2度目のイギリス、インストラクター資格へ挑戦【校長について④】

なぜBSCのキャンプの多くが「世界をつなぐ」とされているのか、BSCの校長の過去の体験からその理由をご説明します。
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1977年、2度目のイギリス。そしてヨットの聖地ワイト島へ

ロンドンから少し離れた港町サザンプトンから、ホバークラフトでワイト島Cowesへ。
サザンプトンといえば、かの有名な豪華客船タイタニック号がニューヨーク行きの処女航海へ出航した場所である。

ワイト島Cowesは、歴史あるヨットの町である。
小さな町に川があり、両サイドにヨットクラブ、マリーナ、レストラン、ホテル、ヨットメーカーがあり、リゾート地で世界中からセーラーが集まるヨットの聖地だ。

COWESの街並み

1851年8月Cowesのロイヤル・ヨット・スコードロン(Royal Yacht Squadron)というヨットクラブが主催した、ワイト島1周ヨットレース。
アメリカ合衆国から唯一参加した「アメリカ号」が優勝し、このヨットレースを「アメリカズカップ(アメリカ号のカップ)」と呼ぶようになった。その後、数多くの富豪たちが勝負を挑み続けた。
だが、その後132年間もの長きにわたって、アメリカ勢がこのカップを防衛し続けたのである。今も続く、国際ヨットレース「アメリカズカップ」。日本での知名度は低いが、ヨーロッパでは熱狂的な人気を誇る一大イベントだ。日本からは現在ソフトバンク社がカップ獲得の挑戦を続けている。

現代のアメリカズカップ

そんな、ヨットの街にNSC(ナショナル・セーリング・センター)現UKセーリング・アカデミーにある。
ヨットインストラクター資格取得のためには、まずアドバンス中級試験に合格しなければならない。
そのために1週間の授業を受ける。セーリングスキル的には問題はなく、合格した。

ドイツでホームステイ

その4週間後にインストラクター試験コースが行われる。4週間ヒマになった。
この4週間を利用して、ドイツ人の友人の母親が住んでいるドイツ、ライン川近くのカールスルーエ市(karlsruhe)にてホームスティでお世話になる。

カールスルーエの街並み

しずかな綺麗な街、近所のハイデルベルグ城の城下町、バーデンバーデン。
美術館などに連れていただく。電車運賃は時間帯で変わり、土日は安くなる。いいアイデアと驚く。

いつもベランダに食事、質素だが充分。部屋のライトは裸電球で暖かい色である、(日本は蛍光灯。病院の色というイメージ)以後、裸電球の色が好きになる。(BSCでは裸電球がほとんど)

このバーデンバーデンが、後日おおきな出来事につながっていくことになるのだが。

ヨットインストラクター認定試験スタート!

10月初旬、ロンドンに帰る。
ヨットインスタラクター認定試験コースは、10日間。
参加者はイギリス人5名、USA1名、オーストラリア人1名、日本人私1名の合計8名。みなさんセーリング歴は10年以上。

認定試験コースの科目は以下の通りである。

・初心者に教えるスキル
これは確立されており、初声する言葉と動作をしっかり学び、コーチと乗船して教える試験(質問も多数あり)

・トラブル対処試験
RYAのすごさはこんな事だった。
海上でもトラブルは自分が解決して、帰港しなければならないのが基本である。(日本ではセーリング中トラブル起こした時は、救助艇を待つことが多い)

①船を漕ぐ。トラブルあれば漕いで帰港する—なるほど原点だ。
②セールがやぶれたら、どのようにセーリングするのか?
③マストが折れたら、どのようにセーリングするのか?
④センターボード(ヨットの真ん中に抵抗板が出ている)がおれたら、どのようにセーリングするのか?
⑤ラダー(舵)が壊れたら、どのようにセーリングするのか?
⑥落水、クルー(乗り組み員)が落ちて流さられたら、どのように救助するのか?
⑦潮が早く流れている時に落水したら、どうするのか?
⑧マストスティー(ワイヤー)が切れたらどのようにマストを立てるのか?

海面状態、波、風量、等を考えて最善策を実践する試験、何通りもの答えがある。

インストラクター資格に挑戦している仲間と。

・講義試験(30分)一人ずつ黒板を使っての講義を行う試験、質問あり。

・筆記試験
英語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ドイツ語が選べた。日本語は無し(英語辞書持ち込みはOK)。ターゲットが世界中となれば筆記テストもこのぐらい必要なのだろう。
問題は、気象、ヨットルール、救急法、レースタクティクス、緊急時対策などであった。
「インストラクターとして一番必要な事について見解を述べよ」という問題に、私が書いた回答は、「多くの知識、スキルも必要だが、教える情熱が必要」と書いた。

最終試験は、コーチ資格ある先生を乗船させてセーリング指導をする。多くの質問に答えなければならない。

NSCでは、インストラクター資格を持っている主婦が、2週間程度指導に来るシステムがあり、多くのご婦人方がテンポラリー・インストラクターとして指導していた。資格の有効活用だ。2週間程度であれば家庭的にも問題なさそう。

そして合格発表の朝、コーチが「Yoshi  YES」と言った。
こうして、日本人で初めての英国王立ヨット協会公認インストラクター資格合格者となった!!

インストラクター資格の証明書(今もBSCに置いてあります)

 

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