巧緻性は幼児も高齢者も鍛えられる!年齢にあったトレーニング方法紹介|小学校受験にも有利に

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子供が手先を動かす機会が少なく、「うちの子が不器用で心配…」と考える方もいるでしょう。
小学校受験で求められる「巧緻性」は、受験以外にもあらゆる場面で必要な能力です。

  • 巧緻性って何のこと?
  • 巧緻性が高いとどんなメリットがあるの?
  • 巧緻性を鍛えるトレーニング方法が知りたい

このような声にお応えして、今回は巧緻性を高めるメリットやトレーニング方法をお伝えします。
巧緻性は子供の頃だけでなく、社会に出た後も求められる力です。鍛えやすい幼少期のうちから地道にトレーニングを行いましょう。

「巧緻性」なんと読む?

「巧緻性(こうちせい)」と読みます。

「巧緻」とは、精巧で緻密なことを意味する言葉です。

巧緻性(こうちせい)とは?

巧緻性とは、一般的に手先の器用さを表す言葉です。
巧緻性の言葉の範囲は広く、例として以下の力が巧緻性として挙げられます。

  • 指先を使って細かい作業をする力
  • スポーツの目的に合わせて体を巧みに動かす力
  • 頭の中でイメージした通りに体を動かす力

巧緻性は神経細胞がつながり合うことで発達します。
なお、
神経系が最も発達するのは幼少期です

巧緻性が高いと指先や体を思うがままに動かせるため、さまざまな活動においてスキルを習得しやすくなります。
また、巧緻性は子供の頃だけでなく、社会に出た後も求められる力です。

巧緻性に優れていれば素早く的確に仕事をこなすことができ、地道な努力を重ねて成果を上げられるでしょう。

最近の子供は巧緻性が低いって本当?


画像引用:小学生の手指の巧緻性に関する研究|J-STAGE

被服環境学の専門家である川端博子教授は、「巧緻性を測定する糸結びテストの結果が1995年から2007年にかけて低下した」という研究結果を発表しました。
巧緻性が低下した原因として、川端教授はテレビ・ビデオ視聴とゲームの普及を挙げています。

外遊びや手指を使う遊びが減ったことで、巧緻性が発達する機会が減少したのではないかと指摘しています。
巧緻性は加齢とともに衰えやすいため、神経系が発達する幼少期に鍛えるのが望ましいです。

手指を細かく動かす遊びや、全身を使った運動遊びを日常的に取り入れましょう。

巧緻性を高めるメリット

幼少期の頃から巧緻性を高めるメリットは、主に以下の2点に分けられます。

  • 学習意欲・集中力アップにつながる
  • 小学校受験に有利

それぞれ詳しく見ていきましょう。

学習意欲・集中力を養う

巧緻性を研究している川端博子教授は、巧緻性を測定する糸結びテストで好成績を取ったグループは、そうでないグループと比較してさまざまな学習活動への意欲が高いという研究結果を発表しています。

“即ち、 手指の巧緻性は手指を使う学習・繰り返しを要する学習への好き・嫌いに影響し、種々の学習への取り組みと関連することが示唆された。
子の方で6学習の平均得点が有意に高く、これらの学習が好きであり、学習面で手指を使い、繰り返し練習することで手指の巧緻性を高めていると考えられる。”
引用:小学生の手指の巧緻性に関する研究|J-STAGE

巧緻性が高い子供は裁縫や工作への意欲だけでなく、計算練習や習字などに対しても意欲が高い傾向にあります。
地道な継続が必要な学習活動について、手を動かすことを苦にせず前向きに取り組めるのかもしれません。

また、指先を使って巧緻性を高める遊びは、子供の集中力アップを目指せる点もポイントです。
丁寧な作業を完成までコツコツと取り組む必要があり、続けていくうちに自然と集中力が鍛えられます。

関連:子供の集中力を高める方法5選|遊びでも集中力はUPできる?集中力が低い3つの原因も解説

小学校受験にも有利になる

国立小学校の入学考査では、手先の巧緻性を確認する問題が出されるケースがあります。
制作課題や模倣運動として、以下のような課題が過去に出題されました。 

  • 色を塗る
  • 紙を折る
  • 紙をちぎる
  • のりで貼り付ける
  • ひもを結ぶ

これらの課題は、練習を繰り返すことである程度の対策が可能です。
巧緻性を磨くには日々の積み重ねが必要となるため、小学校受験を考えているなら早めに取り組むべき分野の1つといえます。

巧緻性のトレーニング|幼児〜高齢者まで

自宅で手軽に実践できる、巧緻性を鍛えるためのトレーニング方法をお伝えします。
巧緻性のトレーニングは子供から高齢者まで気軽に取り組めるので、ぜひお試しください。

  • おもちゃ遊び
  • 運動遊び
  • スポーツやバランストレーニング
  • 指体操

幼児①おもちゃ遊び

手指を動かすおもちゃ遊びは、子供の巧緻性を育むために役立ちます。
特に指先は第2の脳とも呼ばれ、指先の細やかな動きによって大脳が刺激されます。

自宅で手軽にできるおもちゃ遊びとして挙げられるのは、折り紙・塗り絵・あやとり・ビーズ・ペーパークラフトです。

  • 折り紙…「折り紙の端と端を合わせる」「開いたり、向きを変えたりして折る」などの丁寧な動作が求められる。平面の紙を立体的に形作るため、空間認識能力も磨かれる。
  • 塗り絵…「はみ出さずに塗る」「すき間なく塗る」などの細かな動作が必要。完成をイメージしながら色を選ぶため色彩感覚が育まれる。
  • あやとり…「小指だけ動かして次のひもを取る」「指を動かす順番を覚える」など、あやとり特有の動きが多い。すべての指を動かす必要があり脳が活性化する。
  • ビーズ…「小さなビーズを指でつまむ」「テグスを通す作業を繰り返す」などの細やかな作業を行う。好きな色や形のビーズを選びながら完成させる楽しみがある。
  • ペーパークラフト…「ハサミで線に沿って切る」「適量ののりをつけて貼り合わせる」などの複合的な動作が必要。丁寧な仕上がりを目指すことで忍耐力も鍛えられる。

これらのおもちゃ遊びは巧緻性の向上だけでなく、集中力や根気強さを高める効果が期待できます。
続けていくうちにコツをつかみ、目に見えて上達を感じられるため、達成感を味わえるのもポイントです。

自分の手指の動きによって生き物や花などの形が生まれるため、想像力も育まれるでしょう。

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幼児②運動遊び

画像引用:運動遊びリーフレット|島根県

 体を使った運動遊びで巧緻性を鍛えることもできます。
親子で簡単にできる運動遊びとして挙げられるのはトンネル遊びです。

トンネル遊びは親の動きに対応しながら自分の動きを決める必要があり、巧緻性や敏捷性が磨かれます。

  • 親がうつぶせの時は、子供はジャンプして飛び越える
  • 親がトンネルを作ったら、子供は下をくぐる
  • 親が体育座りでトンネルを作ると狭いトンネルになり、難易度が上がる

運動遊びは体力作りや筋力・持久力アップの役割を持つとともに、遊びの内容によっては巧緻性や瞬発力などを高められます。
瞬時にシグナルを見極めつつ、シグナルに対応する動きを行う運動が巧緻性の向上に効果的です。

家族や友達と一緒に体を動かせば、人間関係の広がりやコミュニケーション能力の発達も期待できます。
楽しい遊び要素を取り入れれば、無理なく継続できるでしょう。
参考:遊びプログラム(運動遊び)|日本スポーツ協会 

大人|スポーツやバランストレーニング

幼少期に磨かれやすい巧緻性ですが、実は大人になってからでも鍛えられます。
脳や神経伝達系を活性化させるために有効なのは、
スポーツやバランストレーニングです。

  • バランスボールを使ったトレーニング
  • 自分の体重で負荷をかける片足立ち・フロントランジ
  • ゴルフやテニスなどの一般的なスポーツ

巧緻性は歳を取るにつれて衰え、自分の想像した通りに体が動かなくなる場面が増えてきます。
ちょっとしたところでつまずいたり、片足立ちでバランスが保てなくなったりするのは、巧緻性の衰えが原因の1つです。

不安定な姿勢を支えるトレーニングはバランス感覚の向上や、巧緻性を保つ効果が期待できます。
一般的なスポーツも練習を重ねることで巧緻性に影響を与え、スムーズな動きができるようになります。

 

高齢者|指体操

体に大きな負担をかけずに巧緻性を鍛えるには、指体操がおすすめです。
比較的簡単な動きで脳を活性化でき、子供から高齢者まで気軽に取り組めます。

  • 指回し体操…両手の指先を合わせ、親指から小指まで1つずつ指を回す。回す指が当たらないように意識することで脳が活性化する。
  • 輪ゴムを使った指体操…人差し指と中指に輪ゴムをかけ、指同士を離すように広げる。手のひらの筋肉が鍛えられる。
  • じゃんけん指体操…後出しじゃんけんを行い、相手が出した手に負ける手を出す。

脳が活性化すれば認知症の予防効果が期待できるため、定期的に指先を動かして脳に刺激を与えましょう。

巧緻性に関するよくある質問

ここからは、巧緻性に関するよくある質問を紹介します。

60代以上の高齢者でも巧緻性鍛えられるの?

運動による健康効果は中年期以降も確認されており、巧緻性もトレーニングによって回復すると考えられています。
ウォーキングやジョギングといった全身を使う運動に加え、バランストレーニングや手指を使う活動を取り入れましょう。

巧緻性を鍛えれば脳が活性化し、認知機能の向上につながります
定期的に巧緻性を鍛えるトレーニングを行い、巧緻性の低下を防いでください。
参考:中高年のスポーツ|京都府医師会 

巧緻性はスポーツにも密接に影響する?

巧緻性の高さはスポーツにも大きな影響を与えます。
巧緻性に優れていれば、運動の目的に合わせて動きを巧みに調節できます

サッカー・バスケットなど、あらゆるスポーツにおいて巧緻性が必要です。
また、シャトルランやジグザグドリブルといったスポーツの技能テストにおいても、巧緻性が大きく影響します。
参考:巧緻性解明の研究|日本スポーツ協会

巧緻性は今日からでも鍛えられる!

巧緻性のトレーニングは、遊びの要素を交えながら手軽に行えます。
幼少期から巧緻性を地道に鍛えれば、学習意欲や集中力の向上にも効果的です。

巧緻性を鍛えるトレーニング

  • おもちゃ遊び
  • 運動遊び
  • スポーツやバランストレーニング
  • 指体操

指先や体を思うように動かす力が培われていれば、さまざまな活動においてスキルを習得しやすくなります。

子供がすすんで遊びたがるようなおもちゃ遊びや運動遊びを取り入れ、将来にわたって役立つ巧緻性を育みましょう。

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