みゆコーチ(東京海洋大学)|2022年インターンシップ体験記

私が当初このインターンシップに応募をした目的は、水圏環境教育の現状と実態を現場で身をもって学ぶことでした。

しかし、2週間のインターンシップを通し、当初の目的を達成できたのみでなく、それ以上に大切なものを得られました。

本レポートでは、2週間を通して得られた大きく3つのものについて触れながらインターンシップを振り返ってみようと思います。

 一つ目は、当初の目的であった水圏環境教育の現状と実態について学ぶことができた点です。

私は水圏を利用した環境教育に興味があり、大学の授業や自主学習などで水圏環境教育について学び、イベントなどにもたくさん参加してきました。

しかし、今回のインターンシップのように、長期間子供と直接触れ合いながら自分が教育をする立場になる経験は初めてでした。

2週間を通し得られた水圏環境教育の現状に対する評価は可能性は無限にあるということです。

授業等、何かを教える際に最も重要なことは、子供に「楽しみながら」学んでもらうことです。

「楽しい」という感情があれば「もっと知りたい、やりたい、学びたい」というさらなる自主的な学びに繋がるからです。

子供たちのめいいっぱいの笑顔を見たり、帰るときの「楽しかった!」「また来年も絶対来るね!」という声を聞くと、BSCのサマーキャンプには「楽しさ」が詰まっているものであると2週間を通して実感しました。

その点を見ると、水圏環境教育は大きな可能性を有していると感じました。

一瞬の「楽しい」という感情で終わるのではなく、更なる学びに繋げていくにはどうするべきか、どうすれば子供たちに楽しいのみでなく学びを提供できるのかを考えながら日々を過ごしました。

小さなことですが、これはいいよ、これはダメ、と命令のように答えを伝えるのではなく、どうしていいの?どうしてダメなの?など、理由を子供達に問いかけ常に考えてもらうような対話形式の声掛けを意識しました。

そういった小さなことの積み重ねが学びに繋がっていくのではと感じます。

2週間のインターンシップで、子供達に水圏を利用して楽しさを提供する方法を学ぶことができました。

どのようにその楽しさを利用すればさらなる深い学びに繋げられるのか、水圏に関して考えてもらうきっかけにできるのか、今回の経験を活かして考えていきたいです。

二つ目は、アルバイトなどでは得られない、社会に出たときを仮定した仕事が経験できた点です。

アルバイトでは、決まった仕事を繰り返すことが主であり、想定外のことが起きても上司や社員の方が対応してくださることがほとんどです。

しかし、今回のインターンシップでは、アドバイスをいただきながらインターン生がキャンプを運営しました。

大まかにスケジュールは決められているものの、自然相手であること、子供達相手であることによりスケジュール通りに行くことの方が少なく、常に想定外の中で、どうしたらうまくいくのか、運営の方法を試行錯誤しました。

時間通りにやろうとすると時計ばかり気にしてしまい子供たちがあまり見られず、逆に子供たちばかり見ていたら時間が大幅に押してしまう。

このようにどっちかを優先するともう片方が悪い影響を受けるようなことばかりでした。

今日はこれがうまくいかなかったから明日はこうしてみよう、とか、こうすればもっとよくなるのではないか、とか、これを作ればもっとスムーズにいくのではないか、とインターン生で毎日話し合いました。

完璧にできた日はありませんでしたが、日々よくなっていたことは確かだと思っています。

昨日より今日できた、今日より明日はもっと良くしよう。自分達で考え、企画、運営をして、さらにどんどん良くなっていく、という経験ができました。

2週間を通し、楽しかったこと、うまくいったことよりも、辛かったこと、うまくいかなかったことの方が多かったです。

何かを指令されることがほとんどない中で、うまくいかなかったことを次はうまくいかせるために、自身でやること、やるべきこと、やった方が良いことを考えそれを実行していくのはとても難しいことでした。

自分で考え自分で行動しそれを振り返りさらなる良いものにつなげるためまた自分で考える、というサイクルはBSCのインターンシップでしか経験できないものであったと改めて思います。

 三つ目は、インターンシップの仲間と出会えたことです。普段普通に生活している分には出会わないような、自分とは違う価値観や経験を持った仲間との出会いは、このインターンシップでの1番の収穫になりました。

1人だったら絶対に2週間乗り切れていませんでした。インターン生のみんながいたからこそ、協力してより良いものにしようという気持ちになれたし、実際に良いものにしていけたのだと思います。

それぞれ、自分に足りないものをうまく補い合えていたのだと思います。

ぶつかることもありましたが、それも、より良いものにしたいという熱い思いからであり、子供たちを1番に考え充実したキャンプを運営したいという気持ちはみんな変わらなかったのだと今振り返れば思います。

たったの1,2週間でこんなに仲良くなれるなんて思っていませんでした。

それも、全員が全力で、同じ目標に向かい努力していたことが1番の理由だと思います。

多くの人間が同じ目標に向かい歩幅を合わせ努力ができる環境はそうそうありません。

2週間を通して、絶対にまた会いたいと思う、大好きで、本当にかけがえのない仲間に出会えました。

辛くて帰りたい時も「頑張ろう!」と言い合えるみんながいたから踏ん張れたし、全力で2週間取り組めました。

最後になりましたが、今回、BSCウォータースポーツセンターでのインターンシップに参加するにあたりお世話になった社員の方々、インターン生のみんな、サブリーダーのみんな、子供たち…全ての方々に感謝いたします。

辛くてしんどくて帰りたいと思うこともたくさんありましたが、皆さんの支えがあったからこそ本当に参加してよかったと心から思える2週間にすることができました。

本当にありがとうございました!!