私が小学生の頃に海外で参加したサマーキャンプで見たリーダーの姿を見てから、私も大きくなったらやってみたいと憧れを持っていました。
大学生になりBSCのインターンシップを見つけて日本でもサマーキャンプがあることの喜びを感じ、参加することを決めました。
私自身は大学生になってから子どもと関わることがなく、BSCのコーチとしての勤めを果たせるのか、内向的な性格の私は大丈夫なのかとネガティブな感情を抱きながらインターンシップを迎えました。
まず、普段アウトドアのスポーツを全くしない私にとっては、毎日ウォータースポーツをすることそして子どもと向き合うことはとても体力が必要で大変なものでした。
特に最初の頃は子どもたちの就寝時間を過ぎるとスイッチが切れたように疲れを感じることが多かったです。
この疲れはウォータースポーツだけではなく、子どもたちを観察することや注意を引いてもらえるように大きな声を出すことにも気を遣っていたことも影響していると思います。
子どもたちの就寝後はインターン生同士で翌日の動きの確認などのコミュニケーションが多く、自分の時間は多くは取れなかった印象です。
キャンプを通して感じたことは、子どもたちの目線に立って接することの大切さです。
子どもの前に立って率先して行動することやわかりやすく物事を伝えることは当たり前のことかもしれませんが、最初の頃は私にとって試行錯誤の連続でした。
特にどのように注意を引くか、どのような説明をすることで納得をしてくれるか、子どもの目線で物事を伝えることは難しかったです。
時には焦りから命令口調になりどうしても子どもの意思を優先することができず、別の言い方があったのではと思います。 子どもの考えることしたいことを尊重することを重きに置くことと同時に大人として物事を正すことは、子どもたち一人ひとりに違うように対応も異なるため即座に判断することが必要でした。
特に低学年においては自我が強い子が多く、楽しく興味を引くように行動へ移せるようにするような工夫が必要で苦労しました。
私がキャンプに参加する際に立てた目標の一つである、子どもの目線にたって物事を考えることは子どもとの接し方への改善に繋がりました。
例えば、子どもが怪我やトラブルを起こしそうな行動をした場合は注意をします。
ある時「なんでこれはやっちゃいけないの?」とやってもいい理由を一生懸命子どもが説明してきた時に彼らなりに理由があることそして彼らの意思をただ無視することはあってはならないことだと気がつきました。
その時からは彼らの意見を聞き納得してもらえるような改善策を一緒に立てること、一人の大人と同じようにコミュニケーションをすることを意識するようになりました。
いくら子どもであってもわかりやすく説明をきちんとすれば理解はできるし、理解した様子であったとしてもやめないようであれば「このキャンプでお家の人に成長したね!と言われるように頑張ってみよう!」と声がけもしていました。
最初の頃は子ども向けの接し方を無意識にしていたが、子どもであっても大人と同じように考えること子どもだから説明を省くことはあってはならないと感じました。
コーチとしての立場を保ちつつ、接しやすいある意味喋りやすい彼らの友達みたいな存在になれたらなと思うようになりました。
時間が経つにつれて子どもたちの前に立つことに自信も持てるようになり、疲れやネガティブな感情よりも子どもたち一人一人違う人柄や考え方に触れることによってコーチとしてキャンプに関わる楽しさや子どもにしかない視点に新鮮さを感じました。
いかに子どもが純粋そして特別な感覚を持つかを実感した瞬間でもありました。
子ども達が一斉に私に向かって喋る時は聖徳太子のように耳を傾ける必要はありましたが、毎日の彼らとのおしゃべりは楽しくて、面白くて、飽きることはありませんでした。
私も小学生の頃に戻ったような気がしています。
そのため、私自身もウォーターアクティビティーやカフェテリア体験をする際は全力で楽しんでいたと思います。
いや、子どもたち以上に楽しんでいたかもしれません。
ウォーターアクティビティーに恐れを感じる子どもに対して挑戦をしやすい場作りをすることに繋がっていたと思います。
最後にBSCでの3週間は、私が子どもと関わることが大好きであることそして私が小さい頃に参加したキャンプでのワクワクを思い出すことのできた大切な時間でした。
子どもの頃に経験した非日常なワクワク感は一生モノで大人になっても続くことを再確認できました。
そんな一生モノのワクワクを子どもに届ける貴重な機会を頂けたことを光栄に思います。
BSCの皆様、インターン生、サブリーダーそして一緒にキャンプを作り上げてくれた子ども達に感謝いたします。