4人家族の生活費ってどれくらい?平均的な金額と節約のコツ【FPが解説】

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「教育資金を貯めたいけれど余裕がない」

とお悩みではないですか?

多くの一般的な4人家族のご家庭が、できるだけ生活費を節約したいと考えているはずです。

生活費を節約するには、まずは現在の収支を把握し、何にお金がかかっているのかを、明確にしなければなりません

小さな子どものいるご家庭では、子どもが大きくなるに連れて生活費の負担も大きくなりますので、将来のために貯金をするには、節約をする前に、生活費の内訳を確認することから始めましょう

ここでは、4人家族の生活費の平均的な金額や内訳の他、生活費を節約するコツについてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

\この記事を書いたのは/

●ねおさん
関東在住の30代女性。
小学生の子供が2人いる4人家族。
FP2級、宅地建物取引主任者、総合旅行業務取扱管理者の各資格取得。
将来の夢は北海道の十勝へ移住。

4人家族の生活費の平均的な金額と内訳

一般的な子ども2人・大人2人の4人家族では、毎月どのくらいの生活費がかかるのでしょうか?

4人家族の生活費の平均的な金額

総務省統計局が公表している統計データ「家計調査報告書(家計収支編)令和3年(2021年)」によると、勤労世帯の子ども2人・大人2人の4人家族の1カ月の生活費の平均額は、約28万円となっています。

全国平均という点や、子どもの年齢にも違いがあるため、ご自身の生活費とかなり乖離している可能性がありますので、参考程度にチェックしてみてください。

 
項目 平均生活費/月
飲食費
(外食費、酒代含む)
82,912円
住居費
(寮、社宅、実家暮らし含む)
18,388円
電気代 10,243円
ガス代 4,840円
他の光熱費 480円
水道代 6,105円
家具・家事用品
(家具、寝具、家事用消耗品など)
13,190円
被服および履物 12,444円
保健医療
(医薬品、医療サービスなど)
12,401円
交通費 4,605円
通信費 14,117円
教育費 29,321円
教養娯楽費 31,766円
その他
(諸雑費、小遣い、交際費、仕送り金など)
44,597円
消費支出合計 285,409円

参照元:総務省統計局「家計調査報告書(家計収支編)令和3年(2021年) 表番号2-7,2-8

なお、調査世帯のほとんどが持ち家のため、住居費(家賃)は生活費の平均額には含まれていません
また、持ち家の住宅ローンは負債となるため、月々の返済額も生活費の平均額には含まれていません

ただ、持ち家でない場合もあるでしょうし、持ち家であっても、毎月の収入の中からローンの返済を行なっているため、実質的には費用として発生していると言えるため、上記の平均生活費は、現実とずれているともいえるでしょう

そうなると、ローン返済額の全国平均は月10万円(年間120万円)ほどのため、持ち家でローンを組んでいる場合の生活費の平均は、約37万円程度となります。

参考:新生銀行|住宅ローンの平均返済額はいくら?適正な借入額の考え方を解説

4人家族の生活費の内訳

生活費の内訳を見てみると、約8万円と食費の占める割合が最も多く、約5万円の交通・通信費、約3万円の教育費と教養娯楽費、約2万円の光熱費・水道代と保険料と続きます。

これらの金額はあくまでも平均額ですので、生活エリアや生活スタイル、子どもの年齢などによって異なります。

食費と交通・通信費が生活費の40%以上を占めていますので、生活費を抑えるためには、この2つの支出をどう抑えるかがポイントになることが分かります。

参照元:総務省統計局「家計調査報告書(家計収支編)令和3年(2021年) 表番号2-7

4人家族の生活費の特徴

4人家族の生活費を、2人・3人家族の生活費と比較すると、様々な違いがあることが分かります。

家族の人数に応じて食費や被服費が増加する

当たり前のことですが、家族の人数が増えるとそれだけ支出も多くなるため、食費や被服費、光熱費・水道代や教養娯楽費が増加します。

ただし、家族の人数に比例して増加するわけではなく、3人家族と4人家族の食費を比較した場合、人数が増えて食費が増えても、1人当たりの食費は抑えられていることが特徴です。

教育費は子どもの人数に比例して増加する

食費や被服費などは、家族の人数に比例して増加するわけではありませんが、教育費は子どもの人数に比例して増加します。

3人家族と4人家族では、教育費がおよそ2倍になるため、子どもが増えた分だけ教育費も増えることが分かります。

そのため、教育費を除いた生活費を比較すると、2人家族や3人家族の生活費の平均額と、4人家族の生活費の平均額を比較しても、それほど大きな違いはありません。

教育費は子どもの年齢だけではなく、塾代や進学先などによって大きく異なるため、教育費の負担が少ない子どもが小さいうちに、高校や大学の進学費用を準備しておくことが大切です。

その他の支出はあまり変わらない

食費や教育費は家族が増えると増加しますが、交通・通信費や保健医療費などでは、それほど違いはありません。

とくに、家族の人数の増加に反して交際費は減少する傾向があります。

そのため、子どもが増えることで将来必要になる教育費を捻出するために、カットしやすい交際費を節約して、支出を抑えようと努力している様子がうかがえます。

理想とする4人家族の生活費の内訳

「住宅ローンの返済額は、手取りの1/3以内におさめる」と聞いたことがあるかと思いますが、生活費の内訳には理想があります。

理想の内訳は、収入や家族構成によって異なりますが、家賃または住宅ローンが25%、食費が15%、光熱費・水道代が6%、教育費が5%、交通・通信費4%が、およその割合となっています。

参照元:ダ・ヴィンチWeb「〇×でわかるお金の正解(5)」

4人家族の生活費を節約するコツ

生活費の内訳がわかったら、いよいよ節約する方法を考えましょう。

内訳には大きく分けて、食費や被服費などの変動費と、光熱費・水道代や通信費などの固定費の2種類があります。

節約する際には、変動費でやりくりする方が多いですが、節約の効果を長続きさせるためには、固定費の削減も必要です。

固定費を節約するコツ

1度契約してしまったら、見直す機会が少ないのが固定費です。

固定費は毎月かかるものですので、節約することで節約効果を維持できます。

どこから節約したらいいのか悩んだ場合は、まずは固定費を見直してみましょう。

携帯電話料金やネット回線の通信費を見直す

生活費の中で占める割合が多いのが、通信費です。

大手キャリアと携帯電話やスマホを契約している場合、格安SIMに変えることで、毎月の通信費を削減できます。

大手キャリアの料金と比較すると、格安SIMなら半額近くまで節約できますので、乗り換えを検討することをおすすめします。

ただし、格安SIMはキャリアメールが使用できなかったり、実店舗が少なかったりするため、乗り換える際には注意が必要です。

最近では、大手キャリアも低価格なプランを打ち出しているため、料金やサービスを比較して、ご家庭に最適なプランを見つけてください。

また、自宅の固定回線を大手キャリアの光回線に変えた場合、スマホの料金が安くなる「セット割」を利用できることがほとんどですので、固定回線も一緒に乗り換えることも検討してみましょう。

電気やガスの光熱費を見直す

電気は2016年、都市ガスは2017年から自由化されたため、消費者がどこの会社と契約するのかを、自由に選べるようになっています。

電気会社やガス会社は、契約者を獲得しようと様々なプランを用意していますので、ご家庭に合った会社や料金プランをうまく選ぶことで、光熱費の削減につなげられる可能性があります。

また、電気は契約しているアンペア数で基本料金が異なるため、アンペア数を変更して料金を下げる方法もありますので、ぜひ検討してみましょう。

他にも、最新の省エネ家電への買い換えや、待機電力を抑えるために主電源を切ることで電気代を節約し、家族が同じ時間帯にお風呂に入ることで、追い炊きの回数を減らしてガス代を節約できます。

水道代も、お風呂の残り湯を洗濯に使ったり、食洗器を使用したりすると節約できますので、毎日の生活を見直すことも大切です。

保険を見直す

万が一の病気やケガに備えて、複数の保険に加入している方も多いのでしょうはないでしょうか。

複数の保険に加入している場合、契約内容が重複していないか、チェックしてみましょう。

保険と一口にいっても、死亡保険や医療保険以外にも、ガン保険や年金保険、学資保険など様々な種類があり、家族構成や年齢の変化によって適切な保障内容が異なるため、定期的な見直しが欠かせません。

また、手術や入院などで1カ月に支払う医療費が上限額を越えた場合、超えた分を支給してくれる「高額医療制度」もありますので、どれだけの備えが適切なのか、ぜひ考えてみましょう。

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住居費を見直す

生活費には含まれませんが、大きな支出となる住居費も、見直すことをおすすめします。

住まいが賃貸の場合は、今よりも家賃の低い物件に引っ越したり、家賃の値下げ交渉をしたりすることで、住居費を節約できます。

引越しには費用がかかりますが、長い目で見た場合、引越し代などの初期費用を考慮しても、住居費を長期にわたって節約できるメリットがあります。

ただし、引越しするには手間と時間がかかるため、節約を思い立ったら、まずは管理会社や大家さんに、家賃の値下げの交渉をしてみましょう。

周囲の環境の変化による立地条件の悪化や、老朽化が進んでいるなど、値下げに有利な理由がある場合は、交渉に応じてもらえる可能性もあります。

一方、住まいが持ち家の場合は、住宅ローンを繰り上げ返済する以外にも、今よりも低い金利の住宅ローンに借り換えるなどの方法がありますので、ぜひ検討してみることをおすすめします。

サブスクリプションサービス料を見直す

コロナ禍でおうち時間が増えたタイミングで、映画や音楽、電子書籍などを月単位や年単位で定期購入する、サブスクリプションサービスを利用した方も多いかと思います。

しかし、同じようなサービスを複数契約している場合もありますので、本当にサービスが必要かどうかを、見直す必要があります。

サブスクリプションサービス料の支払いは、カードで自動引き落としされていることがほとんどですので、カードの利用明細を確認し、必要のないサービスは解約しましょう

変動費を節約するコツ

固定費を見直したら、次は変更費を見直しましょう。

食費を見直す

生活費で最も占める割合が多い食費は、節約しやすいのが特徴です。

スーパーなどで買い物する際には、セール品や目に付いたものを買うのではなく、1週間の献立を考えて、事前に買うものを決めてから行きましょう。

あらかじめ献立を考えてまとめ買いをすると、スーパーなどに買い物に行く機会が減るため、予定外のものを買わずに済みます。

また、食費が毎月どれぐらいなのかを正確に把握するために、家計簿をつけることをおすすめします。

食費が高いご家庭は、外食が多い傾向がありますので、家計簿をつけることで正確な金額がわかります。

食費の節約は、外食を中食に変える、割高なコンビニを避けてスーパーを利用するなど、ちょっとした工夫でできますので、すぐに取り組んでみましょう。

被服費を見直す

食費の次に節約しやすのが、被服費です。

服を安く手に入れるには、セールやアウトレットだけではなく、フリマアプリやオークションなどもありますので、ぜひ利用しましょう。

とくに、すぐにサイズアウトする子ども服は、フリマアプリにたくさん出品されていますので、一度チェックしてみてください。

ただし、いくら安いからといって買い過ぎると、本末転倒となり節約できませんので、何となく季節に合わせて服を購入するのではなく、本当に必要な服だけ購入することが大切です。

交際費を見直す

食事会や飲み会が多いと、交際費も増えてしまいます。

まずは、1カ月の交際費の予算を決め、本当に必要な食事会や飲み会だけに参加することをおすすめします。

大人になると、会社の上司や同僚、ママ友などとの「お付き合い」が欠かせませんが、頻度や金額が負担に感じた場合は、食事会や飲み会に参加する回数を減らすことで、交際費だけではなくストレスも減らせます。

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4人家族の生活費を節約する際の注意点

生活費を節約することは大切ですが、必要以上に節約してしまうと、息切れして長続きしません。

節約を長く続けるためには、いくつかの注意点があります。

目標を設定する

具体的な目標のない節約は、モチベーションが維持できないため、長続きしません

節約を長続きさせるには、目標を決めることが効果的です。

例えば、「子どもの高校入学までに100万円を貯める」、「毎月5万円は貯金する」など、具体的な目標を決めることで、節約を続けやすくなります

生活レベルを下げ過ぎない

月々の生活費を減らしたいからといって、闇雲に節約してしまうと、大幅に生活レベルを下げてしまう恐れがあります

無駄な出費を減らすための節約は欠かせませんが、必要なものまで節約して生活レベルを下げ過ぎてしまうと、毎日の生活が苦しくなってしまうため、効率良く節約するためには、できる範囲で工夫することが大切です。

家族の成長のための費用は節約しない

将来への投資である、子ども教育費や大人のキャリアアップにかかる費用は、節約することは避けましょう。

費用をかけたからといって、必ず成果が伴うわけでありませんが、子どもの選択肢の幅を大きく広げたり、大人の収入増加につなげられたりする可能性があります。

まとめ

4人家族の生活費についてご紹介しました。

多くのご家庭が限られた予算の中でやり繰りしていますので、生活費の支出が気になったら、ぜひ節約を始めてみましょう。

いきなり節約するのが難しい場合は、家計簿をつけることから始めて毎月の収支を明確にすると、何が無駄なのかが一目で分かります。

最近では、様々な家計簿アプリがあり、スマホで簡単に始められますので、家計簿をつけて無駄な生活費を省き、貯金やレジャーだけではなく、家族の成長に使えるお金を増やしましょう。

参考:ほけん知恵袋

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