【サマーキャンプコーチから見た子供達①】りほコーチ

こんにちは、キャンプディレクターのたつやです。
BSCの世界をつなぐ国際子供サマーキャンプでは、日本各地から多くの大学生コーチたちが琵琶湖で子供達の日々の挑戦のお手伝いをしてくれています。

将来教育関係の仕事につきたい人もいれば、全く別業種の仕事を検討している人も多くいます。
そのため、サマーキャンプに参加してくれている子供達に、いろいろな国の話だけでなく、お仕事の話などもしてくれています。
そこでコーチが、子供達と触れ合う中でどんなことを感じたのかをブログに書いてもらいます。

2019年サマーキャンプ:りほコーチ(昭和女子大学)

私は初等教育学科に所属していて小学校教諭を目指しています。
世の中には数多の仕事があるなかで小学校教諭に惹かれた理由があります。
それは、子どもたちは家庭より学校で過ごす時間の方が長く、6歳から12歳の成長は特に著しくその過程に携わることへ魅力を感じたことです。
高校生の頃から教育に関係するボランティアを経験してきて、大学生になってからは塾講師と小学校での学習支援員のアルバイトをしています。
ここでの経験を述べていきます。

これまで関わってきた子どもたちについて

塾で出会った子供たち

私が塾講師を勤めている塾は、中学受験専門塾であるため通ってくる子どもたちは意欲的に勉強をしています。
私は小学5年生を担当することが多く、この子たちは週3回の授業に加えて日曜日以外はほぼ毎日自習室で宿題をしています。
小学5年生ではありますが、この時期の成績から志望校選定に関わるので少しでも成績をあげてほしい一心で私も一生懸命に教えました。
放課後に級友と公園で遊ぶことが出来ないので、のびのびとした子どもらしい姿はあまり見えませんが、塾の帰り道に友だちと楽しそうに帰宅する無邪気な姿を見て小学生らしさを感じていました。

教育実習で出会った子供たち

大学での授業は学年が上がるにつれて小学校で授業の見学実習が増えました。
そこでは椅子に座って授業を聞くことが難しい子、いつも友だちとぶつかってけんかをする子、教師の話を聞かない子、板書をノートに写さない子などあらゆる子どもの様子を目の当たりにしました。
塾で出会ってきた意欲的に勉強をする子どもたちからは想像できなかった場面に驚きましたが、もっと学校現場に触れた方が良いと小学校で学習支援員のアルバイトに至りました。
学習支援員とは、学級担任のサポートをすることが主な役割です。
このサポートに加えて、先生方の授業の進め方や板書の仕方、子どもへの上手な対応等も注目しています。

BSCの国際子供サマーキャンプで出会った子どもたち

サマーキャンプのコーチとなった経緯は、これまでの学習指導から離れて生活指導に関わり小学校教諭は命を預かる責任のある仕事であることを再認識するためにも参加しました。

私にとって初めてのウォータースポーツを子どもと一緒に体験し、そのなかで子どもたちは新しいことにチャレンジをしてキャンプ参加の初日と比べて成長を感じました。
船に乗り、浜から離れた場所で琵琶湖へ飛び込むワイルドスイム。
船中からとても怖がり、気が進まなかった子どもたちがいました。まずは、飛び込みたい子から順に。
いよいよ怖がっていた子たちの番になりました。

彼らは、恐る恐る琵琶湖へ飛び込んでいきました。水面からどんな顔をするのかと見ていると、とても笑顔に「楽しかった。」「また飛び込みたい。」と口にしていました。

4泊5日コースでは、ワイルドスイムを怖がって船に乗ったまま戻ってきた子どもが次の日のワイルドスイムで飛び込むことができたときは、その成長の様子がとても嬉しかったです。

近年プールの飛び込みも厳禁であるため、飛び込み自体が初めての子どもが多いと思います。加えて湖への飛び込みは一層不安になる気持ちが分かります。しかし、多感な小学生のうちから新しいことへ臆することなくチャレンジする様子を間近で見ていると、子どもたちのキラキラとしている表情が輝いていました。先ほども述べた通り私はこれまで様々な場で小学生と関わってきましたが、BSCのキャンプが私にとってはじめての子どもの無邪気に輝く表情を多く共有できたときでした。

そのあと何度も何度も「今日は琵琶湖に飛び込める?」と尋ねて、今日のプログラムが異なることを伝えると寂しそうな顔をしていて、チャレンジをして覚えた楽しさは何度でも味わいたくなるものだと感じました。

就寝前には、家が恋しくなって涙をして素直に感情を表現していました。
キャンプで新しくできた友だちと楽しそうにウォータースポーツをしているときもあれば、ぶつかっているときもありました。
誰かを傷つけたときの痛みや、周りから傷つけられた痛みは他の人にしてはならないことを学んだと思います。

塾で関わってきた子どもたちは、何かチャレンジをして味わった楽しさが薄いのかもしれません。
一生懸命勉強をして何かの試験や検定で成果を出すことはあっても、自然の中で自分と向き合うことは自分を成長させる力があると感じました。

これからの大学生活

小学校教諭になったら児童たちに、本物に近い体験をして目が輝いている子どもに成長をしてほしいと思っています。
そのために、子どもたちが疑似体験を出来るように国内外を問わず実際に自分の足で訪れて撮影し感じたことや面白いと思ったものはメモをしていつか話そうと準備をしています。

BSCで体験したウォータースポーツを授業で扱うことは難しいかもしれません。
ですが、水泳の授業では水の中に頭をつかれない子がチャレンジをして蹴伸びを学んだり、鉄棒の前回りを身につけたり授業の中でチャレンジをして楽しさや達成感を味わう体験はいくらでも用意をしてあげられると思います。

来年の今頃はちょうど教員採用試験を受験して、教員生活への切符を掴もうとしています。ここでの2週間を忘れることなく私自身もチャレンジすることを怠らないようにしたいです。

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