【親必見】子供の家庭学習がうまくいくコツを解説|小学生・中学生の学習習慣の現状は?おすすめの家庭学習の方法公開
近年、子供の家庭学習を大切にしたいと考える親御さんが増えています。
新型コロナウイルス感染拡大の影響が重なり、家庭学習に対する関心が高まっていると言えるでしょう。
しかし「子供の家庭学習はうまくいくのか?」心配する声も聞こえてきます。
当記事では、小学校・中学校時代に家庭学習を経験した著者が、現代の子供の家庭学習がうまくいくコツを解説します。
家庭学習に最適なサービスやタブレット学習についてもご紹介しますので、参考にしてみてください。
目次
家庭学習とは?
家庭学習とは、宿題を含む自主学習を指します。
読み書きや計算などの基礎学習力の向上を目的としているのです。
また、宿題を補うための学習時間とも言えるでしょう。
家庭学習では生活・学習習慣を身につけることによって、「学習面の向上」、「自立の基礎」が育てられます。
さらに、学習で褒められる機会が増えれば、幸福感ややる気にもつながります。
親御さんが協力できるのは、テレビを消したり子供の様子を見守る点です。
子供の家庭学習の習慣化を目指しましょう。
年代別家庭学習の現状
家庭学習は、今後の学びに大きく影響します。
しかし、年代別家庭学習の現状はどうでしょうか?
- 小学生の家庭学習の現状
- 中学生の家庭学習の現状
- 高校生の学習習慣の現状
下記では年代別に分け、家庭学習の現状についてご紹介します。
小学生の家庭学習の現状
文部科学省が発表した学習習慣の調査では、小学6年生の「普段、学校外での学習時間が1時間未満の児童の割合」が約38%を占めています。
小学6年生
グラフ引用:文部科学省
学校が休みの日に絞ると、1日の勉強時間は「1時間より少ない」「全くしない」が約43%と多く、「1時間以上勉強している」子供と比べて対極的です。
ただし低学年のうちは、1日30分程度の学習習慣が身についていれば問題ありません。
平日帰宅後に宿題をするだけでも、立派な家庭学習と言えるでしょう。
一方高学年になると、進路によって家庭学習に必要な時間に差が生じます。
私立中学校を目指す子供は、塾や家庭教師を習うことで必然的に勉強する時間が増える傾向にあります。
私立中学に進むなら、毎日2時間以上の家庭学習が必要です。
また「普段、全く読書をしない生徒」は約2割という問題も存在します。
グラフ引用:文部科学省
読書は文章力だけでなく、想像力や思考力など得られるメリットが多いです。
幼い頃から習慣化を目指したいですね。
中学生の家庭学習の現状
高校受験を控える中学3年生の学習状況は、多くの親御さんが気にする点でしょう。
しかし、中学3年生の「普段、学校外での学習時間が1時間未満の児童の割合」は約30%と低い水準です。
中学3年生
学校が休みの日も、学習時間が1時間未満の子供が30%を超えています。
一方、2時間以上勉強している子供も約40%存在しており、学習時間の差が広がっているのです。
中学生の理想的な勉強時間は1科目1時間と言われており、1日あたりの学習時間1時間は短いと言えるでしょう。
さらに中学生3年生の「普段、全く読書をしない生徒」は3割を超えており、家庭学習に対する課題が浮き彫りになっています。
グラフ引用:文部科学省
高校受験では、問題の読解能力も必要です。
普段から読書を習慣化することで、読解能力や思考力の向上が期待できます。
高校生の学習習慣の現状
小中学生と比べ、進路への影響が大きくなる高校生は、親御さんがもっとも気にかける時期でしょう。
文部科学省の調査では、高校生の学習時間が「偏差値」に大きな差をうむことが判明しました。
1990年(平成2年)は、偏差値が55以上ある子供の1日あたりの勉強時間は114.9分でした。
そして、偏差値50〜55の生徒の勉強時間が112.1分、偏差値40〜50の場合は89.2分という結果です。
1990年時点では、偏差値による勉強時間の開きはあるものの、さほど大きな差にはなっていません。
しかし、2006年(平成18年)になると調査結果に驚きのデータが示されています。
参考:文部科学省
2006年偏差値別の勉強時間は「偏差値55以上の生徒105.1分」なので、1990年と大きな差は見受けられません。
しかし、次ぐ「偏差値50〜55の生徒60.3分」「偏差値40〜50の生徒62.0分」は、中間層の勉強時間が大幅に減少するという結果になったのです。
家庭学習のメリット
家庭学習には、さまざまなメリットがあります。
下記は、家庭学習で得られるメリットの1部です。
- 勉強する習慣が身につく
- 自分のペースで勉強できる
- 時間にしばられない
- お金がかからない
- 安全である
小学校低学年の勉強は、家庭学習が基本です。
幼い頃から家庭学習を習慣化することで、「勉強する習慣がつく」というメリットが得られます。
また家庭学習は、塾や家庭教師と違い自分のペースでの勉強が可能です。
わからないところがあっても、理解できるまで時間をかけられます。
子供には、それぞれ得意分野や学習スピードに違いがあるので、自分のペースで考える時間を設けられるのは家庭学習の魅力と言えるでしょう。
さらに家庭学習では、時間にしばられないというメリットもあります。
特に幼い場合、日や時間によってやる気がでないこともあるでしょう。
家庭学習には決まったカリキュラムがないので、子供のやる気や体調に合わせて学習時間の調節が可能です。
そして、家庭学習で得られるメリットにはお金がかからないという点も挙げられます。
文部科学省の「子供の学習費調査」では、小学校5年生になると「年間にかける補助学習費」が10万円を超え、6年生では13万円まで上昇しているのです。
公立校の場合
私立校の場合
さらに、私立校では5年生で年間の補助学習費は48万円以上、6年生では63万円を超えています。
家庭学習であれば、大幅に費用を抑えられるのです。
そして家庭学習は自宅で行うため、不審者や交通事故に遭遇する心配がありません。
親御さんの送迎も必要ないので、家族皆にとって嬉しいポイントと言えます。
家庭学習のデメリット
メリットが多い家庭学習ですが、一部デメリットもあります。
それは、親の身体的負担が生じる場合があることです。
とくに小学校低学年の子供は、好奇心が旺盛で集中力に限りがあります。
子供の学習時間は親御さんが近くで見守る必要があるため、身体的負担を感じるかもしれません。
しかし、前述の理由は家庭学習において仕方のないことです。
家庭学習はデメリットよりも得られるメリットの方が多いので、親子二人三脚で挑みましょう。
親も一緒に成長できますよ。
家庭学習がうまくいくコツは?子供が家庭学習にやる気になる方法
子供が家庭学習にやる気になる方法・コツをご紹介します。
- 褒めてあげる
- 家庭学習に最適な環境を作る
- 寄り添ってあげる
家庭学習は、親の協力が必要です。
下記でそれぞれ解説します。
褒めてあげる
家庭学習では、褒めてあげることが大切です。
そもそも、勉強は無理強いされるよりも、自主的に取り組んだほうが効果的だと言われています。
誰でも褒められれば嬉しいものです。
家庭学習を行うことで、親が子供を褒めてあげれば「達成感」や勉強に対する「楽しいという感情」が生まれます。
その結果、学習に対するモチベーションが高まりやる気につながるのです。
「ここ間違っているよ」「もっと集中してやりなさい」というネガティブな声掛けは控えましょう。
「すごいね!」「頑張ったね!」といったポジティブな言葉をかけてあげてください。
参考:効果すごい?子供を伸ばす褒め方4選|褒め方のコツや良い褒め方の例
家庭学習に最適な環境を作る
家庭学習をする際には、親が最適な環境を作ることも大切です。
学校や塾と違い、家の中には子供を誘惑するスマホやゲームなどが充実しています。
集中力低下につながるものは、学習の前に預かっておきましょう。
また、規則正しい生活は勉強のやる気アップや習慣化につながります。
早寝早起きを心がけ、勉強と遊びのオンオフを身に付けさせましょう。
もちろんテレビやゲーム、スマホを禁止する必要はありません。
家庭学習と遊びの時間ルールを決めておくことが、やる気のでる環境づくりの一環になるのです。
寄り添ってあげる
家庭学習では、親が子供に寄り添ってあげることも重要なポイントです。
家庭学習では、先生がいないため指導を受けられません。
そのため、学習につまずきやすいです。
親御さんがしっかりと子供の様子を見て、寄り添ってあげることが子供のモチベーション維持につながります。
親御さんが教えられるなら、理解できるまで繰り返し教えましょう。
例え親御さんが教えられなくても問題ありません。
一緒に学習し、成長するという姿勢を示すことが大切です。
教科別おすすめの家庭学習の方法
家庭学習では、ひたすらノートに書き写すという勉強法は適しません。
教科別おすすめの家庭学習の方法をご紹介しますので、参考にしてみてください。
- 国語
- 数学(算数)
- 英語
教科別に最適な学習方法を見ていきましょう。
国語
国語の家庭学習の方法は、学年問わず「文章に触れる習慣をつける」ことが大切です。
文章に触れることで「読解力」が身につきます。
小学生から読書を習慣化させ、ときに「感想文を書く」のもよいでしょう。
そして中学生・高校生においては、古典や漢文も学習範囲に含まれます。
重要な単語や文法を、習った日のうちに復習しておくことが大切です。
幼い頃から、本をたくさん読むことが重要となります。
その際、わからない漢字や意味があれば親御さんも一緒に調べてみましょう。
算数(数学)
算数や数学に適した学習方法は、公式を理解して繰り返し解くというものです。
公式は算数や数学の学習において、最も重要な基礎となります。
覚えるだけでなく、しっかり理解できるまで取り組みましょう。
そして、教科書や問題集をたくさん解くことも重要です。
多数の問題集を購入する必要はありません。
1冊ずつ丁寧に、繰り返し解くことを意識しましょう。
その中で間違った問題を、重点的に勉強することが大切です。
そうすれば、少しずつ苦手な問題を克服していけます。
英語
英語の最適な学習方法は、まず「単語」をしっかり覚えることからはじめましょう。
「1日に何個」と目標を設定するのがおすすめです。
また単語を覚える際は書く以外に、声に出して勉強しましょう。学習効果が高まります。
文法は、例文と一緒に覚えましょう。
正しい文法を覚えやすいかつ、定期テストでは教科書の内容から出題されることがほとんどです。
リスニング力は、普段から英語に触れる機会を増やすことでリズムが掴みやすくなります。
家庭学習をする最適な時間
家庭学習をする最適な時間は、小学生なら10分×学年もしくは15分×学年と言われています。
小学生は帰宅時間が比較的早いので、帰宅後もしくはご飯後にするようにしましょう。
後回しにしない習慣をつけることが大切です。
また、中学生の学習時間は1時間〜2時間程度が最適と言われています。
学習時間は帰宅後すぐが理想です。
ただし部活がはじまる子供もいるので、場合によってはご飯を優先させてもよいでしょう。
高校生になると、部活だけでなくアルバイトの可能性もあります。
1日の学習時間を決め、ルール化しておくと安心でしょう。
全ての年代に共通することは、勉強を後回しにしないことです。
習慣化できるよう、親御さんも協力して進めましょう。
家庭学習の最適なサービス
家庭学習の最適なサービスは、最近とくに充実しています。
主にオンライン学習やタブレット学習、ドリル学習の3つです。
株式会社イー・ラーニング研究所は、2020年に「自宅学習に関する意識調査アンケート」を実施しました。
この調査で、「子どもの自宅学習にてデジタルを活用していますか」という質問に対し「はい」と回答した親御さんは約7割を占めています。
オンライン学習は、自宅でライブ授業を受けられたり、好きな時間に受講できるというメリットがあります。
またタブレット学習は教材が溜まらずスキマ時間で勉強でき、自動採点がついているなどの魅力から、近年注目を浴びています。
ドリル学習はお手軽価格ですぐにはじめられ、問題集を繰り返し解いて勉強できる点が魅力です。
子供の成長や学習意欲に合う、家庭学習サービスを選びましょう。
家庭学習で有効なノートの使い方
家庭学習で有効なノートの使い方を理解しておけば、効率よく勉強を進められます。
まずは「日付を書く」「目標を書く」の項目をパターン化し、ノートを書くことを習慣づけしましょう。
また、その日の振り返りを記載することで、学習内容が定着しやすくなります。
ノートの書き方は、人によってさまざまな方法があります。
子供にとって書きやすいノートの使い方を試してみてください。
家庭学習でのタブレット学習はどうなの?
最近注目を集めている、家庭学習でのタブレット学習はどうなのでしょうか?
タブレット学習とは、名の通りタブレット端末を使用した学習方法です。
使用するタブレットは、サービスによって「教材専用端末」と「家庭の端末」の2つにわかれています。
後者の場合は、専用のアプリをインストールして使うのです。
タブレット学習は、動画での解説が豊富でわかりやすい点が魅力です。
また、子供のペースに合わせた内容で理解度を高められます。
さらにタブレット学習は自動採点してくれるので、子供のモチベーション維持にも効果的でしょう。
家庭学習と塾はどっちがいい?
家庭学習の魅力や重要性についてご紹介してきました。
しかし、「家庭学習と塾はどっちがいい?」という疑問が浮かびませんか?
結果からお話しすると、家庭学習と塾はどちらがいいとは言えません。
なぜなら、それぞれにメリットがあるからです。
塾はその場で先生から指導を受けられますし、通うことで学習に対するモチベーションを保ちやすいという魅力があります。
しかし、子供に「合う・合わない」もあるので、家族で相談してみるのがよいでしょう。
また「塾に通っているから家庭学習は必要ない」ということはありません。
最も大切なのは、家庭学習を習慣化することです。
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まとめ-家庭学習の習慣を身につけましょう!
家庭学習は時間にしばられず、自分のペースで進められるおすすめの学習方法です。
また、自主的に勉強する習慣がつくことで、学年があがっても勉強につまずきにくくなるでしょう。
家庭学習を習慣化するためには、子供自身の努力はもちろん、親御さんの協力も必要です。
まずは少しずつでも、毎日机に向かう癖をつけましょう。読書の習慣からはじめるのもおすすめです。