「情熱をもって子供と対話を。」
BSCのホームページに掲載されていた、この言葉が私を動かしてくれました。
大学で児童学を専攻していますが、コロナ禍の大学生活ではオンライン授業が大半を占め、子どもと直接関わる機会が殆どなく、自分は一体何を学んでいるのだろうと日々悩んでいました。
同時に今年の夏は、何か大きなことに挑戦したいという微かな思いがありました。
そのような気持ちの中で見つけたのが、BSCのサマーインターンシップでした。
子どもたちと直接関わることができるという楽しみな気持ちの反面、事前研修から1ヶ月以上時間が空いてしまったことから不安な部分が大きく、ドキドキしながらインターンシップの初日を迎えたのを今でも覚えています。
インターンシップが始まってからは、身につけた腕時計とその日のスケジュールを片手に、たくさんの子どもを見ることは、考え事なんてしている暇がないくらいの忙しさと大変さでした。
失敗や成功を繰り返し、自分の行動を振り返りながら、少しずつ自分に自信をつけ、気付いたら心の底から楽しんでいると自覚できるくらい充実した生活を送っていました。
ここからは、インターンシップを通して学んだことや得たことなどを2つ分けて紹介していきたいと思います。
まず1つ目は、子どもとの関わり方です。
子どもたちと関わる上で学んだことは、「集団として子どもを見ない」ことです。
一気にたくさんの子どもたちを見るため、ついつい「今回の子は大人しいな」とか「このグループは少しヤンチャだな」と、集団の括りで子どもたちの様子を判断しがちになってしまいます。
集団として子どもの性格などを判断するのではなく、一人ひとりをみていくことで、気づきもしなかった意外な一面や個性を知ることができました。
また、子どもに対しての声かけの仕方も大きな学びとなりました。
少し声に抑揚をつけることや重要なところをゆっくり話すなど、話し方を少し変えるだけで子どもたちの反応は違い、伝わり方も変わってくるのだと思いました。
そして、声かけの中で最も苦労したのが、言葉選びです。
自分の語彙数と小学生の語彙数はかなり大きな差があるため、いかに全員に伝わるように分かりやすい言葉に言い換えることが大変であった反面、自分にとっても良い経験となりました。
次に2つ目は、コミュニケーションを取ることの大切さです。
これはサマーキャンプを運営していく上で、インターン生同士の連携を図るためにも欠かせないことです。
例えば、集合場所や集合時間、スケジュールの変更点等の伝達事項があります。
これらをいかに簡潔に分かりやすく伝えるのが思った以上に難しいことであるかを思い知らされました。
またインターン生同士での何気ない会話もとても大切であると学びました。
一見、業務には関係ないと考えてしまいがちですが、互いのバックグラウンドや性格などを知ることができ、コミュニケーションという手段がインターン生同士の信頼関係を築いていくのであると学ぶことができました。
他にもインターンシップを通して、学んだことや得たことだけでなく、子どもたちと一緒に過ごした思い出もたくさんあります。
ホームシックで最初は目も合わせてくれなかった子が、最終日にはハイタッチをしてくれたこと。
雨の中のワイルドスイムで唇が震えながらも、「楽しい!」と言って何度も飛び込んでいた子。
真剣な顔でカヤックを一生懸命漕ぐ子どもたちの姿。「また来年もキャンプに来るから、コーチもいてね」と言いながら笑顔で帰っていった子。
「情熱をもって子供と対話を。」という私を動かしてくれた、この言葉を行動に移せたかは分かりませんが、とことん本気で子どもたちと向き合ったからこそ、見ることができた子どもたちの姿ではないかと思います。
そして子どもたちがいたからこそ、私はこの3週間で成長できたのだと思います。
インターンシップを終えて、BSCのインターンシップに参加すること、3週間という期間を選んだ自分の決断は間違っていなかったと自信を持って言えます。
この夏に出逢えた全ての子どもたちと、チームメイトのような存在であるインターン生、校長先生や桂子さん、達也さんをはじめとするBSCのスタッフの方々、すべての方に感謝の気持ちでいっぱいです。
これからも勇気を挑戦することの大切さを忘れずに、様々な経験を積んでいきたいです。
本当にありがとうございました!