【必見】過干渉と過保護の違いを簡単に解説|過干渉はどこから?簡単なチェックリスト公開。特徴や対処法も解説

  • 子供の将来につい口出しをしてしまう……
  • 結果だけを見てしまって過程は意味がないと思ってしまう……

このような悩みを抱えていませんか?

子供の意思を無視して親が子供の行動を決めてしまうのは、もしかすると「過干渉」に当てはまるかもしれません。
口出しすべきではないことにまで干渉すると、子供にさまざまな悪影響を与えて自立できなくなる可能性があります。

本記事では、過干渉になる原因や特徴などのほかにも、過干渉から抜け出す方法も解説していきます。
過干渉かもしれないと悩んでいる方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。

過干渉とは?簡単に意味を説明

過干渉とは子供の意見を無視して、親が勝手に行動や考えを決めたり制限したりすることを指します。

平成13年に文部科学省が実施した「家庭の教育力再生に関する調査研究」では、約7割の親が家庭の教育力が低下していると回答し、その原因が過干渉によるものだと明らかになっているのです。

上記の表から、過干渉になっている自覚がある親が増えていることもわかるでしょう。

なお、過干渉な親が増えている原因については明らかになっていませんが、兄弟がいない一人っ子が増えていることが関わっているのではと考えられています。

子供が1人しかいない分、手をかけすぎて過干渉になってしまうのでしょう。
一人っ子の親が必ずしも過干渉に該当するとは限りませんが、兄弟が多い家庭よりも過干渉になる可能性が高いので注意が必要です。

過干渉の読み方は?

過干渉は、「かかんしょう」と読みます。

間違って読んでいる方も多いので、恥ずかしい思いをしないためにもう一度読み方を確認しておきましょう。

過干渉と過保護の違いは?

よくある質問で、「過干渉」と「過保護」の違いは何かというものがあります。

結論から言うと、過干渉は子供の意見を無視して行動や考えを極端に制限することを指し、過保護は子供の意見を尊重するものの甘やかしすぎる、という明確な違いがあるのです。

過干渉は親の意見をすべて押し付けるもので、過保護は子供の意見を受け入れすぎることと覚えておきましょう。

過干渉になる原因と親の心理とは

それでは、過干渉になる原因と親の心理について確認していきましょう。

過干渉になる原因は、小さい頃に過干渉の親の元で育った経験だと言われています。
「もしかしたら自分って過干渉かも?」と思っている方は、まず自分の過去を思い返してみてください。

あなたの両親または片親が何にでも干渉してくる人ではありませんでしたか?
自分の意見を言っても却下されたり制限されたりということがあれば、過干渉な親であったと言えます。

つまり、小さい頃から親の背中を見て育っているので、あなたも子供に干渉しすぎているのでしょう。

過干渉は「親の言うことが絶対正しい」「子供の意見より親の意見」という考えからきているので、まずはその考えを改めることから始めていかなければなりません。

過干渉の親の特徴は?

どのような親が過干渉だと言えるのか、特徴を確認していきましょう。

  • 進路を勝手に決める
  • 子供の交友関係に口出しする
  • 子供を褒めない
  • 子供の話を聞かない

1つずつ紹介していきます。

進路を勝手に決める

子供の進学先や就職先を勝手に決めるのは、過干渉の特徴の1つです。

幼稚園や小学校など子供が小さなときは親が決める必要がありますが、意思がはっきりして自我が芽生えてくる年齢になったら、まずは子供の意見を尊重しましょう。

とくに中学受験や高校受験などは、子供が将来のことを考えるきっかけにもなり、自分で進学先を決めるべきです。
親が進学先候補の情報を与えるのは良いですが、「〇〇じゃないとだめ」というような行動を制限する発言は絶対にやめましょう。

子供の交友関係に口出しする

誰と仲良くするかなどは子供が決めることなので、親は関係ありません。

「〇〇さんの子供とは関わらない方が良い」「仲良くするなら〇〇さん」など、親の損得で子供の交友関係を壊すのだけは避けたいです。

親が干渉しても誰と仲良くするのかを決めるのは子供ですし、完全にコントロールはできません。
また、子供は自分で友達関係を整理することも多いので、口出しをせずに見守るようにしてください。

子供を褒めない

過干渉の親は、子供をほとんど褒めないことも特徴として挙げられます。

どんな良い成績をとっても賞を受賞しても、過干渉の親は子供の努力を褒めません。

それどころか悪いところばかりを見つけて怒る・非難するなどの行動を取る親が多いので、過干渉の親の特徴に当てはまっていないか、今一度自身の行動や発言を振り返ってみてください。

関連記事:効果すごい?子供を伸ばす褒め方4選|褒め方のコツや良い褒め方の例

子供の話を聞かない

せっかく子供が親に話しかけても話を聞かなかったり遮ったりして、先に自分の言いたいことを話すのも過干渉の親の特徴でしょう。

子供が話をする前に話し始めることで、子供が話すのを諦めて自分の意見に従ってくれるという思い込みの表れです。
たとえば、学校で行われる三者面談や習い事など、子供に質問をされる場面があるかと思います。
そのときに子供よりも早く自分が答えているのは、都合の悪いことを言ってほしくない、子供をコントロールしたいという気持ちがあるからです。

この行動は子供にストレスを与えるだけでなく、性格の形成にも悪影響を及ぼすので注意しましょう。

結果しか見ない

子供が頑張った過程には興味を示さず結果しか見ないことも、過干渉の親の特徴です。

勉強や部活・趣味など、子供は結果よりも頑張った過程を褒めてほしいと思っています。
しかし過干渉の親は「過程は関係なく結果がすべて」と思っている方が非常に多く、子供の頑張りを認めないのです。
今まで子供がどのように頑張ってきたのかを考えたことがない方は、過干渉になっているかもしれません。

結果が出なくてもまずは子供の頑張りを認めて、褒める機会を増やすよう意識してください。

過干渉の親に育てられた子供の特徴

過干渉の親に育てられると、子供は以下のように育ってしまいます。

  • 挑戦できなくなる
  • 自立できなくなる
  • 自信をなくす

1つずつ深堀りしていきますね。

挑戦できなくなる

親にすべてを決められて生きてきた子供は、何事にも挑戦できなくなってしまう可能性があります。

子供は成長すると仕事や結婚など、挑戦するタイミングが山ほど出てくるでしょう。
そのときに挑戦できなければ昇進のチャンスを逃すかもしれませんし、結婚の機会もなくなるかもしれません。

人生において挑戦ができなくなるというのは、面白みのない無難な人生をおくるということです。
子供にそのようなつまらない思いをさせないためにも、過干渉から抜け出す必要がありますね。

自立できなくなる

子供はいずれ大きくなって、親元を離れて生活するもの。
しかし、過剰な干渉により子供の物事を決断する力が鈍り、自立できなくなるのです。

決断ができない子供はいつまでも親に頼ろうとするので、周りの人間からは「自立できていない人間」と思われ避けられるようになります。

人付き合いが無くなるとどんどん閉鎖的な性格になるので、今後の人生に悪影響を及ぼしてしまうでしょう。

学生のうちは自分で決断できなくても問題ないことも多いですが、社会人になると「親が決めてくれる」は通用しません。

親の過干渉により子供の将来を潰してしまうことも少なくないので、小さな頃から子供との接し方について考えるべきでしょう。

自信をなくす

自分に対して自信が持てなくなることも、過干渉で育った子供の特徴です。

親に意見を言って毎回否定されると、「自分の意見は間違っている」と思い不安を抱えることになります。

すると意見が言えない自信のない子供になり、自尊心も低くなってしまいます。

自尊心が低い子供は「どうせできない」「自分なんて」というのが口癖です。
自分を認められず、褒められても相手が嘘をついていると思ってしまうことさえあります。

つまり、自分に対する評価が異常に低いのです。
自己評価が低いと感情の起伏が激しかったり、優位性を感じるために他者をおとしめたりする可能性もあります。

過干渉は子供の将来だけでなく性格にも影響を及ぼすということを、親はしっかりと理解しておいてください。

関連記事:周りの影響で子供の性格が変わる!?子供の性格形成に関わる周りの環境を知ってより良い子育てを

ストレスから解放?過干渉の親への対処法

過干渉の親から解放されるには、自分の意見をしっかりと伝えることをおすすめします。

とはいえ、今まで過度な干渉を受けてきた子供は、自分の意見を言えないことがほとんどでしょう。

「自分の意見を言ったところで否定される」と思い、言いたいことがあっても我慢する子供が多いのも事実です。

たしかに過干渉の親に対していきなり意見を言っても、「言うことも聞かずに反抗してきた!」と思われるでしょう。

状況をこじらせないためにも、いきなり自分の意見を言うのではなく、まずは親と話し合ってある程度のルールを決めてから主張するようにしてください。

過干渉から抜け出す方法

ここまで読んで、「もしかしたら自分は過干渉かもしれない」と思う方は多いのではないでしょうか。

過干渉であるということに気付いたなら、まずは抜け出すための方法を知っておきましょう。

  • 親と子供は一体ではないということを理解する
  • 子供を育てている以外で好きなことを見つける
  • 褒めることを意識する

それぞれ詳しく解説していきますね。

親と子供は一体ではないということを理解する

大前提ですが、子供と親は一体ではありません。

過干渉の親はつい子供は自分の一部だと思いがちですが、子供は立派な1人の人間です。
親の一部でもなければ一体でもないということを理解する必要があります。

子供の意思や自我に過度な干渉をすると、何も言えない子になる可能性があることを充分理解しておきましょう。

子供を育ている以外で好きなことを見つける

どんなに注意していても子供へ過度に干渉してしまう場合は、子育て以外で趣味を見つけるのも良いでしょう。

趣味や好きなことがない方ほど、子供にのめり込みがちです。
しかし好きなことが見つかれば、子供にかける時間も少ないので干渉せずに済みます。

過干渉から抜け出せない方は何か夢中になれるものを見つけて、子供にかける時間を少なくしてみてくださいね。

褒めることを意識する

過干渉を抜け出す一歩として、子供を褒めることをおすすめします。

過程を見ずに結果だけを求めるのは、過干渉の親の特徴の1つです。
しかし子供は結果が出なくても努力したことを認めてほしいものなので、親から褒められると喜びます。

また、褒めることは親子関係を円滑にするだけでなく、子供のモチベーションアップにもつながるので、積極的に褒めるように心がけてください。

関連記事:子離れできない親の特徴となかなか子離れできない母親父親がすぐ試せる対処法3選

どこからが過干渉?自分が毒親にならないためにもチェックリストで簡単にチェック!

「自分が過干渉なのかチェックしたい」と思う方も多いでしょう。

過干渉は行き過ぎると「毒親」と言われかねないので、なるべく早めに気づいて修正していきたいものです。

【毒親とは?】

過干渉がさらに悪化し、子供の感情や思考、人生までコントロールしようとする親のこと。子供の性格にかなり悪影響を及ぼすので、近年問題視されている。

なお、テレビ番組「ウワサの保護者会」で行われた番組アンケートでは、約56%の保護者が自分を過干渉だと自覚しているという結果も出ています。

以下に過干渉チェックリスト10を記載しているので、あなたが当てはまっていないかチェックしてみてください。

  • 進路を勝手に決める
  • 子供が話している最中に遮って自分の意見を言う
  • めったに褒めない
  • 交友関係に口出しをする
  • 子供の部屋やスマホをチェックする
  • 子供が行動する範囲を制限している
  • 常に命令口調で話す
  • 行きたがらない習い事に行かせている
  • 子供に関係ないことがきっかけで怒鳴った経験がある
  • 罵るような発言をしたことがある

上記のリストにいくつ当てはまりましたか?

当てはまる数が多ければ多いほど過干渉になっている可能性が高いので、一度自分の子供に対する接し方を見直す必要があります。

まとめ-過干渉を理解して子供と親の関係を良好にしましょう!

過干渉は子供の将来や性格に大きな影響を及ぼします。

「芯がある子に育ってほしい」「自立した子供を育てたい」と思っていても、親が干渉しすぎることで何もできない子になってしまうのです。

子供は、あなたがやりたかったことや理想を実現するために生まれたのではありません。子供には子供の人生があるので、コントロールしようとすること自体が間違いなのです。

今回紹介した過干渉の親の特徴に当てはまったら、まずは今あなたの子供との接し方を振り返ってみてください。

なお、子供との接し方を変えただけで子供が前向きになり、親子関係が回復した例も少なくありません。

子供のことを本当に想うなら干渉しすぎず、道を反れそうなとき以外は見守るようにしてくださいね。

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