読書感想文の書き方を小学生の子どもに教える方法│本選び・下書き・清書までを徹底解説
夏休みなど、小学生の宿題に読書感想文が出る場合もあるでしょう。
- 読書感想文ってどう書かせたらいいの?
- 読書感想文の書き方を小学生に教えるにはどうしたらいいの?
こんな悩みを持つ親も多いのではないでしょうか。
この記事では、小学生向け読書感想文の書き方を徹底解説します。
本選びから清書までの流れを詳しくご紹介。
読書感想文の書き方を知りたい人はぜひ参考にしてください。
目次
読書感想文に取り組むときの親の心構え2つ
小学生に読書感想文の書き方を教えるとき、親子での取り組みが大切です。
ここでは、読書感想文に取り組むときの親の心構えを2つ紹介します。
親子で一緒に取り組もう
読書感想文を書く前に、選んだ本を親子で一緒に読んでみましょう。
子どもだけでは、本の感想がうまく出てこない場合があるためです。
読書感想文が苦手な子は多いでしょう。
本を読む習慣がない、感想文に何を書いたらいいか分からないなどが原因かもしれません。
子どもだけで取り組むと、途中で諦めてしまい、夏休み最終日に慌てて書く可能性も。
親子で一緒に取り組むと、子どもが何で悩んでいるのか分かりフォローできます。
読書感想文に諦めず取り組め、自信を持てる良い機会となるでしょう。
時間をかけてじっくり取り組もう
読書感想文は、時間をかけてじっくり取り組みましょう。
短時間で長文の感想を書くのは難しいためです。
ドリルなどの課題は「1日何ページやる」など目標が立てやすいです。
一方、感想文は本を読んだり、書いたりするのにどのくらいかかるかはっきりしません。
計画を立てられず、夏休み終盤に無理して取り組んだ経験のある親もいるのではないでしょうか。
小学生が読書感想文を書く場合、本選びから清書までかなり疲れるものです。
1週間以上かけるつもりで、親子でじっくり取り組むのがよいでしょう。
小学生向け読書感想文の書き方を4ステップで確認!
小学生の子どもと読書感想文を書く時の流れを確認しましょう。
分かりやすく4ステップでまとめました。
- 本選び
- 本を読む
- 下書き
- 清書
読書感想文のスタートは本選びからです。
子どもと一緒に本を選ぶと、どのような考えで選んだか分かるのでアドバイスできます。
そのあと、本を読みながら感想を話し合い、内容を肉付けしながら下書きします。
あとは、原稿用紙に清書して完成です。
次からは、ステップごとに詳しく解説していきます。
読書感想文の本選びのポイント3つ
小学生の子どもと読書感想文を書くとき、本選びに迷う人もいるでしょう。
ここでは、本選びのポイントを3つのポイントに分けて説明します。
- 子どもに本選びをさせる
- 選んだ理由が言える本にする
- 選べない場合は課題図書をすすめる
子どもに本選びをさせる
読書感想文用の本は、子どもに選ばせましょう。
興味のある本だと感想文を書きやすいためです。
親は感想文が書きやすそうな本を勧めたくなるでしょう。
しかし、親から押し付けられた本では、子どもが感想を持ちにくい場合も。
やらされている感が強くなり、読書感想文に親が関わるのを嫌がる可能性があります。
興味のある本なら、感想文が書きやすくなります。
読書感想文の本選びは子どもに任せ、親が押し付けないよう心がけましょう。
選んだ理由が言える本にする
本を選んだ理由が言えるかどうかも、読書感想文の本選びでは重要です。
子どもの考えを聞きながら本を選びましょう。
読書感想文を書くとき、本を選んだきっかけを最初に書くのが王道です。
選んだ理由があいまいだと、本を読もうと思ったきっかけを書けません。
書き出しから悩み、感想文が進まない原因となる場合も。
選んだ理由がはっきりしていると、本文の感想も芯の通ったものになります。
読みたい本が何冊かあって迷っている場合は、選んだ理由を聞いてみましょう。
はっきりした理由が言える本なら、感想文を書きやすいです。
選べない場合は課題図書をすすめる
子どもが自分で本を選べない場合は、課題図書をすすめるとよいでしょう。
子どもの学年に合った本が選びやすくなります。
読書感想文コンクールでは、子どもの発達に合わせた課題図書が指定される場合もあります。
青少年読書感想文コンクールでは、子どもに読ませたい本が毎年選ばれています。
学年別に選定されるので、子どもの発達に合った本が選びやすいでしょう。
本屋さんや図書館など、課題図書コーナーが作られる場合も。
読書感想文コンクールの公式サイトでも紹介されているので、迷ったときの参考にしてみましょう。
参考サイト:青少年読書感想文全国コンクール
\小学校低学年の部の1冊/
\小学校中学年の部の1冊/
\小学校高学年の部の1冊/
読書感想文の本を読むときのポイント3つ
小学生の子どもが読書感想文を書く時、本を読んだだけでいきなり書くのは難しいでしょう。
感想文が書きやすくなるよう、親のサポートも大切です。
ここでは感想文を書くための読書方法について、3つのポイントごとに解説します。
- 1回目は自分で読む
- 2回目以降は親と一緒に読む
- 感想を持ったページに付箋を貼る
1回目は自分で読む
読書感想文用に選んだ本を、子どもが自分で読む時間を取りましょう。
「この本を読みたい!」という気持ちを大事にするためです。
感想文を書くことが目的でも、自分で選んだ本を楽しく読むのは大切です。
本に集中し、想像を広げる時間は子どもの心を豊かにしてくれます。まずは、子どもが読み終えるまで見守りましょう。
一通り読んだら「どんな場面が好きだったか教えてほしいな」などと声がけし、感想を聞きます。
本を通して会話をしながら、どんな感想文にするか道すじをつけてあげるとよいでしょう。
2回目以降は親と一緒に読む
子どもが自分で本を読んだら、2回目は親子で読み返します。
読みながら感想を話し合うと、次のステップである下書きが楽になります。
まず「どんな話だったか教えて」と、子どもに聞いてみます。
本の内容が分かっていて、親に教えてくれるなら大丈夫。
あらすじが言えない場合、親子でもう一度読み返し、内容を把握しましょう。
子どもがあらすじを話しだしたら、どんな場面が好きだったか聞きだします。
気に入った場面を読み直し、共感してあげましょう。
子どもも、本の感想を伝える喜びを感じられるでしょう。
感想を持ったページに付箋を貼る
読書感想文の下準備として、子どもが感想を持ったページに付箋を貼っていきます。
どの場面を感想文に書くか絞り込むための作業です。
面白い場面があっても感想が思いつかない子どもにはフォローが必要です。
ポイントは「楽しい」「嬉しい」「悲しい」「かわいそう」など、気持ちを表す言葉を教えること。
子どもの気持ちに近そうな言葉をいくつか伝え、どれに近いか聞き出すと感想が出やすいでしょう。
読書感想文を下書きするときのポイント4つ
読書感想文は指定字数を書かなくてはなりません。
感想をうまくふくらませ、下書きをしましょう。
ここでは、下書きするときのポイントを4つ紹介します。
本を選んだきっかけを書く
はじめに、本を選んだきっかけを書きましょう。
どうしてその本を選んだか書くと、感想の説得力が増します。
読書感想文は、本の感想を体験や興味と結び付けて書くのがポイント。
本を選んだ理由がはっきりしていると、読み手に気持ちが伝わりやすくなります。
本選びのきっかけとなった考えや経験は、感想文全体に関係します。
短い部分ですが、じっくり考えて書きましょう。
付箋の中から書きたいものを選ぶ
次に、本に貼った付箋の中から書きたいものを選びましょう。
選び方のポイントは、子どもが感想をたくさん話せる場面かどうかです。
本を選んだきっかけと関係する、体験や感想を持った場面を選ぶとよいでしょう。
自分の考えや経験を加え文章化する
付箋に書いた感想をもとに、自分の考えや経験を加え文章化しましょう。
本の内容と関係する具体的なエピソードをセットに書くと、読み手に伝わる文章となります。
あらすじと感想だけの読書感想文では、読む人の心に残りません。
本の内容とリンクする体験を入れることで、誰にもまねできない感想文となります。
感想に説得力が増し、読み手の心に響く感想文になるでしょう。
感想から体験談を引き出すために「主人公と似たような経験ある?」と質問してみましょう。
体験と感想がリンクするよう、子どもの話をまとめてあげると書きやすくなります。
題名を考える
感想文を書き終えてから、最後に題名を考えます。
書いた内容が一目で分かるようなタイトルがベストです。
読書感想文の題名から考える人もいるでしょう。
しかし、感想を書かずに題名を考えるのは難しいです。
「〇〇を読んで」など簡単に済ますより、自分の気持ちを題名に盛り込むとインパクトあるタイトルになります。
読書感想文を清書するときのポイント2つ
読書感想文の下書きが終わったら、きれいに清書して完成です。
読書感想文を清書するときのポイントを2つ紹介します。
原稿用紙の使い方を確認する
清書のときは、原稿用紙の使い方を確認し、正しい書き方になっているか確認しましょう。
原稿用紙の使い方には決まりがあるためです。
原稿用紙には「題名は2〜3マス空ける」「段落は1マス空けて書き始める」などのルールがあります。
間違うと書き直しが大変なので、ルールを確認してから書き始めるとよいでしょう。
原稿用紙の使い方は、国語の時間など学校で指導されます。
学校から書き方のプリントが配布されている場合はそれに従って書くとよいでしょう。
参考サイト:Z会 作文クラブ
時間をかけて丁寧に書く
読書感想文の清書は、時間をかけて丁寧に書きましょう。
清書にありがちな誤字脱字を防ぐためです。
原稿用紙に下書きし、清書は写すだけなので簡単に思う人もいるでしょう。
文のつながりを考えず機械的に写すと、文字や行を飛ばして書く恐れが。
全部書き終えてから、誤字脱字が分かり、書き直すのは子どもにとって負担です。
清書の間違いを防ぐため、集中力の続く時間で一旦休憩するとよいでしょう。
間違いないか、段落ごとに親がチェックするのもおすすめです。
まとめ:読書感想文の書き方を小学生の子どもと確認しながら親子で取り組もう
読書感想文を小学生の子どもと書くときは、親子で取り組むのがポイントです。
感想が思いつかない場合は、この記事で紹介した感情のキーワードを伝えてみてください。
子どもが気持ちを考えるヒントとなります。
親子でゆっくり読書をし、感想を話し合うのも思い出に残る過ごし方です。
読書感想文をきっかけに、親子で一緒に取り組む時間を取ってみてくださいね。