子供が家族にだけキレる?年代別の対処法&NG対応を解説|子供がキレる理由も紹介
あなたの子供は外では良い子なのに家族にだけキレる、なんてことはありませんか?
子供がキレる原因は年齢によってそれほど違いはありませんが、対処法は大きく異なります。
今回は、子供がキレたときの対処法とNG対応を年代別に解説していきます。
対処法だけでなく事前にキレることを防げるので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
子供が家族だけにキレてしまうのは病気?
子供が家族だけに切れてしまう病気を3つ紹介します。
間欠性爆発性障害とは、周りの人や自分に対して危害をくわえてしまう行為や、罵声、急激な怒りや感情を相手にぶつけたりして自分自身でその感情を制御できずに起こる病気のことです。 原因とされているのは、幼い頃からの療育環境や心の問題、遺伝などが考えられます。 間欠性爆発性障害が起きることで、ストレスや社会的または家庭的困難、経済困難などの問題が生じる可能性があるため、注意しましょう。 発達障害は、脳機能の発達が関係しており、発達障害がある人は対人関係をつくることが苦手です。 病例として以下があります。 発達障害の方の行動においては、変わった人(変人)や自分勝手といった誤解を生むこともあります。 上記の行動は、教育やしつけの問題ではなく、脳機能の障害であることを周りの人が理解していくことが重要です。 人間の怒りの感情は、脳の大脳辺縁系で生じており、その怒りを制御する役割は前頭葉が担っています。 また、前頭葉は、「注意・思考・感情のコントロール」を司っており、物事全体を把握する機能もあります。 その前頭葉が損傷を受けることで、注意障害や社会的行動障害を起こしてしまいます。 キレるの定義は様々なので、ここでは下坂剛らの提唱する「『キレる』という四つの側面」をもとにします。 子供がどのパターンなのか考えながらチェックしてみましょう。 間接的攻撃には、にらんだり八つ当たりしたりすることが当てはまります。 突発的な行動でも危険を伴う行動でもないため、キレる行動のなかでは比較的軽い行動とされています。 無視や悪口も含まれるため、友人関係に悪影響を及ぼすでしょう。 キレるという行動を自覚していない子供が多いため、軽い気持ちで態度に出してしまいがちです。 直接的な攻撃は蹴ったり殴ったりするなど、よりアクティブな攻撃のあらわれ方とされます。 上記以外に暴力的な行動全般が該当するので、感情的に物を破壊したり投げたりする行為も当てはまるでしょう。 直接的な攻撃をして初めて「キレる」と認識している子供も多く、特に身体的成長で力が強くなるとアクティブな攻撃になります。 パニック状態とは泣きわめいたり、突然頭が真っ白になったりする状態が当てはまります。 キレる子供たちの一部は、落ちついた後にキレたときのことを覚えていない場合があります。 これはストレスに対する防衛反応なので、できるだけ早くストレスの要因を遠ざけてあげましょう そのためには家族の理解と協力が必要です。 反社会的行動とはナイフを取り出そうとしたり、盗難をしたりする状態です。 悩みや不安、ストレスを抱えきれなくなり大人の気を引きたいと考え、行動に移してしまう子供がいます。 反社会的行動は周りの人を傷つける可能性が高く恐れられがちですが、行動の裏にあるストレスの原因を見定める必要があるでしょう。 キレた状態には4タイプあることと、その定義がわかりました。 次は家庭の外では良い子なのに、子供が家庭でだけキレる理由を5つご紹介します。 子供たちは家庭外で不安や疲労を感じています。 不安や疲労は対人関係がうまくいかなかったり、部活動や塾で良い成績を出せなかったり様々です。 一方、子供にとって家庭が最も自然体で居られる安全・安心な場所となります。 そのため家庭では何を言っても受け止めてもらえると思い、不安や疲労をキレるという意思表示にしてしまうのです。 外でのストレスのはけ口がない子供は、ストレスをうまく発散できません。 勉強や部活で思い通りに行動できれば、ストレスを発散できる子供もいます。 思い通りの成果が出せない場合、外でのストレスのはけ口がないため、家庭外のストレスを家庭で爆発させてしまうのでしょう。 少子化から親の子供に対する過干渉がうまれ、それに過剰に適応した子供が「良い子」となります。 つまり親の言うことを聞いているうちは良い子、親の言うことに反すると悪い子になるので、子供自身の本当の意見を言えなくなり家庭が窮屈に感じます。 しっかりと成長してほしい気持ちはわかりますが、過干渉や過保護は避けましょう。 関連記事:【必見】過干渉と過保護の違いを簡単に解説|過干渉はどこから?簡単なチェックリスト公開 ADHDの子の場合は感情を伝えるのが苦手だったり、状況をうまく把握できずにパニックになったりしている可能性があります。 学校や塾などの短期的な付き合いでは我慢できても、家庭内での長期的な関係においてはすぐカッとなってしまいます。 まずはキレる原因を知ってできるだけ苦手なことを減らしてあげましょう。 病院で診察を受けることも視野に入れると良いですね。 思春期や反抗期は、体のホルモンバランスが急激に変化する時期であり、子供から大人へとこころと身体が成長する段階です。 上記の時期の子供は、今までのように子供扱いをされて干渉されることをひどく嫌います。 また、心のバランスが不安定になりやすいため、無理に干渉すると「家族のことが嫌い・煩わしい」など家族にだけキレやすくなります。 幼児が家族にキレたときは、共感してあげることが大切です。 そのことを踏まえて以下3つの項目ごとに具体的な例を交えて見ていきましょう。 まずは否定せずにキレた行動自体や感情を受け止めてあげましょう。 「嫌だったね」「悔しかったね」と子供の主張をオウム返ししながら、キレた理由を聞いてあげます。 どのような言葉でも否定せず一度受け止めて、ゆっくり話を聞くことが大切です。 意見を認めてあげることでキレる以外の方法で、意見を言えるようになります。 頭ごなしに「~をやめて」というのはNG対応です。 「~しようか」と指示を出してあげましょう。行動を禁止されるとどのように行動すべきかわからず、子供は不安になります。 不安がさらにキレにつながるので、できるだけ不安を取り除くために次にどうしたら良いか示してあげましょう。 不安を取り除く方法を学習していないと成長してからさらにキレやすくなります。 子供がキレないようにするには、規則正しい生活習慣を心がけることが大切です。 神経の興奮を抑えるカルシウムは乳製品から、カルシウムの吸収を助けるビタミンDはしらすや煮干しから摂ることができるので意識的に食事に取り入れましょう。 また睡眠不足は自律神経が乱れキレの原因になるので、11~13時間程度寝ることをおすすめします。 自身を客観視し始める年代なので、うまく客観視できるように対応しましょう。 小学生の子供が家族にキレた場合の対処法を、以下の流れに沿って解説していきます。 キレて興奮した状態から落ち着くのを待ちましょう。 落ち着いたタイミングでキレたときについて本人に考えさせ、落ち着いた状態でキレた自分にどう声をかけるべきか聞きます。 このように一度落ち着いてからキレた状態の自身を見つめ直すことで、客観視できるようになり、キレることが少なくなるでしょう。 子供の不安や悩みが大きくなりキレにつながるため、他の子と比べるのは控えてください。 「○○くんはできているのにどうしてうちの子はできないの?」などと責められると、不安や悩みが大きくなります。 クラス替えで友人関係や学校での生活環境が変わり、あなたに言われなくとも自らと友人を比較して悲観的になっている可能性があります。 関連記事:子供が言うことを聞かない理由3選|正しい叱り方と対処法 普段から家族間で悩みごとの相談に乗ったり、キレる以外の方法で自己表現できるように「どうしたらうまく伝えられるか一緒に考えよう」と子供に提案したりすることで考える習慣をつけましょう。 また、話を聞く姿勢や挨拶などのソーシャルスキルを身につけ、キレる必要がないと教えることが望ましいです。 中学生が家族にキレたときはどのようにすべきでしょうか? 反抗期に入る子供が多い年代なので注意して順番に見ていきましょう。 頭ごなしに否定するのではなく、本当はどうしたかったのかどうすれば良かったのか聞いてあげることが必要です。 思うように意見を伝えられなかったり、行動できなかったりしたときにキレることがあるので、子供の話を受け止めてあげてください。 家族には本当の感情を出しても嫌われないと安心させることが大切です。 いきなり否定したり説教したりするのはやめましょう。 特に大きな声で叱ってしまうと、感情的なコミュニケーションを子供が真似するようになります。 また、思春期の時期に家族にキレるのは、子供にとって家庭が安全・安心な場所だからです。 家庭が安心できる場所でなくなってしまうと、ますますキレやすくなるでしょう。 思春期で親に反発する時期なので、干渉しすぎずできるだけ大人扱いをしましょう。 スキンシップをとったり、いきなり子供部屋に入ったりするとストレスの原因となります。 また、他人と自分の子供を比べてはいけません。 子供は他人と比べられると自信をなくし、ストレスが溜まってさらにキレやすくなります。 高校生がキレる場合、どのような対応が望ましいのでしょうか? 大人に近づこうと成長しているので、責任感に焦点をあて見ていきましょう。 心身共に大人になろうとしている高校生には、自分のとった行動の責任を自分でとらせるようにしてください。 本人にキレたことを見つめ直し、今後どのようにするか決めさせます。 干渉してばかりでは本人のためにならないので、爆発してしまった気持ちだけを受け止め、キレるという行為は受け止めないことが得策です。 子供が勉強せずに遊んでばかりいると「ちゃんと勉強しているの?」と、つい干渉して聞きたくなりますが、ここはぐっとこらえましょう。 注意される前に行動を起こそうとしていても、このように注意されると反発してしまうものです。 高校生は心身共に大人に近づいている段階なので、過干渉や過保護は控えてくださいね。 ひとりの人間として扱い、人格を傷つけないようにしましょう。 キレて問題を起こしたら人格を否定したり手をあげたりせず、子供に同意を得てから経緯を親身に聞いてください。 また罰を与える場合、子供に選択させることが大切です。 今回は家族にだけキレる子供への対処法を幼児から高校生まで、年代別にご紹介しました。 年代に関わらず子供がキレるときには必ず理由があることがわかりました。 子供がキレたときの対処法とNG対応を意識して、子供と接することで将来的にキレる頻度を減らせます。 キレた子供を頭ごなしに否定するのではなく、感情のコントロール方法を教えることが大切です。 キレる自分を客観視できるようにすることでお互い気持ちよく生活しましょう。
間欠性爆発性障害
発達障害
脳に異常があるの可能性
子供が家族にだけキレる4つのパターン
間接的攻撃
直接的な攻撃
パニック状態
反社会的行動
子供が家族だけにキレる5つの原因
子供にとって家庭が安全・安心な場所であるため
外でのストレスの吐け口がないため
親の過度な密着
ADHDの「衝動性」によるもの
思春期や反抗期である
【幼児】家族にだけキレたときの大人の対処法は?
幼児が家族にキレたときの両親の対処法
幼児が家族にキレたときの両親のNG対応
事前に子供の「キレ」を防ぐには?
【小学生】家族にだけキレたときの大人の対処法は?
小学生が家族にキレたときの両親の対処法
小学生が家族にキレたときの両親のNG対応
事前に子供の「キレ」を防ぐには?
【中学生】家族にだけキレたときの大人の対処法は?
中学生が家族にキレたときの両親の対処法
中学生が家族にキレたときの両親のNG対応
事前に子供の「キレ」を防ぐには?
【高校生】家族にだけキレたときの大人の対処法は?
高校生が家族にキレたときの両親の対処法
高校生が家族にキレたときの両親のNG対応
事前に子供の「キレ」を防ぐには?
家族にだけキレる子供には適切な対応で乗り越えられる!