イヤイヤ期とは?原因から男の子・女の子別の対応まで解説|子供のイヤイヤ期の始まりやピーク時についても紹介
「イヤ!」と子供が反発する機会が増え、「そろそろイヤイヤ期かも…」と不安なママもいるでしょう。
- イヤイヤ期はいつからいつまで続くの?
- イヤイヤ期の良い対応とダメな対応が知りたい
- 男の子と女の子でイヤイヤ期の違いはあるの?
これらの声にお応えして、今回はイヤイヤ期の時期や対応方法の詳細をお伝えします。
イヤイヤは子供の自我が育っている表れです。
親にとっては悩ましい時期かもしれませんが、子供の成長を信じて辛抱強く見守ってあげてください。
目次
イヤイヤ期とは?
イヤイヤ期とは、子供が何に対しても「イヤ!」と泣き叫んだり、暴れたりする時期のことです。
第一次反抗期とも呼ばれています。
イヤイヤ期の度合いは子供によって個人差があり、反抗の仕方も多種多様です。
「うちの子のイヤイヤ期に耐えられない」と悩むママもいれば、イヤイヤ期がないことを不安に感じるママもいます。
子供のイヤイヤ期はなぜ起こる?
イヤイヤ期は「自分1人でやりたい」という自我が芽生え始める時期です。
挑戦心が生まれる一方、言葉がうまく出てこないために上手に伝えられません。
赤ちゃんの頃の「ママに甘えたい」という気持ちも持ちながら、「世話を焼かれたくないけど自分でできない」といった感情が入り交じり、いら立ちを爆発させてしまいます。
イヤイヤ期の子供は、自分でも何をどうしたらいいのか分からないまま、心理的な葛藤を起こしているのです。
子供のイヤイヤ期はどんな症状がでる?
イヤイヤ期の症状は子供によって個人差がありますが、「自分でやりたい!」という気持ちが強い自己主張につながるケースが一般的です。
イヤイヤ期に多く見られるのは以下のような言動です。
- あらゆる物事に「イヤ!」を連発・・・食事・歯みがき・お風呂など、何に対してもイヤイヤと反応する
- 自分でやりたがる・・・着替えやママのお手伝いをやりたがり、うまくいかずにギャーギャーと泣く
- ルールを守れない・・・すべり台で並ばずに横入りしてしまう、決めた時間になっても帰ろうとしない
「ママきらい!」と言って反発するのもイヤイヤ期の特徴です。
親の言うことにイヤイヤと返してくるため、ママにとっては体力的にも精神的にもつらい時期といえます。
子供のイヤイヤ期の時期
子育ての最初の難関とも呼ばれるイヤイヤ期は、個人差はあるものの多くの子供に訪れます。
ここからは、子供のイヤイヤ期がいつからいつまで続くのか、ピークはいつなのかを見ていきましょう。
子供のイヤイヤ期の始まり
イヤイヤ期は1歳半ごろから始まるといわれています。
自我の芽生えにともない「自分でやりたい!」という気持ちが出始めます。
まだ言葉では上手に伝えられず、駄々をこねて気を引こうとする時期です。
離乳食から幼児食に移る時期と重なると、ご飯を食べたがらなくなる子供もいます。
また、思い通りにならないと大声で泣き出したり、かんしゃくを起こしたりします。
子供の様子にとまどうパパママも多いですが、イヤイヤ期は自我が育っている表れであり、発達段階を考慮すると自然な言動です。
参考:だだこね(第一次反抗期)|枚方市
子供のイヤイヤ期のピーク
イヤイヤ期は2歳ごろがピークです。
「魔の2歳児」とも呼ばれ、1歳半ごろからの自己主張が一層強くなっていきます。
2歳でイヤイヤ期が激しくなる理由として、以下の原因が挙げられます。
- 言葉が未熟・・・言葉で表現する能力が足りないため、自分の気持ちをうまく伝えられない。葛藤した結果、どうしたらいいのか分からず「イヤ!」と表現する
- できることが増えてきた・・・手先が少しずつ器用になり、何でも自分でやりたがる。しかし、大人のようにうまくできずにかんしゃくを起こす
- 脳が未発達・・・脳の前頭前野が未発達な時期であり、気持ちの抑制がうまくできない
イヤイヤ期のピーク時には、突然夜泣きがひどくなるケースもあります。
1歳ごろに落ち着いたと思った夜泣きが再び表れ、朝から晩までママを悩ませる時期です。
子供のイヤイヤ期はいつまで?
個人差はありますが、イヤイヤ期は3~4歳ごろに終わる傾向にあります。
3歳ごろから言葉が発達し、子供は自分の気持ちをうまく伝えられるようになります。
また「ダメなことがなぜダメなのか」を理解できるようになるため、少しずつガマンできる機会が増えるでしょう。
反抗期を過ぎると幼児は心身ともに見違えるような成長を遂げていく。保護者や養育者からの脱皮を図るスタートラインに立ったようなもので、欧米ではこれを「独立期」と呼んでいる。
引用:幼児期の発育発達の特徴|文部科学省
イヤイヤ期は1歳半から4歳ごろまで続きますが、ひどい期間がいつまでも続くわけではありません。
親にとってはつらい時期ではありますが、子供が成長している証として受けとめてあげましょう。
子供のイヤイヤ期での男女の違い
結論からいうと、イヤイヤ期は男の子・女の子で明確な違いはありません。
イヤイヤ期は男女差よりも、個人差が表れやすい期間です。
しかし、男の子と女の子にはある程度の性格の違いがあるため、イヤイヤ期への対応方法は若干異なります。
男の子のイヤイヤ期への対応
男の子は後先を考えずにどんどん進んでいく子供が多く、怒られたばかりの行動をすぐに繰り返しやすいです。
危ないと分かっていても体が動いてしまい、ケガをしたり、友達にケガをさせたりすることもあります。
ここからは、男の子のイヤイヤ期の対応方法について、良い対応とダメな対応に分けて解説します。
男の子のイヤイヤ期への良い対応
男の子には「ダメ!」と言っても、なかなか理解してもらえません。
たった一度の教えでは行動に表れにくいため、諦めずに何回も言い続けることが大切です。
叱りつけるのではなく、穏やかな口調で何度も伝え続けてください。
その他、男の子のイヤイヤ期への良い対応は以下の通りです。
- 簡単な言葉で伝える・・・「手洗いをしたらママと遊ぼう」など、子供が理解しやすいポジティブな声掛けを行う
- 分かりやすいルールを決める・・・「この音楽が流れたら歯みがきをする」など、ルールを決めて習慣化する
- できたときはほめる・・・できなかったことを叱るより、できたことをほめる
「いただきますを言えたね」「ちゃんと靴をそろえたね」など、子供の良い行動をそのまま口に出してみましょう。
子供はほめられたことを繰り返す癖があるため、行動の習慣化につながります。
男の子のイヤイヤ期へのダメな対応
男の子は言葉の習得が比較的ゆっくりなので、回りくどい説明をしても分かってもらえないケースが多々あります。
感情的に説教をするのではなく、子供が理解しやすい声掛けが必要です。
男の子のイヤイヤ期へのダメな対応として、以下の例が挙げられます。
- 頭ごなしにダラダラ注意する・・・長々と説得しても十分な理解は得られない
- 脅すような言い方をする・・・「片付けないなら置いていくよ」などの罰をちらつかせる言葉掛けでは、今後の改善につながらない
- 危険な行動を放置する・・・ケガにつながる行動など、ダメな行為はダメとはっきり伝える
子供の行動が改善されないからといって投げ出さずに、辛抱強く声掛けを続けましょう。
女の子のイヤイヤ期への対応
女の子は言葉の発達が早い傾向にあり、言葉を使ってイヤイヤを表現する子供が多くいます。
ママの言葉に反論してくるので、イライラすることもあるでしょう。
ここからは、女の子のイヤイヤ期の対応方法について、良い対応とダメな対応をお伝えします。
女の子のイヤイヤ期への良い対応
イヤイヤ期には服や食べ物へのこだわりが目立つようになり、「私はこうしたい!」という自己主張が強くなります。
また、「ママが話を聞いてくれているか」を女の子は気にしているため、まずはイヤイヤの内容を一旦聞き入れてあげましょう。
女の子のイヤイヤ期への良い対応は以下の通りです。
- 共感して寄り添う・・・「そうだよね、イヤだよね」とまずは受け入れてあげる
- 「ダメ」の理由を説明する・・・「風邪を引くから上着を着ようね」など、理由を説明すると納得することがある
- 選択肢を与える・・・「どっちの靴下がいい?」など、子供が自分で好きな方を選べる呼び掛けをする
女の子はママの真似をしようとして、自分1人で何でもやりたがろうとします。
うまく真似できずにイヤイヤが始まることが多々あるため、こっそり手助けをして成功体験を積ませると良いでしょう。
女の子のイヤイヤ期へのダメな対応
女の子は言葉が早い分、説明が不十分だと納得できずにイヤイヤがエスカレートすることがあります。
単に「ダメ!」と強い言葉で否定するのではなく、一旦は子供の気持ちを受けとめてから順序立てて話をしましょう。
その他、女の子のイヤイヤ期のダメな対応には、以下の例が挙げられます。
- 失敗を強く批判する・・・言い訳の仕方を考えるようになり、失敗を振り返れなくなる
- 行動を押し付ける・・・子供の「やりたい!」という気持ちを抑えつけてしまい、イヤイヤにつながる
- イライラした表情を向ける・・・女の子はママの表情を感じ取るため、ストレスを与える可能性がある
子供が失敗したときは、「だから言ったでしょ!」と怒るのではなく、「どうしようか?」と聞いてあげましょう。
問題解決の方法を一緒に考えていけば、自分で困難を乗り越えられる力が少しずつ身に付きます。
子供のイヤイヤ期に関するよくある質問
ここからは、子供のイヤイヤ期に関するよくある質問を紹介します。
子供のイヤイヤ期がないこともあるの?
子供によっては、イヤイヤ期がないこともあります。
イヤイヤ期がない・軽いというのは子供の生まれ持った個性なので、不安に思う必要はありません。
なお、「イヤイヤ期がないと思っていたら遅れてやってきた」という子供もいます。
3歳ごろからイヤイヤ期が始まることもあるため、あまり他の子と比べ過ぎずに子供の成長を見守りましょう。
子供のイヤイヤ期に耐えられない場合は放置してもいい?
状況にもよりますが、イヤイヤ期の子供を放置しても大丈夫なケースとダメなケースがあります。
放置する場合、子供のそばで見守るのが前提です。
イヤイヤを適度に放置しても良いケースは以下の通りです。
- 何を言ってもイヤイヤが続くとき・・・クールダウンさせるためにも、見守りながら時間を掛けて落ち着かせる
- 周りに迷惑を掛けないとき・・・家の中など、安全な場所なら見守るだけでもOK
一方、イヤイヤを放置してはいけないケースは以下の通りです。
- ママを呼んでいるとき・・・「ママに構ってほしい」と駄々をこねているときは、放置するとイヤイヤが悪化しやすい
- ケガにつながる可能性があるとき・・・外出先・台所・風呂場など、事故につながる場合は放置してはいけない
なお、ママ自身に全く余裕がない場合、「イヤイヤ期に耐えられない」と感じることもあるでしょう。
パパママでの分担や祖父母への相談、一時預かりの利用など、周囲のサポートを受けてリフレッシュするのも大切です。
参考サイト:あめふりクマの子|イヤイヤ期の接し方はモンテッソーリで解決!実体験を交えてご紹介♪
子供のイヤイヤ期への対応まとめ
イヤイヤ期とは1歳半~4歳ごろに起きる、自己主張が強くなる時期のことです。
ママを悩ませる機会も増えますが、イヤイヤは自我が育っている証でもあります。
- できなかったことを叱るより、できたことをほめる
- 「そうだよね、イヤだよね」とまずは受け入れる
- 子供が自分で好きな方を選べる呼び掛けをする
イヤイヤ期には波があり、いつまでも続くわけではありません。
ママにとっては肉体的・精神的にもつらい時期かもしれませんが、リフレッシュを挟みながら子供を見守ってあげてください。