ギャングエイジとは?特徴と困った行動・接し方のポイントを解説

「ギャングエイジとは何のこと?」

「ギャングエイジの子供への接し方は?」

このような疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。

ギャングエイジとは小学校中学年ぐらいで見られる特有の行動を指します。
今までと違う態度を見せるため、接し方に困る親もいるでしょう。

この記事では、ギャングエイジについての解説とよく見られる特徴を具体的に紹介します。
ギャングエイジ特有の困った行動や接する際の注意点も分かりやすく解説。

ギャングエイジにならない子の原因と対処法にも触れます。

ギャングエイジについて知りたい人はぜひ最後までご覧ください。

ギャングエイジとは成長段階で見られる特徴的行動のこと

ギャングエイジとは、9歳ごろから現れる特徴的な行動のことで、小学校中学年ぐらいの男子の行動を指すことが多いです。ギャングエイジは成長段階で見られる行動なので、特別なことではありません。

9歳ごろは、体も大きく成長し自分を客観的に見られるようになる時期です。

能力の個人差も大きくなり、友達関係も合う・合わないがはっきり分かってきます。
気の合う仲間と集団を作り、自分たちだけの世界を作るのがギャングエイジです。

ギャングエイジでは仲間を作り行動することが増えます。

仲間内でルールを作り守りますが、友達の考えに同調する雰囲気が強く閉鎖的な集団となることもあります。

参考サイト:文部科学省 子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題

ギャングエイジの特徴4つ

子どもがギャングエイジの年齢になると、特徴的な行動を示すようになります。

この時期の子どもを理解するには、どのような行動をするのか知ることが大切です。
ここでは、ギャングエイジの主な4つの特徴を詳しく解説します。

家族より友達重視

ギャングエイジの子どもたちは、家族より友達を優先させる行動が増えます。

仲間といる方が楽しく、家族は二の次になる年代です。

小さいころは親のお出かけについていく子も多かったでしょう。

小学校中学年くらいになると、家族と出かけるのが恥ずかしいと思うようになり、友達とのつながりを求めます。
行動範囲も広がり、友達と自由に出かける方が楽しいのです。

仲間と集団で行動する

ギャングエイジの子どもたちは、気の合う友達と集団を作り一緒に行動する機会が増えます。

友達付き合いが狭く深くなっていくのが特徴です。

小学校低学年までは、その場に居合わせた子となんとなく遊ぶケースもよく見られました。
集団で遊んでいても、ふらっと違う遊びに移ったりするのも幼児期の特徴です。

ギャングエイジに入ると、気の合う友達がある程度分かってきて、決まった仲間と付き合うようになります。
友達の意見に合わせたりルールを守って行動できるようになるため、決まった集団で動く機会が増えるのです。

大人に反抗的態度をとる

大人に反抗的態度をとるのも、ギャングエイジに見られる行動の1つです。
友達付き合いを大切にするあまり、意見の合わない大人を敵対視します。

小学校低学年なら、大人の注意をある程度聞いてくれたでしょう。
中学年になると知的にも発達し、善悪の判断を自分の基準でも考えようとします。

大人の指示が自分たちの考えに合わないと、押し付けがましく感じる場合も。
仲間が納得しなければ自分も受け入れられず、反抗的態度をとる場合もあるのです。

異性を意識し始める

ギャングエイジは、男女差を意識し始める時期とも言えます。

男女とも体と心が大きく成長するためです。

以前は13歳くらいから思春期に入ると考えられていました。
現在は10歳前後から体の変化が始まるため、思春期が早まっています。
見た目の男女差も感じるようになり、異性をなんとなく意識しだす時期もギャングエイジと重なっています。

今まで男女混じって遊んでいたグループも、自然と男女別に分かれるケースも。
仲間意識以外に、発達により遊び方が変化するのも要因と考えられます。

ギャングエイジの困った行動3選

小学校中学年は男子だけでなく、女子の行動にも変化が現れる時期です。

時には困った行動をする場合もあり注意しなければなりません。
ここでは、ギャングエイジの子どもに見られる困った行動を3つ紹介します。

やんちゃな行動が目立つ

ギャングエイジの子どもはやんちゃな行動が目立ちます。
結果を考えず行動しハメを外すので、見ている方がハラハラします。

やんちゃな行動をするのは、グループ内の結束が原因でしょう。

ギャングエイジでは仲間の意見を重視するため、友達に同調しがちです。
1人ではできないような行動でも、仲間がやるといえばやってしまうのです。

そのため、大人から見ると危険な行動をする場合も。

みんなと一緒なら怖くないという意識が、やんちゃな行動を引き起こすのです。

いじめにつながりやすい

ギャングエイジは、仲間内やそれ以外でのいじめが起こりやすい時期です。
仲間内の意見を尊重しすぎるあまり、合わない人は排除する傾向があるためです。

ギャングエイジは、男子・女子ともに仲間意識が高まる時期です。
強すぎる結束力から、意見の合わない人を認めない傾向が見られます。
そのためいじめが起こりやすい時期と言えるのです。

ギャングエイジでは、いじめる・いじめられる側のどちらにもなる恐れがあり注意が必要です。

学級崩壊や家庭崩壊に発展する恐れも

ギャングエイジの行き過ぎた行動が、家庭崩壊や学級崩壊につながる恐れもあります。

大人の注意を意見の押し付けと感じ、反発することが要因です。

ギャングエイジは自分の意見を持つようになる時期と重なります。
納得しなければ大人の指示に従うのを嫌がる傾向が。
大人に対して不満がたまり、解消されないと爆発してしまいます。
結果、学級崩壊や家庭崩壊につながる恐れがあるのです。

このような問題行動は、ギャングエイジの特徴を大人が理解していないため起こると考えられます。

問題が大きくなる前に、大人側が子どもの意見を尊重した接し方に変える必要があるでしょう。

ギャングエイジの子どもに接する際の注意点4つ

ギャングエイジの子どもは、幼さと大人に近い部分の両方を持ち合わせています。

どう接するのが正解か迷う人もいるのではないでしょうか。

ここでは、ギャングエイジの子どもに接する際の注意点を4つについて、詳しく解説します。

成長過程ととらえて見守る

ギャングエイジは正常な成長過程と考え見守りましょう。
子どもの行動に目くじらを立てず、大目に見るのも大切です。

ギャングエイジの子どもたちは、集団活動の大事なポイントを学んでいる最中といえます。
コミュニケーションを取りながらルールを決め行動するのは、今後の集団生活に役立ちます。

ハメをはずしすぎなければ、ギャングエイジ特有の行動と思って見守りましょう。

子どもたちの成長につながっていくはずです。

子どもの変化を見逃さない

ギャングエイジの子どもに接する際には、変化を見逃さないよう気をつけましょう。

友達付き合いが活発になると、トラブルに巻き込まれる可能性もあるためです。

ギャングエイジでは、友達とつるんで悪いことをする可能性もあります。

いじめをする・いじめにあう可能性も。
加害者や被害者になる恐れが高いのも、ギャングエイジでの注意点といえるでしょう。

親は子どもがトラブルに巻き込まれていないか、変化を見逃さないことが大切です。

子どもからは、あまり話さないかもしれません。
表情や言動がおかしいと感じたら、学校での友達関係などに変化がないか探ってみるとよいでしょう。

悩みを話しやすい環境を作る

子どもが悩みを話しやすい環境を作るのも、ギャングエイジの子どもには必要です。

親に反抗的な態度を取ってもまだ子どもです。
悩みのサポートができるよう、話しやすい関係づくりを親から働きかけましょう。
声がけに素直な返事が返ってこない時期ですが、そんな時期だと割り切るのも大事です。

親が大人の態度で接していれば、いざというとき頼りにしてくれるはずです。

やってよいこと・悪いことのけじめを持たせる

ギャングエイジの子どもに、善悪の判断はきちんとするよう伝えましょう。
自分たちで考え、やりすぎないよう気を付けさせる目的があります。

ギャングエイジでは、ハメを外した行動が目立ちます。
しかし、友達同士でもやってよいこと・悪いことがあります。
仲間と意見が同じでも社会的に許されない行為もあるでしょう。

子どもだから何をやってもいいわけではない、守らなければならないルールがあることは徹底して教えます。
仲間に流されず、自分で考えるよう折を見て伝えていくとよいでしょう。

ギャングエイジにならない子が増えている

以前は成長過程でよく見られたギャングエイジですが、通過しない子どもも増えています。

集団行動を必要としなくなったのが原因と考えられます。

まず、子どもたちが自由に遊べる場が減りました。
昔は空き地など秘密の場がありましたが、今は場所を探すのも難しいです。

ゲームなど一人で遊べる場面が増えたのも、集団行動を取らなくなった要因でしょう。
オンラインゲームなら、1人でいても仲間とつながりを持てます。

リアルのつながりを必要としなくなっているのも理由でしょう。

放課後の習い事で時間が取れないのも理由です。

習い事で同年代の子と触れ合う機会はありますが、もともとあるルールの中で活動しています。
自分たちでルールを決める必要がなく、以前のようなギャングエイジとは違う形になってきています。

ギャングエイジなのに1人でいる子への対処法

ギャングエイジなのに集団に入らず1人でいる子には、親としてどう対処できるのでしょうか。
ここでは、ギャングエイジ期に1人でいる子への対処法を2つ紹介します。

1人が好きな子には仲間作りを無理強いしない

子どもが1人でいたいなら、無理に仲間を作らせる必要はありません。
子どもが仲間を欲しいと思える時期まで、そっと見守りましょう。

子どもが1人でいると、何となく不安に思う親もいるでしょう。
性格によりみんなで楽しみたいタイプと1人が好きなタイプがいます。
1人が好きな子を無理やり集団に入れると、逆にストレスが溜まってしまうでしょう。

友達は子どもが選ぶもので、必要とすれば仲間づくりに励むでしょう。
時期が来れば趣味を通じた仲間ができるかもしれないので、気長に見守りましょう。

友達を求めている子には仲間作りの場を提供する

友達が欲しいのにうまく作れないなら、習い事などをさせるなどのフォローをしましょう。

今ある集団にうまく入れずストレスを感じている子には、新しい場を提供してあげるとよいでしょう。

子どもの好きな分野の習い事などがよいでしょう。
同じ趣味を持つ仲間とつながり、友達ができやすくなります。

まとめ:ギャングエイジを成長過程と考え見守ることが大切

ギャングエイジの特徴は成長過程のひとつです。

やんちゃな行動が目立ちますが、けがや事件に発展しなければ大目に見てあげましょう。

ただし、いじめなどが起こりやすい時期でもあるため、子どもの変化を見逃さないようにしなければなりません。

もし友達関係で悩んだ場合は、学校の先生やスクールカウンセラーに相談するのが良いでしょう。

親だけで悩まず相談すると、解決のヒントが見つかりやすいでしょう。

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