効果すごい?子供を伸ばす褒め方4選|褒め方のコツや良い褒め方の例
こんにちは。琵琶湖の自然体験施設BSCウォータースポーツセンターの小学生キャンプディレクターのたつやです。
子育てをする上では、子供の自己肯定感を高めてやる気を伸ばすために、いかに上手に褒められるかがポイントです。
しかし600名の保護者に向けた「子と親の自己肯定感に関する調査」では、約6割の親が叱るよりも褒める方が苦手と回答しています。
「褒める」ことを苦手とする保護者が多いのが実態です。
そこで今回は、子供を褒める効果、また子供を伸ばす効果的な褒め方について紹介します。
子供にやる気を持たせる褒め方を知り、子供の可能性を広げましょう。
目次
子供をうまく褒める効果はすごい?
- 子供との信頼関係が深まる
- 他人に優しくできる子供に育つ
- 自信が持て意欲が湧き行動力が高まる
子供を褒めることは上記3つに効果的で、共通して言えるのは、いずれも子供の自己肯定感の向上につながることです。
日本の子供の自己肯定感が低いことは、内閣府の公表した「子ども若者白書」に示されています。
子供の頃に保護者や周囲に否定されることが多く、褒められ・認められた経験が少ない子供は、自尊感情や自己肯定感が低い傾向にあります。
自己肯定感が低い子供に見受けられる行動は以下の通りです。
- 暴力行為
- やる気が起きない
- 友達関係が上手くいかない
- 過敏に反応する
- 自分で判断できない
- 授業の理解度が低い
- 遅刻・欠席が多い
そして自尊感情や自己肯定感と関連する要因は、家庭での生活習慣であることが明らかにされています。
子供が自主性やチャレンジ精神を高めるには、保護者が正しく「褒める」行動が最も効果的です。
※参考:日本セルフエスティーム普及協会「自己肯定感とは」
※参考:東京都教職員研修センター「子供の自尊感情や自己肯定感についてQ&A」
子供との信頼関係を築ける
子供を褒めることで親子の信頼関係が深まります。
褒められることで子供は「自分のことを見てくれている」「存在を認めてくれている」と実感でき、認めてくれた相手に対して信頼が高まるからです。
そして保護者に褒められることは、子供にとって大きなパワーになります。
褒める・褒められることで親子の信頼関係が深まり、子供は安心し自信をもって前向きに挑戦する気持ちを持つようになります。
子供が他人にも優しくなる
「ありがとう」や「おかげで助かった」と、子供に対して保護者はきちんと言葉で伝えましょう。
そうすることで子供は、自分の行動で相手がどんな気持ちになるのかを想像できるようになります。
他人の気持ちに共感する力が育った子供は、損得なく相手を助けてあげようという気持ちが自然に持てるようになるものです。
自信を持ち何事にも積極的になる
子供は褒められ認められたと実感することで、自己肯定感が養われます。
「褒められると嬉しい」ということを覚えた子供は自信をもち、何事にも前向きに取り組む気持ちが持てるようになります。
また褒められたことで自信をつけた子供には、積極性が生まれます。
成功するかわからないことにも積極的に挑戦するようになるでしょう。
このように褒めることは、子供のチャレンジ精神を育むことに効果的です。
子供を成長させる上手な褒め方のコツ4選
子供を褒めることは「認めること」です。
褒めることは大切ですが、褒め殺しにすることを推奨しているわけではありません。
そこで、子供の自己肯定感を育むための上手な褒め方を紹介します。
褒める前に質問をして子供の努力を引き出す
- やってみてどうだった?
- 今どんな気持ち?
子供を褒める前に、やってみてどう感じたのか子供の話を聞いてみましょう。
この方法では、子供の気持ちを尊重し状況を読み取って、子供が褒められたいポイントや褒められたがっているのかどうかを把握することができます。
例えば何かにチャレンジした子供の感想が「大したことなかった」であれば、過剰な褒め言葉は逆効果であり、どこか的外れ感があるでしょう。
そのため、まずは子供の話に耳を傾け、子供が褒められたい部分をピンポイントで具体的に褒めるのが効果的です。
自分の意志を尊重してもらえることを実感すると、子供は自己肯定感をしっかりと向上させます。
子供の存在をまるごと褒める
- 生まれてきてくれてありがとう
- あなたがいるから今日も幸せ
上記のような子供の存在を丸ごと褒める「無条件の褒め」を言葉にして伝えましょう。
特別何かを成し遂げたわけではなくても、親の無条件の愛・無条件の褒めが自己肯定感を育むことにつながります。
そしてこの自己肯定感は、社会性や人間性の土台となります。
教育評論家「親野智可等」氏は、自分の存在全てを肯定されていると実感できる「無条件の褒め」こそが、人としての土台を作ると伝えています。
※参考:親力|教育評論家・親野智可等HP「条件つきでない無条件の肯定が大事。それを子どもに伝えよう」
結果だけでなく過程や努力も一緒に褒める
- 毎日休まず練習頑張ったね
- 早起きして勉強頑張ったね
何かを成し遂げた結果よりも、自分でやろうとした意欲や姿勢を認めることが重要です。
努力を褒められ頑張りを認められた子供は、次も頑張ろうというチャレンジ精神や乗り越える力を身に着けます。
また途中過程の努力を褒めることで「努力は大切」という価値観が生まれます。
プロセスを褒められた子供は成功だけに執着せず、どんな困難な課題にも努力を惜しまず取り組むようになるでしょう。
わたしメッセージを活用する
- 私は〇〇ちゃんが手伝ってくれたから助かった
- 私は〇〇ちゃんが毎日努力していることが嬉しい
子供を褒める際「わたしメッセージ」の活用が子供の自発性を引き出すのに有効です。
わたしメッセージとは臨床心理学者トマス・ゴードン氏が親業という本で提唱した「アイメッセージ」という方法です。
わたしメッセージでは「私」を主語にした話し方で「(あなたの行動で)私はこう感じたよ」という気持ちを飾らずストレートに伝えます。
「〇〇ちゃんが手伝ってくれてママ助かったよ」という言葉に、子供は自分の行動が誰かの役に立った・感謝されたと感じます。
このような経験で子供は自信を持ち自発的に行動するようになります。
※参考:親業訓練協会「おやぎょうとは」
※参考:幻冬舎「子どものやる気を育てる「最高の褒め方」とは?」
まとめ
子供の自己肯定感を高めるには、叱るよりも褒める子育てが効果的です。
自己肯定感が高い子供は自分自身を大切な存在と感じ、ダメな部分も含めて自分と認め、受け入れることができます。
どんな些細なことでも、褒められ認められた小さな成功経験が、子供の自信を育みます。
ぜひ今回紹介した「子供を成長させる上手な褒め方4つのコツ」を子育てに取り入れてみてください。