にっしーコーチ(東京大学)|2020年インターンシップ体験記

今日で2週間のインターンシップも終わり、2週間という短い期間の中ではあるものの、数え切れないくらいの小学生や、中高生のサブリーダー、他の大学のインターン生たちと関わりました。

まず小学生の皆さんについて。

彼ら彼女らのエネルギーは無限大でした。

小学校を卒業してからはほとんど小学生と関わる機会というものがありません。

それ故にどれほどのパワーを彼ら彼女らがもっているのか、それを私はすっかり忘れてしまっていました。

ウォータープログラムで琵琶湖に入るとき、初めてライフジャケットを着た子、足のつかないところで初めて飛び込んだ子、初めてのカヤック。

様々な初めてを彼ら彼女らは経験しました。

その挑戦する心、新しいものに向かっていく姿勢は、大学生になり自重することを覚えた私が逆に取り戻すべき姿なのかもしれないと思いました。

小学生の皆さんと関わっていく中で自分が一番気をつけたのはいかに彼ら彼女らの視線に立てるかです。

そうすることで忘れかけていた新しいものへの好奇心・挑戦心を取り戻せた気がします。

はじめは怖くて飛び込めなかった子供でも覚悟を決め飛び込む姿、一度失敗したことから修正しパドルを漕ぐ姿などが私に教えてくれました。

また、小学生を対象にサブリーダーやインターン生が様々な遊びや講座のようなものを行う時間があるのですが、私はそこで謎解きを行いました。

謎解きは知識を問うものではなく、頭を柔らかくして考える問題です。

一生懸命に答えを考え、解けたときに喜ぶ小学生の皆さんの顔は忘れられません。

また、早く解けた子供には自分で問題を作ってもらったのですが、私が思いもつかないような発想で次々と問題を生み出し、いくつか解けなかったものもあります。

悔しいですがその思考の柔軟さは固定概念に囚われがちな私にとって、いい刺激となりました。

また彼ら彼女らの視点に立つことの一助にもなったように感じます。

次に、自分が強く印象に残っている、中高生のサブリーダーたちの姿です。

彼らは小学生時代にキャンプに参加し、今回は運営側として一緒に働きました。

短い参加期間の中で「次は何をしますか?」と聞いてくる受け身の姿勢から、「次このプログラムなので先に行って準備しておきます」や、「これを次にやるべきじゃないですか」など、自ら動いていくように変わっていったサブリーダー達の姿を多く見ました。

サブリーダーという名前ではあるものの、自ら率先し考えて”考動”する姿はリーダーそのものでした。

このサブリーダー達の姿に私は何度も助けられ、また鼓舞されました。

彼ら彼女らが成長できているならば私も成長できるはずと。

私にとってサブリーダー達は一緒に働く対等な仲間であり、また多くを学ぶことのできる師でもありました。

最後に他のインターン生やスタッフの皆様、全員様々な背景をもっており、私にない視点を多く学ばさせていただきました。

私は声が通りやすく全体を動かすことには自信があったのですが、その分個々人へのケアが足りず、ホームシックなどの子に気づけないような場面もありました。

しかし他のインターンコーチの中にはそういった子供をいち早く察知し、隣に駆けつけ話を聞いてあげるコーチもいました。
自分に足りない能力を他の人が補いあい学び合うことができたと思っています。

これは子供を見る場面だけではない、仕事全体に通ずるチームワークの重要性を認識することにもつながりました。

今回の2週間は終わってみればあっという間で、気がつけば過ぎていたようにも思えますが、一場面一場面くっきりと頭に刻まれたシーンもあります。

私は今回自分の中で一つ子供に伝えたいテーマをもって参加しました。

自分が見送った小学生全員にも伝えましたが、「楽しいが原動力となり、その道を突き進み、その道に詳しくなって欲しい」これが私が一番伝えたかったことです。

自分も小学生の時にこのようなキャンプに参加し、たくさんの経験を得て、興味を広げ、それが自分の学びに活きたと思っています。

小学生の皆さんが今回経験したことのうち、どれか一つでも深く心に刻み、またやりたい、もっと詳しくなりたい。と思っていただき、その手伝いが自分にできていたなら本望だと思います。

短い期間でしたがこのような機会をいただけたこと、また様々な折に支えてくださったスタッフの皆様、インターン、サブリーダーのみんな、何より参加してくださった小学生のみなさんに感謝いたします。

ありがとうございました。