のさまざまな力を育むのに役立ちます。

集中力アップに効果的な習い事は以下の通りです。

  • ピアノ:手や耳をフルに使うため、脳機能が鍛えられて集中力アップにつながる。「曲を弾けるようになる」という明確な目標があり、意欲的に取り組みやすい。
  • そろばん:目と耳で数字をとらえつつ、指を正確に動かす必要がある。スピードアップを目指すことで集中力が高まる。
  • 書道:書き終わるまで気が抜けないため、集中力がアップする。字の上達や姿勢改善などのメリットも大きい。

習い事を始める際は、子供の「やってみたい!」という思いを大切にしましょう。
やる気のある活動には集中力が発揮されやすく、結果を出せた際の喜びも大きいです。
参考:そろばんの効用|日本珠算連盟

スポーツ:水泳【東大生の65%が習っていた】 

東大生の約65%は、小学生時代に水泳を習っていたというアンケート結果が出ています。
泳いでいる間は気を抜くと沈んだり、前に進まなくなったりします。

ゴールまで一生懸命泳ぐ必要があり、集中力が欠かせません。
息継ぎのタイミングや手足の動かし方などを体にしみこませる必要があり、思考力も備わるスポーツです。

基礎体力や心肺機能の向上も目指せるため、心身ともに成長が見込めます。
「いざという時に備えて泳ぎの力をつけてほしい」と考える保護者が多く、水泳は長年にわたって人気のある習い事です。
参考:東大新聞オンライ

 

子供の集中力低下に繋がる親のNG言動

親が子供を気に掛けるあまり、かえって悪影響となる原因を作っているかもしれません。
ここからは、子供の集中力を削ぐNG言動を紹介します。
 

子供が集中しないことに対して叱る

「勉強に集中しなさい!」という叱責は逆効果です。
叱られた子供は勉強への苦手意識を強め、いっそう集中できないという悪循環に陥ります。

また、「集中力がない!」という言葉掛けも禁物です。
子供は集中力のなさを指摘され続けると、
自分には集中力がない…と思い込んでしまいます。

その結果、どのような活動に対しても集中しにくくなるのです。

子供の行動を強制する

無理やり行動を押し付けると子供の意欲は低下します。
勉強に集中させたいなら、子供に合った学習量・学習内容を親が把握した上で、適切な学習時間を設定しましょう。

ありがちな親のNG言動として、「早く終わったなら、他の勉強もしなさい」という声掛けが挙げられます。
子供に
集中して勉強を終えても課題が追加されるだけという意識がすり込まれ、決められた時間内をダラダラと机で過ごす習慣がついてしまいます。

子供が集中力を高められる環境を作るのがおすすめ!

環境によって、子供の集中力は良くも悪くも変わります。
食事のバランスや親の言葉掛けを見直しつつ、集中力アップできる活動を取り入れましょう。

子供の集中力を高めるポイント

  • 食事・睡眠などの生活習慣を見直す
  • 遊び・本・習い事など、子供が興味を持つ活動を取り入れる
  • 集中できない子供を叱らない

やる気の出る活動には、子供は夢中で取り組みます。
子供の頑張りをほめて意欲を高め、集中力を伸ばしてあげてください。

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