コグトレとは?作られた経緯や特徴を徹底解説!おすすめの本も紹介 

コグトレは近年、教育現場で活用されているトレーニング法です。

  • コグトレってどんなトレーニング?
  • コグトレを子育てに取り入れるには?

上記のような疑問を持つ人もいるでしょう。

この記事では、コグトレの内容や作られた経緯、特徴を徹底解説します。

おすすめのコグトレ本も紹介するので、コグトレについて知りたい人はぜひ最後までご覧ください。

コグトレとは?

コグトレは精神科医の宮口幸治医師が開発した認知プログラムです。
学校や社会で困らないよう、社会面・学習面・身体面をフォローする課題で構成されています。

コグトレで、不器用さの改善や基礎学力向上、対人スキルが期待できます。
知的・発達障害の子に有効なトレーニングとして教育現場で使われるのです。

参考サイト:三輪書店 コグトレ広場

コグトレが作られた経緯

コグトレはどうして作られたのでしょうか。

ここでは、コグトレが作られた経緯と現在の活用方法について分かりやすく解説します。

元は少年院で用いられたプログラム

コグトレは、少年院で用いられたプログラムです。

今までの認知プログラムが合わない非行少年のために開発されました。

犯罪を犯した少年の中には、知的・発達障害を抱える子も多数います。
宮口医師は、彼らに考え方のゆがみを直す認知行動療法を取り入れました。
しかし、認知機能に問題のある子に認知行動療法は合わなかったのです。

そのため、宮口医師は知的・発達障害の少年に合わせた認知プログラムの開発に取り組みました。
それがコグトレのスタートです。

参考書籍:『ケーキの切れない非行少年たち』(新潮社)

 

教育・介護分野でも活用されている

コグトレは、教育や介護分野でも幅広く活用されるようになりました。

誰にでも分かりやすい内容で、認知に問題があっても無理なくできるためです。

学級には知的に低めの子や発達障害を持つ子が一定数存在します。
一斉指導でついていけない場合もあるでしょう。
コグトレは取り組む内容が分かりやすく、苦手分野でも無理なく取り組めます。
短時間でできるため朝学習のちょっとした時間で取り組むケースもあります。

介護分野では、認知症の人を対象に活用されています。

年齢を重ねるにつれ、認知や体の動き、判断力などだんだん低下しがちです。
コグトレに取り組むことで、認知や身体能力が活性化し、お年寄りが楽しく生活できる効果が期待されています。

参考サイト:教育界で注目されているコグトレとは何か?

参考サイト:介護ポストセブン 話題の「コグトレ」で認知症予防「12人の顔を覚える」「同じ猫を見つける」ほか問題に挑戦!

コグトレの主な特徴3つ

コグトレが教育現場に広まったのは、今までにないプログラムだったためです。

コグトレの主な特徴について、項目別に解説します。

知的・発達障害があっても取り組みやすい

コグトレは発達障害や知的障害がある子でも取り組みやすいプログラムです。

認知に問題があっても無理なく取り組め、短時間で終わるのが特徴です。

知的・発達障害のある子は、苦手な分野がはっきりしています。

同じ障害名でも、苦手なことが人それぞれ違います。
苦手克服のため無理をさせると、やる気の低下につながってしまうでしょう。

コグトレは知的・発達障害向けに作られたプログラムなので、無理なく取り組めます。

短時間で終わるのでしっかり集中できるのもポイント。
できる喜びを感じながら楽しく取り組めるトレーニングなのです。

子どもの困り感に対応した指導が可能

コグトレは子どもの困り感に合わせた指導が可能です。

多岐にわたるプログラム内容で、子どもの苦手分野をフォローします。

勉強ができない、友達とトラブルを起こすなど、すべて認知能力の未熟さにつながります。

子どもの実態に合ったコグトレを行うことで認知能力が向上します。
結果、困り感の解消が期待できるのです。

子どもからお年寄りまで幅広く使える

子どもからお年寄りまで幅広く使えるのがコグトレの特徴です。

多彩なプログラム内容で幼児からお年寄りまで使えるのはコグトレならではの強みでしょう。

学校に入っている子どもだけではなく、幼児向けのコグトレもあります。
身体面にフォーカスしたトレーニングなら、文字の読めない子どもでも取り組みやすいでしょう。

また、認知症予防にもコグトレが有効と考えられています。

特に、衰えがちな記憶力を鍛えるトレーニングが効果的です。

参考サイト:一般社団法人日本COG-TR学会 認知機能強化トレーニング(COGET)

参考サイト:介護ポストセブン 話題の「コグトレ」で認知症予防「12人の顔を覚える」「同じ猫を見つける」ほか問題に挑戦!

コグトレで扱う3つの領域

コグトレのトレーニング内容は、身体面・学習面・社会面の3領域に分かれています。

どんな内容なのか、具体例をあげて分かりやすく解説します。

身体面

身体面に特化したプログラムは、体の動かし方が不器用な子に活用できます。

有名なのが独自に考えられた「コグトレ棒」を使ったトレーニングです。

コグトレ棒は丸めた新聞紙の両端と真ん中に、色つきガムテープを貼った道具です。
コグトレ棒を持ったまま体を伸ばしたり、上に投げてキャッチしたりして使います。

コグトレ棒は身近にあるもので作れ、大きな動きや指先の動きを鍛えられるのがメリットです。

家庭でも取り組みやすいコグトレと言えるでしょう。

参考サイト:一般社団法人日本COG-TR学会 認知作業トレーニング(COGOT)

学習面

読み書きや計算など、学習面での苦手さを救うプログラムもあります。
学習の基礎を鍛える「記憶」「言語理解」「注意」「知覚」「推論・推理」のトレーニングがあります。

例えば、なかなか漢字を覚えられない子には、見る力の基礎力を鍛えるトレーニングが最適です。

黒板を写すのに時間がかかるタイプなら、見る力の応用力を鍛えるトレーニングを行うとよいでしょう。

他にも聞く力や注意力、想像力や考える力をつけるトレーニングがたくさんあります。
それぞれ基礎力、応用力をつけられるため子どもに合ったメニューが選べます。

参考サイト:一般社団法人日本COG-TR学会 認知機能強化トレーニング(COGET)

社会面

コグトレは社会面をサポートするプログラムです。

暗黙のルールが分からない、友達とのトラブルが多い子に適しています。

認知ソーシャルトレーニングは以下の4段階で構成されています。

  • 段階式感情トレーニング
  • 対人マナートレーニング
  • 危険予知トレーニング
  • 問題解決トレーニング

このトレーニングでは、自分や相手の気持ちと向き合ったり、人と接するときのマナーなどを学べます。

危ない行動が多い子には危険予知、自分の言動が先に与える影響を予測できない子には問題解決トレーニングを行います。

参考サイト:一般社団法人日本COG-TR学会 認知ソーシャルトレーニング(COGST)

コグトレのおすすめ書籍を年齢・分野別に紹介

コグトレは、子どもの発達に応じた内容に取り組むと効果的です。

ここでは子どもの年齢や困り感に合うコグトレの本を紹介します。
すべて開発者の宮口幸治先生が関わる本なので、信頼できる内容です。

ここで紹介する学年はあくまで目安なので、子どもの能力に合わせて取り入れてください。

幼児向けのコグトレ

幼児向けのコグトレなら「もっとやさしいコグトレ」がおすすめです。

指さしで答える問題もあり、鉛筆をうまく使えない子でもできます。

コグトレ入門編として200題収録されています。

幼稚園・小学校低学年向けのコグトレ

幼稚園から小学校低学年向けなら「やさしいコグトレ認知機能強化トレーニング」がおすすめです。

400代以上の初級編トレーニングが収録されています。

「やさしいコグトレ」が簡単にできるようになったらステップアップしましょう。

800題収録の「コグトレ みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング」がおすすめです。

 

直接書き込めるコグトレドリル

「コグトレドリル やさしいコグトレ」はドリル形式で学べるのが特徴です。

印刷の手間がかからずすぐに取り組めます。
「やさしいコグトレ」と内容が同じなので、小学校低学年の自主学習にもぴったりです。

身体面にフォーカスしたコグトレ

不器用さの目立つ子には「不器用な子どもたちへの認知作業トレーニング」がおすすめです。

DVDを見ながら、体をうまく動かすためのトレーニングを行えます。

社会性にフォーカスしたコグトレ

友達付き合いの困り感が強い子には、社会性を育てるタイプのコグトレがおすすめです。

ワークシート形式で考えながら、自分の気持ちや考えを書き込みます。
子どもが自分の考えを持ちにくい場合、親子で会話しながら気持ちを引き出すといいでしょう。

コグトレに取り組む際のポイント4つ

コグトレの効果を引き出すには、トレーニング時のちょっとしたコツがあります。

取り組みポイントを5つに分け、項目別に紹介します。

長くても20分以内にする

コグトレに取り組む時間は20分程度に抑えましょう。

困り感を抱えた子は、集中力が続かない場合もあります。

5分でもいいので、子どもが飽きない時間で切り上げるのがポイントです。

毎日こつこつ続ける

苦手克服には時間がかかるため、コグトレは毎日続けましょう。

取り組んだプリントを保管しておくと振り返りに使えます。

過去の様子と比較でき、成長が実感しやすいです。

だいたい出来たらOKとする

コグトレの課題は、だいたい出来たらクリアとしましょう。

苦手分野に取り組むのですから、できなくても当たり前です。
子どものやる気を保つためにも、コグトレに取り組んだ姿勢を褒めましょう。

難しいならレベルを下げる

コグトレでできない問題があったら、レベルを下げてみましょう。

コグトレは困り感に合った課題がレベル別に用意されています。
子どものつまずきに合わせ、もっと簡単なトレーニングに切り替えるなど工夫するとよいでしょう。

まとめ:コグトレは身体面・学習面・社会面を総合的に伸ばすトレーニング

コグトレは、子どもの困り感を解消するためのトレーニングです。

短時間でできるので、飽きずに取り組めるよう工夫されています。

身体面・学習面・社会面の項目に分かれており、苦手分野を組み合わせて取り組むと効果的です。

コグトレの本を使えば家庭でもできるので、この記事を参考にトレーニングを選んでみてください。

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