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子育て環境は田舎と都会はどちらがよい?違いやメリットとデメリットを解説!都会はかわいそう?田舎は教育格差がある?

「子育てなら田舎へ移住したい!」「都会の整った環境で子育てしたい!」という若い子育て世代の二極化が進んでいます。

移住・交流推進機構(JOIN)の若者の移住調査では「子育てに適した自然環境」を求める意見が全体の33%を占めました。
田舎に移住したいと考える子育て世代が増えています。

一方で子育てしやすい街ランキングの調査では、1〜10位までの半数以上が「東京都」という結果となっています。
大都市に住んで「子育てしやすい」と感じている声も多くありました。

親がリモートで働ける環境になり「子育てによりよい環境」を求めて移住を考える方が年々増加中です。
田舎と都会で子育てをするメリット・デメリットを詳しく解説します。

子育ては田舎と都会どっちがいい?

田舎と都会の環境以前に「親がどう育てるか」を考えることが前提として大切になります。
特に小学生までは家庭環境が与える影響が大きいです。

例えば、親子関係が良好であるほど周囲の話をよく聞く子供になります。
また生活習慣がしっかりしていれば、心身が健康で集中力が育ちます。

家庭でのサポートが子育てでは1番大事な要素です。
習慣や子供の基本的な素質は、住んでいる環境だけでは育てられません。

しかし「幼少期から小学生は田舎、中学生以降は都会がいい」という意見もインターネット上でよく見られました。

幼少期は、自然の中でのびのび遊べる環境が人気です。
対して中学生以降は、都会のいい教育環境が好まれる傾向にあります。
アメリカでは教育環境を整えるために、進学のタイミングで引っ越すことも珍しくありません。

田舎の子供と都会の子供の違いは?

田舎と都会で育った子供は、どちらも環境による特徴が出る可能性があります。
学習面・体力・社交性で少しずつ得られるものが違ってくるからです。

例えば田舎の子供は、狭いコミュニティの中で過ごす時間が多くなります。
幼稚園から高校まで、よく知る同級生の中で育つ事が多いでしょう。
地域の人との繋がりも強くなることから、狭く深い人間関係を築く方が得意です。

さらに通学に時間をかけたり、自然の中で遊ぶことで体力面が向上します。
日光を浴びる機会も多くなるため、早寝早起きの生活習慣が整うとも言われています。
田舎の子供ほど、体力やメンタルが安定しやすい傾向にあるといえるでしょう。

一方で都会の子供はさまざまなコミュニティに属します。
習い事やスポーツチーム、進学の度に人間関係も変わるはずです。
さまざまな世代や地域の人と接する中で、社交性が育っていきます。

また都会は周辺施設や交通の便が充実しています。そのため「学べる場所」の選択肢が多いのが特徴です。
進学先の幅が広がったり、習い事も選べる機会が増えます。
都会の子供は、学習意欲・社交性のある子供になる傾向が強いといえるでしょう。

田舎で子育てするメリット

田舎で子育てをする最大のメリットは「自然と触れ合えること」です。

  • 自然体験で五感が育つ
  • たくさんの菌に触れて免疫力アップ
  • 物価や家賃が安い
  • 引っ越しの支援金が手厚い

など、1つずつ詳しく解説します。

自然のなかで遊べる

自然のなかでの遊び「原体験」は、幼少期の発育に大きく影響を与えます。原体験とは自然物を使った遊びのことです。
”火、石、土、水、木、草、動物”の7つの自然物を使うことで、子供の五感を刺激し育むことができます。

また外遊びに熱中することで、自己肯定感が高く「社会を生き抜く能力」が高まることもわかりました。

遊びの熱中度が高く、外遊び(集団での外遊び、自然の中での遊び等)が多い群(熱中度(高)外遊び (多)群)は、他の群に比べ、社会を生き抜く資質・能力の「高群」の割合が高い。
引用:国立青少年教育振興機構

さらに幼少期に自然の中で遊ぶだけで、免疫力を高めることができます。
日光に当たったり、土や草からたくさんの菌に触れることで免疫力の高い身体が作られます。

除菌・殺菌された綺麗な室内で遊ぶよりも大きなメリットです。
幼少期に自然の菌に触れることは、大人になっても風邪をひきにくい身体作りに役立ちます。

お金を貯めやすい

都会と比べると田舎は生活費がかかりません。物価や家賃が安い分、将来の教育資金を貯めやすくなります。

例えば、地域の人が中古一軒家を安く譲ってくれたり、農家の人が野菜を分けてくれる事もあるでしょう。

特に子供が多い家庭は、田舎への移住がより大きなメリットとなります。
広々とした一軒家に大人数の家族で生活した場合、居住費が都会に比べて安く抑えられるはずです。

さらに子育て世代は、田舎に住むだけでお金をもらう機会が多くなります。
引っ越し祝金や子育て祝金など、近年は子育て世代に「支援金」が降りる市町村が増えてきました。

田舎で子育てするデメリット

田舎での子育てにはデメリットもあります。

  • 交通の便で進学・習い事が限られる
  • 学べる学習施設が少ない

など、特に言われているのは「教育格差」です。

交通の便が悪く選択肢が狭くなる

田舎で子育てをする場合、交通の便によって通える学校・習い事の選択肢が減ってしまいます。
都会と比べるとバスや電車の本数も少なく、移動時間の制限が出てくるのもデメリットです。

例えば、進学先も交通の便を考える必要が出てきます。
そのため、志望校によっては寮生活や一人暮らしを検討することもあるでしょう。

また過疎化している地域ほど、最寄り駅が廃駅・廃線になる可能性もあります。
筆者の親戚には「親の車での送迎なくしては通学ができない」との話も実際にありました。
田舎は進学や習い事など、交通の便によって選択肢が狭くなります。

学べる施設が少ない

博物館や図書館など、田舎は学びの場が少ない傾向にあります。
市町村が建てる公益施設は、人の流れが多い都会に集中してしまうからです。

そのため「図書館で勉強をして帰る」「休みの日に美術館に行く」というような機会が減ってしまいます。
学びの場が学校や家庭に絞られることが多いでしょう。

ただし近年では、秋田県の「中嶋記念図書館」や、佐賀県の「武雄図書館」が話題となりました。
県外からも観光をかねて訪れる方が多い有名図書館です。田舎でも地方創生のため、大型図書館が建つケースも増えています。

都会で子育てするメリット

都会での子育ては「学習環境」の良さが最大の魅力です。

  • 学びの選択肢が多い
  • 進学率が高く刺激しあえる環境

周辺環境がいい都会では、たくさん学びの機会に触れることができます。

学びの選択肢が多い

都会であるほど進学先や習い事の選択肢が増えます。
例えば、中高一貫の私立学校、インターナショナルスクールは都会に集中するからです。
さらに大手学習塾や予備校は、大きな駅前に集中します。

また交通の面でも学びの選択肢が増えます。大都市では小学生の電車通学も珍しくありません。
バスや電車を乗り継げば、子供だけで移動できる範囲が広がります。

そのため「学習環境」を重視するなら都会の方がおすすめです。
図書館・美術館・イベントや芸術に触れる機会も多いでしょう。
学習力をアップする環境や、習い事の幅が田舎より圧倒的に広がります。

良い環境で勉強できる

学力の地域格差を調査した論文では「大都市の児童の方がよく勉強している」というデータもあります。

「家でよく勉強する」と答えたのが大都市が70.4%だったのに対し、町村部では54%という結果になりました。
また中学受験を予定している子供の割合も、大都市は24.9%だったのに対し、町村部では11.8%と半数以下になっています。

身近に私立中学校が多い環境であれば、早い段階から進学について触れる機会が多くなるはずです。
そのため大都市であればあるほど、周りもよく勉強する環境に恵まれます。

さらに家庭教師を呼べる、近所の学習塾に通えるなど、都会ならではの環境で勉強ができるようになります。

都会で子育てするデメリット

都会で子育てを行うには「親のサポート」が必ず必要です。

  • 受験での競争でストレスを感じる
  • 多すぎる選択肢に迷う
  • 教育費・生活費がある程度必要

都会ならではの恵まれた環境は、時に子供にとってマイナスに働くこともあります。

ストレスがかかる可能性が高い

都会は学習環境がいい一方で、受験をする子供が多くなります。
そのため「競争の激しさ」「他人と比較する機会の多さ」をストレスに感じてしまえばデメリットです。

同じ顔ぶれで進学することが多い田舎に対し、都会では同学年の児童と競争する機会が増えます。
進学のために受験戦争を勝ち抜かなければいけません。
もし自分が受験をしない場合でも、勉強によく励む子たちと学力を比較してしまいます。

また進学や就職でも「多すぎる選択肢」は子供にとってはストレスです。
「Aを選んだけれど、Bにしておけばよかった」という後悔や悩みが増えてきます。

都会でしか得られない学習環境のメリットは、子供にとってストレスとなる可能性も高いでしょう。
必ず子供のメンタルケアが必要となってきます。

お金がかかる

都会で生活した場合、生活費は田舎よりも高くなります。
総務省統計局の調査では、地域別で消費支出の差があることが分かりました。
最も多い県である神奈川県と、最も少ない沖縄県とでは年間約100万円ほどの差があります。

特に「教育費」に関しては地域で大きな違いがありました。
都会であるほど学習や習い事にかかる費用が高くなります。居住費(家賃)よりも地域による差が大きい結果となりました。

しかし、2019年10月から幼稚園・保育園の無償化がスタートしています。
現在はどの家庭でも3歳以降の「保育利用料」は変わりません。
そのため小学生以上の「受験を見越した教育費」で大きな差が生まれています。

都会と田舎の子育て支援の差

子育て支援は市町村によって異なります。
しかし一定の生活水準を保つのであれば、地域での差はほとんど無いと考えてください。

現在は幼児教育・保育の無償化が行われ、「子ども医療費助成制度」はどの市町村でも当たり前のように行われています。

ただし「待機児童」は地域差が生まれています。待機児童の数は、大都市に偏っているのが現状です。
2004年版厚生労働省の調査
では、東京都・大阪府・神奈川県の3都府県だけで待機児童数が約50%を占めています。

また市町村による子育て支援制度の違いを比較した場合、田舎と都会では大きく支援内容の違いがありました。

例えば都会では、核家族をメインにした支援が手厚くなっています。
産前産後のサポートや、妊婦タクシーの助成は都会ならではの支援制度です。
大都市であるほど、待機児童削減にも力を入れています。

対して田舎であれば、引っ越しに補助金が出る市町村が多く存在します。
その他出産祝い金が出る市町村もあるため、田舎は子供が多い家庭にはメリットが大きいと言えます。

引っ越してきたときに子育てで注意すべきこと

「田舎から都会」「都会から田舎」と引っ越す場合、後悔しないよう注意すべき点がいくつかあります。

田舎から都会

田舎から都会へ移住する場合、お金に余裕がある方が選択肢が広がります。
都会は学ぶ場所・イベント機会・進学など、様々な場面でお金がかかるためです。

子供のスポーツや勉強を極めたいタイミングで、選択肢が無くならないようにしましょう。
もし子供に「お金がない」という言葉を日常的に伝えると、心理的にマイナスな影響になってしまいます。

子供の選択肢が多い都会だからこそ、お金に余裕のある暮らしができれば理想です。
お金が無いことを引け目に感じたり、選択肢が多くても「お金がないから諦めた経験」が増えてしまいます。

都会から田舎

外の環境でのびのび遊べることが田舎の特権です。
勉強の習慣はそのままに、田舎の自然環境を生かした子育てができます。
外遊びや自然体験を満喫できなければ、田舎に住むメリットが感じられません。

また子育て支援に力を入れている移住先を探しましょう。
例えば「茨城県堺町」では、子育て世代が移住するともらえる50万円の奨励金や、英語教育無料の支援制度があります。

子育て世代に手厚いサポートがある田舎へ移住するのが安心です。
金銭面・教育面・地域との交流などストレスのない移住が実現します。

子育てしやすい街ランキング

共働きでも子育てしやすい街で最も支持を集めたのは「松戸市(千葉県)」(※2020年調査)です。
自治体の子育て支援制度に関する調査では、2位に葛飾区(東京都)、同率で豊島区(東京都)と続きました。

  • 1位 松戸市(千葉県)
  • 2位 葛飾区(東京都)
  • 3位 豊島区(東京都)
  • 4位 大分市(大分県)
  • 4位 新宿区(東京都)
  • 4位 福生市(東京都)

引用:日経BF-日経DUALと日本経済新聞社が「自治体の子育て支援制度に関する調査」を実施

1位となった松戸市(千葉県)は、子育てしやすい街づくりを市の最重要施策として取り組んでいます。
2020年4月には「5年連続待機児童ゼロ(国基準)」を達成しました。

また「養育費をもらえていないひとり親家庭」に対し、子供1人に最大6万円の支給を全国で初めて行ったことでも有名です。
妊婦さんへはタクシー料金の助成があるなど、金銭面で支援が大きい街として人気を集めています。

さらに2位となった葛飾区(東京都)は、病児・病後児保育の施設が充実しています。
保育士による夜訪問型病後保育も実施されるようになりました。

加えて東京23区の葛飾区内には7本もの沿線が通っており、アクセスの良さも指示を集めたポイントです。
妊娠のお祝いと共にもらえる「マタニティパス」は、交通費の手当としてICカード5,500円分の支給もあります。

同じく2位に入った豊島区(東京都)は「子供と女性にやさしい街づくり」を目指している街です。
認可外保育所に通っている家庭には、認可保育所に通った時との差額(最大8万円)を補助してくれます。

ちなみに豊島区ではICT教育にも力を入れています。区内の小中学生にタブレットPCの配布を行いました。
2021年9月末までに全児童への配布を目標にしています。
Googleの学習支援サービスも取り入れ、オンラインでの授業にも力を入れている街です。

それぞれで子育て支援に力を入れている内容が違うものの、どの街も待機児童ゼロを目標に掲げ、これから子育てを頑張りたい若い世代から支持を集めていました。

まとめ-田舎でも都会でも子供の選択肢を増やしましょう!

田舎でも都会でも、環境次第で子供の選択肢を増やしてあげられます。
子供の性格や将来に合わせて、田舎や都会での子育て選びを検討してみましょう。

かつては親の仕事によって住む場所は限られてきました。
しかし現代において、ますますリモートワーク化、フリーランスの増加が進んでいます。

親も子育てに合わせて住む場所を考えられる時代になりました。
ぜひ子供の特性に合った環境を選んでいきましょう。

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