【スイスで子育てVol.1】スイスの小学校では入学式がない!

皆さん、こんにちは。
スイスで子育てをしているアルパガウスです。

日本で義務教育を受けた私にとって、海外での生活は、文化の違いや価値観に驚くことも多々あります。

今回は、日本とスイスの小学校入学の違いについて解説していきます。

\この記事を書いたのは/

アルパガウスさん
スイス・チューリッヒで子育てしながら、スイス暮らしのブログを運営中。
旅行・教育・ライター情報を配信しています。

Instagram:https://www.instagram.com/swisskurashi.com_arpaka/
ブログ:https://www.swisskurashi.com/
Twitter:https://twitter.com/Frau_Arpaka

スイスの小学校の入学式について

日本の入学式といえば「春」。

さくらが咲くころ、フォーマルな装いの保護者と新入生が体育館に集まる様子が思い浮かびますよね。

しかし、スイスの小学校では「入学式」がありません。

スイスの新学期は8月末

スイスでは入学式という概念はなく、新学期は夏休みが終わった、8月後半から。

入学のセレモニーもなく、日本人からすると拍子抜けしてしまうほどシンプルです。

新学期は、住んでいる場所「カントン(州)」によっても、始まる時期が異なります。
※スイスはカントンと呼ばれる「州」が26か所あり、州ごとに休日が違う。

例えば、同じドイツ語圏内でも、こんな違いがあります。

チューリッヒ州とアールガウ州の夏休みを比較してみましょう。

  • チューリッヒ州:2022年7月18日から8月20日まで
  • アールガウ州:2022年7月18日から8月5日まで

隣接する州でも、夏休みが2週間も違います。

新学期が始まる時期は、アールガウ州の方が2週間早いというわけです。

我が家は、義母がアールガウ州の教育機関で働いていたため、チューリッヒ州の休暇とアールガウ州の休みの時期のズレに少しばかり不便を感じたことがありました。

スイスのランドセルについて

小学校入学に欠かせないものといえば、ランドセルですね。

日本では、ピカピカのランドセルを背負って登校する新1年生の姿が印象的ですが、スイスでは少し異なります。

スイス・ドイツ語圏では、ランドセルのことを「シュールテック(Schulthek)」と呼びます。

直訳すると、Schul=学校、thek=書庫、学校の教科書を入れるカバンという意味ですね。

スイスでは、ピカピカのランドセルというイメージよりも、「カラフルで個性豊か」な印象が強いです。

選び方も様々!

恐竜が大好きな子は、恐竜の絵柄がついたものを、女の子でも青が好きな子は、青系を選ぶ子もいます。

日本との価値観の違い

スイスでのランドセル(シュールテック)に対する考え方、価値観は、日本とは大きく違います。

大きい違いとしては以下の3つです。

  • 中古ランドセルの購入もあり
  • 必須アイテムではない
  • 早期購入は必要ない

ひとつずつ解説していきます。

中古ランドセルの購入もあり

入学の時期になると、お店にずらりと並ぶシュールテック。

相場は、200フランから300フラン。日本円で約25,000円から38,000円です。(2022年3月時点)

ママ友に話を聞いてみると、使用する期間は約3年間だそうです。
4年生になっても使い続ける子もいますが、体格も変わってくるので、普通のリュックサックに切り替える子供たちも多いそうです。

実際に私も息子のために、シュールテックを中古で購入しました。

1年間使用したシュールテックの値段は、100フラン(約12,500円)。

日本のランドセルに比べると、質素でカジュアルですがカバン自体はとても丈夫!

中古品でも十分使えるので、個人的には満足しています。

必須アイテムではない

シュールテックは、必ず購入しなくてはいけない物ではありません。

小学1年生は、教科書もないので大きなカバンの中に入れるものといえば、おやつとプリント1枚くらい。

「持ち運びできるカバンがあれば、それで十分だ」と考える方もいます。

入学当初から、高学年でも使える普通のリュックサックで登下校する子もいます。
その辺は親子で話し合って考えると良いかもしれません。

日本に比べると、個人の自由が尊重されているなと感じる部分でもあります。

早期購入は必要ない

日本ではランドセル購入時期が、年長さんになったら考えると言われていますよね。

スイスでは、新学期が始まる年の春に準備を始めます。

イースター休暇後の春休みには、2~3割引きで販売する場所も多く、この時期に入学準備を始める方が多いです。

人気ベスト3

 

1、Ergobag (https://www.ergobag.de/)

2、Step by Step (https://www.stepbystep-schulranzen.com/)

3、Scout (https://www.scout-schulranzen.de/)

 

1番人気は、種類も機能性もていねいに考えられた、エルゴバッグ (Ergobag)。

どれも機能は似ていますが、子どもの体格や肩幅に合わせて調節できるタイプや、

肩に負担がかからないように腰ベルトがついたタイプもあります。

お子さんの体格に合わせて選んであげられるのも、良い点だと思います。

スイスの入学式での服装について

入学式といえばフォーマルな服やスーツ姿を想像しますが、

スイスでは入学式がありません。

そのため、初登校日はカジュアルな格好で登校する子がほとんどです。

付き添いの保護者も、ジーンズや普段着のカジュアルな服装が多い印象です。

写真映えはしませんが、それもまた良い思い出だなと感じています。

まとめ

日本とスイスでは、入学に関しての価値観が違います。

華々しく始まる日本の新学期に比べ、スイスの小学校はとてもシンプル。

少し寂しくもあるスイスの小学校ですが、「学校は学ぶ場所」「文化の違いを受け入れよう」そう思えば、家族でお祝いするだけでも温かい気持ちになります。

入学準備が日本の小学校よりも少ない点は、保護者にとって負担が少ないのかなと感じます。

教育に関しての価値観は、国によっても様々。

他国の教育事情を知ることで、さらに日本の教育の良い点・悪い点が可視化できると思います。

皆さんも、スイスの教育事情を知り子育てに役立ててください。

\この記事を書いたのは/

アルパガウスさん
スイス・チューリッヒで子育てしながら、スイス暮らしのブログを運営中。
旅行・教育・ライター情報を配信しています。

Instagram:https://www.instagram.com/swisskurashi.com_arpaka/
ブログ:https://www.swisskurashi.com/
Twitter:https://twitter.com/Frau_Arpaka

CONTACT 掲載に関するお問い合わせ

まなびち公式SNS