一人っ子の子育てはデメリットしかない?一人っ子の子育てによくある悩みや性格の傾向について解説

一人っ子の子育ては、大変だと言われることが多く、不安を持つ方もいるのではないでしょうか。

しかし、実際は一人っ子の子育てならではの良い点も多く、コツを掴めば楽しく子育てできます。

「一人っ子」と言えば、ワガママや甘えん坊というイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし一人っ子であれば、同年代の子供と触れ合う時間よりも、お母さんやお父さん、祖父母などの大人と接する時間が長くなるケースが多いです。

そのため、一人っ子だとかえって大人びた性格になることもあります

一人っ子でも兄妹がいても、どちらのケースでもメリットとデメリットがあります。

本記事では、一人っ子がなりがちな性格や、現代の一人っ子家庭の割合などを解説しています。

一人っ子は多い?一人っ子の子育てをしている家庭の割合

引用:内閣府男女共同参画局「結婚と家族をめぐる基礎データ」

結婚持続期間15〜19年の夫婦の出生子ども数を見ると、近年一人っ子が大きく増加しています。

内閣府男女共同参画局の調査によると、2002年を境に結婚持続期間15~19年の一人っ子家庭は増加傾向にあると言われています。

実際に、2002年における一人っ子の家庭の割合は約10%であることに対して、2015年の一人っ子の家庭の割合は18.6%まで上昇しています。

ポイント

結婚持続期間15〜19年における一人っ子家庭の割合は増加傾向にあります。
一方で、子供が3人いる家庭の割合は減少傾向にあり、2015年時点で17.9%となっています。

これには様々な理由が考えられますが、中でも共働きの夫婦が増えていることが大きな理由とされています。

育児休暇が取れなかったり、経済的な理由で仕事を辞められなかったりなどの理由が挙げられています。

一人っ子の子育てはデメリットしかないと言われる理由

一人っ子の子育ては、子供と触れ合える時間が増えるものの、デメリットもいくつか存在します。

一人っ子の子育てに関するデメリットは、次のとおりです。

  • 我慢を教えるのが難しくわがままな子になる
  • 大人に合わせようとして良い子のフリをしてしまう
  • 同世代の子とうまく遊べない
  • 家の中で遊び相手が親しかいない
  • 親が付きっきりで面倒を見なくてはならない
  • 他人に対する競争心が少ない傾向にある

ここからは、6つのデメリットについて詳しく紹介します。

我慢を教えるのが難しくわがままな子になる

一人っ子の育児では、我慢を教えることが難しく、子供がわがままに育ちやすくなります。

兄弟がいれば、弟や妹のためにモノを譲るなど、家庭内での協調性を意識し「我慢」を覚えます。

子供がわがままになることを防ぐには、早いうちから近所の子供と触れ合う体験をさせて、協調性を育むことが大切です。

近所に年齢の近い子供がいない場合は、保育所の一時預かりを利用して、協調性を身につけると良いでしょう。

人に合わせようとして良い子のフリをしてしまう

一人っ子は親だけでなく、祖父母や叔父、叔母と触れ合う機会が多いため、大人に合わせようとして良い子のフリをする傾向があります。

なお、大人に合わせて良い子になろうとすることを「いい子症候群」と言います。

いい子症候群になると、自己主張が苦手になったり、自己判断力が低くなったりするため、周りに合わせすぎるのは良くないと子供に伝えましょう。

同世代の子とうまく遊べない

一人っ子はマイペースに育ちやすく、同世代の子とうまく遊べなくなる可能性が高いです。

基本的には、同世代の子と触れ合う機会を増やすことで、うまく遊べなくなる可能性は低くなります。

近所の公園や施設を訪れるなど、同世代の子と関わる機会を増やすことが大切ですので、足を運ぶようにしましょう。

家の中で遊び相手が親しかいない

一人っ子は、家の中で遊べる相手は親しかいません。

幼稚園や保育所、学校では遊び相手に困ることはないですが、家に友達を連れて来ない限り、子供同士で遊ぶことはできません。

「親と遊ぶのは良くない」というわけではありませんが、家事や仕事と両立して、子供が満足できるくらい遊ぶのは難しいでしょう。

満足に遊ぶことができなければ、子供にストレスを与えてしまう可能性があり、休憩時間を削ってまで遊ぶのは親の疲労・ストレスにも繋がります。

対処法として兄弟を作るのはもちろんですが、友達をいつでも家に招き入れてもいいようにしておくと良いかもしれません。

親が付きっきりで面倒を見ないといけない

一人っ子は、親が付きっきりで面倒を見なければなりません。

もし兄弟がいれば、仕事や家事をしている時に、兄や姉にちょっとの間だけでも任せることができますが、一人っ子だと目を離すことはできず、常に面倒を見てあげる必要があります。

そのため、家事に育児に仕事と、気の休まるところがないです

専業主婦であれば育児と家事に専念できるのかもしれませんが、現代は共働きの家庭が多いため難しいです

ある程度お子様が成長すれば、付きっきりで面倒を見る必要は無くなりますが、成長するまで付きっきりを続けていかなくてはいけないのは、一人っ子のデメリットといえるでしょう。

他人に対する競争心が少ない傾向にある

一人っ子は、他人に対する競争心が少ない傾向にあります。

兄弟がいれば、切磋琢磨し合える関係を家庭内で築けるため、競争心を養うことができますが、一人っ子はできません。

勝ち負けにこだわらない平和主義的な思考をもった優しい子に育つ可能性もありますが、社会で生きていくためにはある程度の競争心が必要です。

幼稚園や保育園、学校で競争心が育てば問題ありませんが、生きていく中で家にいる時間が1番長いといえるため、家庭の中で競争心を育むことができるのが理想といえます

一概に全てがデメリットとはいえませんが、少しでも競争心が育つような家庭にしてあげると良いかもしれません。

一人っ子の子育てはメリットだらけと言われる理由

下記は、一人っ子の子育てに関するメリットです。

  • 時間的に余裕があり集中的な子育てが可能
  • 習い事など将来への投資ができる
  • イベントやお出かけのスケジュールが立てやすい
  • 子供の些細な変化にきづける

一人っ子の子育ては、子供と向き合う時間を十分に取れる点が大きなメリットです。

ここからは、4つのメリットについて紹介します。

時間的に余裕があり集中的な子育てが可能

一人っ子の子育ては時間に余裕がある分、集中的に面倒を見れます。

例えば、子供と過ごす時間を確保できたり、子供の気持ちを汲み取りやすかったりするなど、余裕を持って子育てを進められる点は大きなメリットです。

ただし、子供を溺愛しすぎて甘やかしすぎないよう、注意する必要があります。

習い事など将来への投資ができる

習い事などの将来への投資がしやすい点も、一人っ子の子育てのメリットと言えます。

兄弟・姉妹がいない分、一人の子供にお金をかけやすく、学習塾・スポーツなど、複数の習い事をさせやすくなります。

しかし、習い事をさせる際は、数が多ければよいわけではありません。

子供の気持ちを反映させて本当にやりたいことを習うことが重要です。

イベントやお出かけのスケジュールが立てやすい

一人っ子だと一人の子供に対して予定を合わせるだけでよいため、イベントやお出かけのスケジュールが立てやすくなります。

そのため、子供に「〇〇へ行ってみたい」などとお願いされても、柔軟に対応しやすい点はメリットになるでしょう。

子供の些細な変化に気づける

一人っ子のメリットとして、子供の些細な変化に気づけることが挙げられます。

兄弟がいない分、一人のお子様と向き合える時間が多くなるからです。

子供の体調が悪い時や落ち込んでいる時には、すぐに気づいてあげられるでしょう。

子供の些細な変化に気づくことで何らかの対処を早く行うことができます。

上記から一人っ子は、向き合う時間が多く、些細な変化に気づきやすいのがメリットといえます。

一人っ子に多い性格の傾向5つ

一人っ子に多い性格の傾向は、次の5つが挙げられます。

  • 協調性がなくわがまま
  • 競争本能に欠ける
  • 親を大切にしてくれる優しい子
  • 自分の意志を理解し主張できる
  • 想像力が豊かでクリエイティブ

以下では、一人っ子に多い性格の傾向を詳しく紹介します。

協調性がなくわがまま

一人っ子は、協調性がなくわがままに育ちやすいと言われています。

なぜなら、兄弟・姉妹のいる子供に比べて甘やかしてもらいやすいためです。

協調性がなくわがままな性格になると、小学校などに入学した際に子供が友達と仲良く過ごせなくなる可能性があります。

そのため、子供を甘やかしすぎず、人と合わせることの大切さも教えることが大切です。

競争本能に欠ける

一人っ子は、家庭内で競争する環境がないため、兄弟・姉妹がいる子供に比べて競争本能に欠ける性格になりやすい傾向です。

争いを好まない性格は良い反面、「人に合わせやすくなる」「マイペースに過ごしすぎてしまう」などのデメリットがあります。

一人っ子で競争本能が欠けている特徴が見られる場合は、スポーツなどの習い事を始めて、周囲と競争する気持ちを育むことにも取り組みましょう。

親を大切にしてくれる優しい子

一人っ子は、親をはじめ祖父母などにたくさんの愛情を注いでもらえるため、優しい子に育ちやすい傾向が見られます。

また、兄弟・姉妹で喧嘩する経験がないことも、優しい子に育つ理由の一つです。

大学の研究では、「一人っ子の方が兄弟姉妹を持つ子供よりも親とのつながりが強い」ことが調査により判明しました。

親子のつながりに関する調査にて、「親との関係はポジティブなものだ」と一人っ子の25%・長男や長女の24%・真ん中の子供の20%・末っ子の18%が回答したことが要因となります。

参考記事:Is Only-Child Syndrome Real?

自分の意志を理解し主張できる

一人っ子は、自分の考えや意志を強く持っており、気持ちを主張できる子に育ちやすくなります。

自分の気持ちを主張できる部分は良い反面、度が過ぎると周囲からわがままだと判断されるケースが珍しくありません。

自己主張が強いと将来的に周囲から避けられる可能性があるため、子育てをしている期間中に周囲と強調する重要性を教えることに取り組みましょう。

想像力が豊かでクリエイティブ

一人っ子はひとり遊びをする時間が多く、想像力が豊かでクリエイティブに育ちやすいと言われています。

また、自分が好きなことであれば、高い集中力を発揮する傾向です。

また、実在しない空想上の友達である「イマジナリーフレンド」を作り出して遊ぶこともあるといいます。

架空の友達と遊ぶことでコミュニケーション力や課題抽出力や提案力など高めることができるそうです

 一人っ子の子育てに関するよくある悩み・質問

一人っ子の子育てに関するよくある悩みや質問などを紹介します。

  • 一人っ子の子育ては辛い?大変な声が多い理由とは?
  • 一人っ子を子育てするうえで親が意識すべきこととは?
  • 一人っ子の子育ての参考になるブログ・本とは?

一人っ子の子育ては辛い?大変な声が多い理由とは?

一人っ子の子育てに対して「辛い」と感じる方は少なくありません。

一人っ子の子育てならではの悩みは、主に次の項目が挙げられます。

  • 子供の遊び相手をする時間がかかってしまう
  • 成長を比べることができない
  • 「一人っ子は子育てが楽だ」と思われがち
  • 2人目のプレッシャーがきつい

ここからは、各項目について紹介します。

子供の遊び相手をする時間がかかってしまう

一人っ子には兄弟・姉妹がいない分、家庭で過ごすときの遊び相手は親がすることになります。

子供の遊び相手をする時間が増えると、「家事に時間が割けない」「仕事で疲れた身体を休められない」など、生活面に影響が出やすくなります。

そのため、一人っ子家庭の中には、「兄弟・姉妹で遊んでいる家庭」を羨ましく思う家庭も珍しくありません。

成長を比べることができない

一人っ子家庭は、兄弟・姉妹がいないことから、子供の成長を周囲と比べにくいという悩みを抱えることが多くあります。

特に「自分の子供が人並み程度に育ってほしい」と考える家庭だと、成長を比べられない点が辛いと感じる傾向です。

「一人っ子は子育てが楽だ」と思われがち

一人っ子の育児は、「育てる子供が一人だから」という見方をされやすく、兄弟・姉妹のいる家庭よりも子育てが楽だと思われ、辛くなるケースが見られます。

他にも、「好きなだけ習い事をさせてあげられる」「子供にかかるお金が少なくて羨ましい」と周囲から言われることも、一人っ子の子育てに辛さを感じる原因の一つです。

2人目のプレッシャーがきつい

2人目に対するプレッシャーがきついことも、一人っ子の育児で辛いという声が多くあります。

例えば、夫婦ともに仕事が軌道に乗り出した家庭などは、「2人目はまだなの?」という質問に対して、どのように返答すべきか迷うケースが珍しくありません。

一人っ子を子育てするうえで親が意識すべきこととは?

一人っ子を子育てする際は、下記のことを意識してみましょう。

  • ほかの子供との関わりを増やす
  • 過度な期待をしすぎないよう注意する
  • 子供へのサポートをしすぎない

ここからは、親が意識したいことについて詳しく紹介します。

ほかの子供との関わりを増やす

一人っ子を子育てする際は、意識的にほかの子供との関わりを増やすことが大切です。

一人で遊ぶ機会が多くなると、強調性・競争本能を上手く育めなくなる可能性があります。

例えば、公園に行ったり、保育所の一時保育を利用したりすると、ほかの子供との関わりを増やせます。

過度な期待をしすぎないよう注意する

一人っ子を子育てする際は、過度な期待をしすぎないよう注意しましょう。

兄弟・姉妹がいないことから、一人に期待が集中し過ぎることが少なくありません。

子供に過度な期待を寄せると、子供は親の言動にプレッシャーを感じます。

そのまま子供が成長すると、親の顔色を気にするようになり、自発的に行動できなくなる恐れがあります。

子供へのサポートをしすぎない

一人っ子を自立した子供に育てるには、日常生活などでサポートしすぎないことが大切です。

子供のためと思ってサポートする機会が増えると、自分では何もできない子供に育つ可能性があります。

子供に新たなことを挑戦させる際は、まずはサポートなしでチャレンジさせましょう。

一人では解決できない部分だけを手伝うようにすれば、過度なサポートを防げます。

一人っ子の子育ての参考になるブログ・本とは?

一人っ子の育児で不安を感じたときは、一人っ子子育てブログ・本を参考にしましょう。

一人っ子子育てブログ・本を見ると、自分では思いつかなかった解決法や子育てのやり方を学べます。

以下では、一人っ子の育児で迷った際に参考にしたい、ブログ・本を3つずつ紹介します。

子育てブログ

新米ままの一人っ子の子育てブログ|『一人っ子育児のススメ』

一人っ子育児に奮闘する新米ママの備忘録が中心のブログです。

どのようなプレゼントが子供に喜んでもらえたかなど、一人っ子育児に役立つ情報を集められます。

ブログ:https://ameblo.jp/mc127/

高齢出産での一人っ子子育てブログ|『暮らしの美~高齢ママ育児編~』

高齢出産を経験したママさんが運営する、一人っ子の子育て情報を発信しているブログです。

子供と楽しめる季節のイベントのほか、入園準備などに必要な情報を網羅的に学べます。

ブログ:https://around40blog.com/

共働きの一人っ子子育てブログ|『キラキラ光る毎日を』

一人っ子の子育てに迷うママの気持ちを代弁しているブログです。

記事を読むと、一人っ子の子育てに対する考えを見直すきっかけになるでしょう。

ブログ:https://ameblo.jp/spbeauty/

子育て本PR

一人っ子の子育てならではの注意点がわかる|『ひとりっ子の育て方』

一人っ子の子育てに関する不安と対策に対して、的確なアドバイスが記されている本です。

乳幼児から小学生までの一人っ子を育てている家庭におすすめです。

一人っ子の子育てあるあるが満載|『ひとりっ子の頭ん中』
一人っ子の考え・特徴などをイラストを交えてわかりやすく解説している本です。
一人っ子の子育て方針に迷っている方に手にして欲しい一冊です。
精神科医が手掛けた育児本|『「ひとりっ子」の育て方』
精神科医で教育評論家の和田先生が執筆を手がけた本です。
医学・教育評論家の観点から、一人っ子の子育てに関する重要なポイントがまとめられています。

一人っ子の育児を楽しく進めたい方に適した本となっています。

 

一人っ子の子育てでは、兄弟・姉妹がいる子育てとは異なった悩みを抱えやすいと言えます。

ブログ・本を参考に、一人っ子の子育てに関する悩みを解決しましょう。

関連:一人っ子ママがむかつく!選択一人っ子がずるいし羨ましい理由とは?(いくじてん)

まとめ|同世代の子と触れ合う機会づくりが大切

一人っ子でも兄妹がいても、どちらのケースでも子育てに悩みはつきないものです。

「一人っ子だから○○になる」とは一概に言えず育て方が重要となってきます。

BSCウォータースポーツセンターでは、「小学生キャンプ」で同年代の子供とたくさん触れ合う機会があります。

一人っ子の子供には、同年代の子供と触れ合う時間が成長にとても大切な時間です。

一人っ子だとなかなか育めない社会性協調性他人を尊重するような教育に役に立つ経験ができます。

参考:国立社会保障・人口問題研究所「第2部 夫婦調査の結果概要:第2章 夫婦の出生力」

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